二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜    ( No.99 )
日時: 2013/04/29 16:39
名前: ウルワルス (ID: f3VBH/TD)

第18章  シャルル・ドランペルージ






 いかにしてアマリエ・グローメルの部屋に潜入し、真実薬を入手するか・・・


 具体的にどのような防御が施されているのか分からないため、カトリーヌが父親に頼んで、シャルル・ドランペルージとグローメルの会話が記録された件の「盗聴虫」を送ってもらった(スマートフォンが普及しているとはいえ、こういう時には梟便が使われる)。
 それによると、ドランペルージがグローメルに「武器」を預けた際、彼には「ラキー」という名の連れがいたことが分かった。ドランペルージとのやりとりから察すると、ラキーは屋敷妖精で、主人が屋敷に帰る際には同行せず、「武器」を守るためグローメルのもとに残されたようだった。
「屋敷妖精って、どんな生き物?」
 スコープ、カトリーヌと共に、誰もいない男子寮の寝室で「盗聴虫」の記録を聞いていた時、アイサムは尋ねた。彼はマグル生まれなので、屋敷妖精の存在すら知らなかった。スコープは屋敷妖精について知っていることをアイサムに教え、彼らは強い魔力を持っているそうだから(父ドラコが言っていた) 用心しなければならない、と言った。


 結局、屋敷妖精以外にどのような防御が施されているのか分からなかったため、実際にグローメルの部屋に出向いて調べることにした。それを実行するにはクィディッチ試合の日がうってつけだった。試合の観戦のため、ボーバトン城内はほとんど空になるからだ。グローメル自身も、お気に入りの生徒であるジュール・ドランペルージの活躍を見るため部屋を空けることになるだろう。
 そういう訳で、スコープがバロンデュール・クィディッチチームのシーカーとしてジュールと対戦し、カトリーヌがディオールシアン寮付きゴースト「血みどろの貴婦人」の監視の下トロフィー磨きをさせられる間、アイサムはグローメルの部屋を調べることになった。
 出来る限りアイサムの安全を確保するため、スコープはホグワーツのジェームズ・ポッターに、透明マントを貸してくれるよう手紙を書き送った。自分達の計画(計画と呼べるほどのものではないが) や、アイサムが部屋を調べているところを捕まった場合は、自白して自分が彼の代わりに退学になるつもりだということも書いておいた。大切な物を借りる際には、きちんと理由を書いてその重要性を示すことが、先輩に対する礼儀だと思ったからだ。