二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- ポップンロンパ2(その1) ( No.723 )
- 日時: 2013/08/30 22:06
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
前回と同じダンガンロンパパロ。原作同様に鬱展開や死ネタが多く、ポップンの学生キャラ同士の殺し合いを見たくない人は回れ右!ポジションのためかMZDの性格が最悪です。あと、若干本作のネタばれっぽいのも含まれてるかな・・・?
前回の話で16人いた生徒達。二回の学級裁判を終えた中、翔と空と凛とまりんが死に、残りが12人となった・・・。
この悪夢はいつまで続き、いつになったら終わるのだろうか・・・?
『懐かしき夢』
「???君、遊ぼっ!」
「???、そこにいたのかー!」
「ビックリした!サユリ、タローも驚かさないでよ!」
「???君、その本はなーに?」
「お化けの本だよ」
「この妖怪、俺も見た事あるー!お父さんが昔話してたよ!」
「今度、貸そうか?それよりも、俺に用事があったんじゃないのか?」
「あ!あのね、近くの川でホタルが目撃されたの!みんなで見に行くんだけど、行かない?」
「よかったら、一緒に行かないかー!!」
「・・・時間があったら行く」
「転校しちゃうの・・・?私達を忘れないでね・・・」
「俺は絶対に忘れない・・・サユリとタローも・・・」
「???君、これ・・・」
「これは・・・?」
「プレゼントのマフラーだよ!かなり長く作っちゃった・・・」
「ちょうどいいよ。成長したら似合うと思うし、ずっと使えるからな。ありがとう・・・」
「へへっ・・・」
「あ!???がデレたー!!サユリちゃん、やっぱり喜んだでしょ?」
「タロー!おめぇはずっと見てたのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」
「サユリ、タロー、俺らはずっと友達だよ!」
サユリ「今の夢は・・・?」
「説明」
学園生活中、サユリは夢を見ます。その夢は幼少期の夢であった。ただ、その夢には男の子がおり、三人と一緒に遊んでいた。顔と名前は思い出せないものの、どこか懐かしく安心が出来た・・・。
夜中に目覚めた彼女は食堂の方に行ってジュースを飲みに行くが、同時にタローがいた。タローは途中で覚めたらしく、夢を見ていたという。その夢は山の中で冒険していた時に穴に落ちてしまい、泣いていたのを一緒に冒険していた男の子に一喝されたのだ。その男の子は自分にとっては大事な仲間であり、サユリ同様に忘れられなかった。
ちなみにその男の子が転校していった後、その数か月後にタローは親の仕事の都合で海外に行きます。それぞれ離れ離れになったのです。
次からSAN値直送コース。今回の話はほぼ丸ごと&風氷カップリング有。
- ポップンロンパ2(その2) ( No.724 )
- 日時: 2013/08/30 22:06
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
『三つ目の殺人』
「簡単な説明」
気分が優れずに一人でいたいサユリ。仲間の喪失に限界が来てしまい、ナカジと大喧嘩してしまう。部屋で一人籠る彼女は気分転換に自室でシャワーを浴びる。すると、部屋の電気が消えてしまう。学園内に少しの間、停電が続いたがすぐに電力が復活する。その後は精神的な疲れでそのまま眠ってしまう・・・
翌朝、サユリは死体発見アナウンスで目を覚ます。何事かと思い、死体が発見されたプールの方へ行くとそこには首や手足にダンベルを括りつけられて溺死したニッキーの水死体が・・・!
サユリ「何があったの・・・!」
鈴花「分からないけど、誰かが死体を見つけたようだね・・・」
ナカジ「サユリ、鈴花、朝からキツいが行くぞ・・・!」
サユリ「うん・・・!」
三人は死体が発見されたプールへ。プールにはタローと風雅と氷海と先客がおり、特にタローはウェットスーツを着用していたが水に全く触れていないのでまだ入っていないだろう。プールにはダンベルを括りつけられて沈んでいるニッキーの死体が・・・
「備考」
・死因は溺死であり、頭には打撃痕があった。何者かに襲われたと考えられる。
・死体を見つけたのはタロー。彼はいつものように泳ごうとしたら、ニッキーの死体を見つける。
・ニッキーが死んだ時刻は昨日であり、その時に停電が起きていた。停電時に襲われたのだろう。
・だが、停電時には全員のアリバイがあった・・・
・ちなみに停電は2分間だけと短い。
・停電時になると大半の電子機器類が動かなくなる。
「追加証言」
・烈の証言:停電が起きる前は大浴場に行こうとしていたが、道中で停電発生。パニックになったが、道中で懐中電灯を持つ風雅に遭遇。そこで彼と共に真っ直ぐ事務室に向かってブレーカーを上げに行った。部屋に戻るまでは一緒に行動していたが、最後に風雅が自室に戻る時に彼の部屋から身が震えるほどの冷気を感じ、奥には熱風を送るドライヤーがあった。
・風雅の証言:停電前は自室でシャワーを浴びており、髪の毛をドライヤーで乾かしていた最中だった。停電時は部屋にあった常備灯で真っ直ぐブレーカーがある事務室へ向かう。道中で烈に出会い、二人でブレーカーを上げに向かう。ブレーカーを上げたのは風雅自身。明かりを取り戻した後は自室に戻るまでは烈と行動した。大急ぎでブレーカーを上げに行ったため、部屋にある電子機器類を放置してたと考えられる。
・サイバーの証言:Dと一緒に音楽室に向かうと音楽室から激しい物音がした。室内で誰かが多くの機材や電子楽器を使用していただろうと思い、音楽室に行くと誰もいなかった。使いっぱなしはよくないと思い、電源を切ろうとしたら停電発生。身動きが出来なかった。
・Dの証言:サイバーと同じ証言であり、趣味のギターを弾こうと音楽室へ。その際に無人の音楽室から騒音があった。MZDに文句言われる前に電源を落とそうとしたら停電が起きた。あまり動けなかった。
場面は変わって三度目の学級裁判へ。
学級裁判は悪化してしまい、サユリは窮地に追い込まれてしまう。アリバイや証拠はあるのだが、どうしてもうまく結びつかないので真実にたどり着けないでいる。だが、そこに追い打ちかけるかのようにタローがとんでもない事をしでかしてしまい、すべての推理が台無しになった。彼は悪気があってやった訳じゃないのだが、そのせいで彼らが不利になった事は事実。
ナカジ「おめぇは何をやってんじゃあああああー!!!」
タロー「ぎゃああー!!!」
タローはナカジに凄い剣幕で怒られていた。理由は学園の備品にあった磁気厳禁の物を近づけて使えなくした事が原因で裁判を混乱させた。うっかりというミスリードが原因でナカジに首を絞められる。周囲が止めようとするも、仲裁を兼ねるサユリにとってはそれどころではない。
ナカジ「お前のせいで余計に困難になったんだぞ!!分かってんのか!?」
硝子「落ち着いて!タローも悪気があってやったんじゃないわ!」
鈴花「冷静になって!ねっ?ねっ?」
サイバー「深呼吸して落ち着こう!ヒッ、ヒッ、フー!ヒッ、ヒッ、フー!」
リゼット「それはラマーズ法だよ!?サイバー、あんたは子供を産む気なの!?」
タロー「だって、俺だって分からなかったんだよ!!」
タロー「あれは磁石はダメだって知らなかったんだ!!」
サユリ「!」
タローのさり気ない発言がきっかけでサユリは何かを閃いた!その瞬間、脳は盛大に活性化し、トリックと殺害方法を見抜いた!
サユリ「分かったわ!アリバイがある中で殺人は可能だったのよ!」
風雅「何だと・・・!?」
D「どういう事だ・・・?」
サユリ「私達、騙されてたのよ!アリバイがある状態での殺人は可能だったのよ!タロー君のおかげで分かったわ!」
タロー「俺のおかげ・・・?」
サユリ「その前に少しだけもう一度見直そうね?まずは・・・これ!」
電子生徒手帳でニッキーに括りつけられていたダンベルを表示。そのダンベルは銀色に輝いていていた。このダンベルに何があるのだろうか?
サユリ「みんなはこの重たいダンベルで溺れ死んだと思ってるでしょ?」
サイバー「あいつの体に水が入ってたからな・・・それがどうしたんだ?」
サユリ「みんな、溺れ死んだと思ってるでしょ?」
サユリ「ニッキー君の死因は溺死じゃないのよ」
- ポップンロンパ2(その3) ( No.725 )
- 日時: 2013/08/30 22:07
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
サユリの一言に場の空気は一転。死因が溺死じゃない事に驚きを隠せない。プールにはダンベル以外の物はなく、ましてや凶器になりそうなものはない。
サイバー「別の死因って・・・お前、正気なのか!?」
サユリ「サイバー君、落ち着いて。みんな、思い返して?プールの上にある移動スペースには何があったか覚えている?」
氷海「何って?プールの水質や水温を調整するプール調整装置があるんでしょ?」
サユリ「氷海ちゃん、正解。あれってさ、電磁石で動くんだよね?」
タロー「相当な磁力があると聞いた事がある!最初にMZDが言ってたよね?」
リゼット「そうだったわ!最初、見た時に私のヘアピンがくっついたんだもん!」
風雅「それがどうしたんだ?電磁石で感電なんて無理があるだろ?停電時になると動かなくなるし・・・」
ある人物が発言をした瞬間、彼女はそれを見逃さない!
サユリ「犯人はね、停電を利用したのよ!プールで溺死じゃない方法で殺してね?」
ナカジ「停電を利用・・・?」
サユリ「ええ。遠くにいながらも条件と時間が合えば、ニッキー君を殺す事も可能よ!それが出来たのは・・・」
サユリ「風雅君、あなたなら可能よ?」
風雅「・・・」
風雅が殺人犯と指名した瞬間、彼と仲がいい烈と氷海と鈴花が激怒する。
烈「ちょっとあんた!風雅を殺人犯にすんのか!?こいつは俺と一緒にいたんだぞ!」
鈴花「烈と一緒にブレーカーを上げに行ったから、プールには近づけなかったのよ!それにプールまでの距離はあるのよ!」
氷海「そうよ!風雅を殺人者として扱うなんて、この超高校級の生徒会長である私が許さないわ!今の発言を取り消してちょうだい!悪ふざけにも程があるわ!」
予想通りに一触即発の状態。仲間の犯人扱いに怒る烈達に対し、犯人として扱われた風雅は冷静だった。
風雅「面白い発言だな。だったら、俺がどうやって殺したのか言えるのか?」
サユリ「言えるわ。みんなの証言があなたの犯行を暴くわ!」
風雅「みんなの証言?烈達の証言は正しいじゃないか?どこにも見落としはないし、嘘なんてないぞ。俺はほぼ自室にいたし、停電時以外は誰にも会っていない。」
サユリ「それは違うわ!」
風雅「!」
風雅の挑戦にサユリは反論する。彼女は電子生徒手帳から音楽室の機材の使用データを表示。そこにはアラーム設定で稼働するように設定した時間帯が表示されていた。
サユリ「私ね、音楽室で利用者の情報を調べたの。シンセサイザーや音楽起動ソフトに予約が入っているのがあったわ。最近のパソコンはここまで便利だもんね。ネットが使えないのはちょっと嫌だけど。」
風雅「・・・!!」
サユリ「無人でもスイッチ一つで稼働するソフトウェアもあるし、説明書さえ見れば分かるわ。そう言えば、風雅君は音楽室にある機材の使い方を記された本を読んでたでしょ?」
風雅「見てたのか・・・!」
サイバー「じゃあ、俺らが聞いたのは現在使用中じゃなくて、あらかじめセットされた奴なのか・・・!凄い音がしたからびっくりしたぜ・・・」
風雅「確かに俺でも音楽などを聞いたり演奏したい時がある。だけど、それは俺の設定ミスだ・・・そんな事をして、何のためになるんだ・・・?」
サユリ「簡単じゃん。ニッキー君を殺すため・・・の準備かな?さらに・・・」
サユリ「自分で学園内の電気を操って、故意に停電を起こす事も可能よ?ね、停電発生源の張本人さん?」
風雅「!!!」
今の発言で風雅の心にダメージを与える。普段は冷静な彼も額に嫌な汗を流し、顔が引きつっていた。停電を故意に起こした・・・?まさか、風雅が停電を起こした張本人・・・?
- ポップンロンパ2(その4) ( No.726 )
- 日時: 2013/09/13 00:42
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
D「あいつが停電を起こしただと・・・!?」
ナカジ「そういう事か・・・確かに遠くにいても可能だな・・・」
タロー「え?え?どういう事?」
サユリ「みんなが混乱しているから最後を締めくくらせてもらうね。犯人は最初に音楽室に行って電子楽器や機材を特定の時刻で作動するように設定。その次にニッキー君をプールに呼び出して気絶させると、首や手足にダンベルをつけて移動スペースにある調整装置に張り付けたのよ。それもプール側に向けて・・・。そのあとにプールにちぎれたコードなどの感電しやすいものをプールに入れる。こうなるとどうなる?」
硝子「ニッキーは調整装置に固定されており、プールには電気が流れて・・・まさか!?」
氷海「まさか・・・そんな・・・」
サユリ「ようやく気付いたようだね。これは停電が起きる前のプールの状態よ。準備を整えた犯人は自室でも電化製品を使い、懐中電灯を持って事務所に向かう準備をする。これだけでもまだ停電は起きていないんだけど、音楽室にあらかじめセットしていた機材などが動き出したらどうする?」
サイバー「・・・停電が起きる」
犯人は犯行前に音楽室の機材を特定の時刻で作動するように設定すると、その次にプールにニッキーを呼び出して彼を殴って気絶させる。気を失った彼に首や手足にダンベルを括り付けて、移動スペースにあるプール調整装置の電磁石が作動している部分に体をプールに向けて張り付ける。そのあとに感電しそうなものを用意し、プールの中に投入する。これで準備は完了。その次に犯人は自室に戻り、自分の部屋にある電化製品をいろいろ使用をして部屋にいたかのようにアリバイを作り、事務室へ行く準備をする。そうすると時間が来て音楽室の機材が作動する。
こんな事をするとブレーカーが落ちるのは当たり前だ。だが、ブレーカーが落ちると・・・?
タロー「装置に張り付けられたニッキーがプールに落ちる・・・!」
サユリ「正解。だけど、ニッキー君はまだ死んではいない。停電時だから学園内の全ての電子機器はストップ。そこに犯人が大急ぎで事務室に向かってブレーカーを上げに行く。犯人がブレーカーを上げた瞬間・・・」
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチィ!!
サユリ「電力が戻り、プールにいたニッキー君は感電してしまう!ニッキー君の死因は溺死じゃなくて感電死なのよ!」
衝撃の事実。ニッキーの死因は溺死じゃなくて感電死なのだ!停電を利用した殺害方法に全員は言葉を失う・・・。自分で故意に停電を起こし、電力を復活させて殺害した人間が犯人なのだ・・・。ブレーカーを上げに行ったのは・・・!
サユリ「最後にプールの方に行って、感電の原因となる凶器を回収すれば溺死と勘違いてしまう。そうでしょ?風雅君?」
風雅「お見事だ・・・」
論破!
全てを見抜かれた風雅であったが、彼の顔はどこか誇らしかった・・・
- ポップンロンパ2(その5) ( No.727 )
- 日時: 2013/08/30 22:09
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
『孤独の風は愛しき氷を愛する』
クロが風雅である事に彼と一番仲がいい烈と氷海と鈴花がどういう事かと問い詰める。特に彼に気をかける氷海は彼がどうしてクロになり、殺人を犯したのかと怒りがこもった言葉で聞き出す。
氷海「風雅、どうしてなの・・・?本当に殺したの・・・?」
風雅「死んでよかった・・・」
氷海「え・・・?」
風雅「あんな奴なんて死んで正解だった!!!俺は卑怯な手を使うニッキーを外に出したくなかった・・・!!!」
烈「どういう事だ・・・?」
突然、クールに冷静だった風雅が突然切れた。いつものように冷静な彼が激昂しているのに三人は驚きを隠せない。ニッキーが卑怯な手を使った・・・?
風雅「悪いのはあいつの方だ!奴は氷海を脅していたんだよ!!」
鈴花「氷海を脅していた・・・?どういう事・・・?まさか、動機が関係してるの・・・?」
氷海「・・・」
タロー「氷海ちゃん・・・?顔が青いけど、大丈夫・・・?」
MZD「氷海は黙秘権を貫いているが、俺が代わりに代弁をするぜ。」
動機と言う言葉に氷海の顔は青くなる。今回の事件には氷海が関係しているらしいのだが、彼女は口を閉ざしており何も話さない。ずっと黙秘権を行使する超高校級の生徒会長の代わりにMZDが代弁する。
MZD「実は二つ目の動機を提示した時に氷海の手紙にはある秘密が書かれてたんだよ。その秘密は清水総合病院の院長、そう、氷海の親父さんが院長で経営している病院なんだよ。彼女の親父さんは優秀な医師であり、同時に病院はかなり有名だった。助からない命はなく、多くの人達を助けた・・・。」
烈「氷海の親父は一度だけ会った事あるが、すっげーお医者さんだったぜ。厳しいけど優しい人だったぞ。」
鈴花「私のおばあちゃんの怪我も治してくれたし、患者さんや同じ職場の人とも仲が良かったわ。最高のお医者さん像とも言えるわ。」
MZD「患者や職場の人にも優しく、医療の腕はプロで多くの人達の命を救うと、医神とも呼ばれた。・・・表向きはな?」
氷海「・・・」
MZD「娘のあんたは知らないようだな?それは氷海が幼少期の時、病院に一人の患者が運ばれた。その患者は次期大統領と呼ばれた大統領の息子だった。その息子さんは生命の淵を彷徨っており、当時は大騒ぎだった。もちろん、氷海の親父さんはすぐに病院へ向かった。だが・・・」
キキィ———————————!!!
MZD「その日は大雨であり、急いで車を運転してたせいで子供を轢いちまったんだよ。子供の怪我は大きかったが、すぐに治療をすれば助かる程度だった。だが、病院には大統領の息子がいた。つまり、どっちかの命を捨てないといけなかったんだよ。氷海の親父さんが優先したのは・・・大統領の息子。もし、そっちの方を優先しなかったら病院の評判は下がるのはもちろん、相手は待望の長男だったから何を言われるかが分からなかった。幸いにも目撃者はおらず、証拠は片づけたため、この件が公(おおやけ)になる事はなかった。子供はもちろん亡くなったぜ。」
氷海の秘密に全員は言葉を失い、秘密をバラされた彼女はわなわなと震えていた・・・。
氷海「私は父を尊敬してたし、いつか父のように多くの人を助けられる職業に就く事を夢に見てたの。医者を第一希望にするほど、父を尊敬してたわ・・・手紙の内容を知るまでは・・・」
風雅「だが、何らかの理由でニッキーに知られた。あいつは氷海を脅してたんだよ・・・!どこかで入手したかは分からないが、奴は彼女の心に付け込んで何かと要求してきた・・・!氷海の心を傷つける事を言ってたのは間違いない・・・。仮にその要求が無理なら、罪を擦り付けるか共犯者、氷海を抹殺しようと考えていた・・・!それに俺は切れて、ニッキーを殺した・・・!」
被害者:超高級のラッパー 仁木田陽太
クロ:超高校級のスピナー 三宅風雅
動機:想い人の氷海の弱みに付け込んだニッキーの目論みに気づき、氷海が殺されるか冤罪をかけられる前に自分が殺した。
闇に葬られた過去から発展した事件。元は自分が原因なのにそのせいで風雅はクロになってしまった。本来なら自分が殺されるかクロになるはずなのに氷海はMZDに自分を裁いてほしいと懇願する。だが、投票が投票なので変える事は不可能だった・・・
MZD「残念だがそれは無理だ。あと、烈と氷海と鈴花、自分に投票をするなよ。ちゃんと投票しろっつってんだろ?」
鈴花「無理よ・・・風雅を犯人にしたくなかったの・・・仲間を犯人扱いなんて嫌よ・・・!」
烈「俺もだ・・・!あいつはちょっと生意気で嫌な奴だが、かけがえのない仲間だ・・・!学園のイベント時に俺ら四人と一緒に競い合う時にあいつは生き生きしていた・・・。俺らにとっては大事なライバルだし、大事な仲間だし、大事な親友だ・・・!共通している部分はあるが・・・個人だと意味が違ってくる・・・俺にとっては好敵手と書いて「とも」・・・鈴花にとっては「目標の人物」・・・そして、氷海にとっては・・・!!」
風雅「烈、泣くな。あの停電時に危うくあんたが犯人になりそうだったんだぞ。あんたの行動に冷や冷やさせられた・・・。下手したらあんたがクロになってたんだぞ・・・」
烈「!?」
風雅「一瞬だけ焦ったが、その好敵手が犯罪に手を染めなかったのがせめてもの救いだ・・・。はあっ・・・いつものように一緒にいたかったが、それも出来なくなるんだよな・・・。こんな俺でも仲間と言ってくれてありがとう・・・」
処刑まではあと少し。泣きそうになる氷海に風雅は最後の言葉を述べる。
風雅「氷海、俺はあんたの事が・・・いや、忘れてくれ」
氷海「風雅ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ—————!!!」
GAMEOVER
ミヤケくんがクロにきまりました。おしおきをかいしします。
- ポップンロンパ2(その6) ( No.728 )
- 日時: 2013/08/30 22:09
- 名前: りゅーと (ID: OPVNjM8g)
無表情の風雅は金網のステージにいた。そこは世界中のプロが集結するヨーヨー大会の会場に似ており、自分もこの場所に何度か来た事がある。彼の両手には愛用しているヨーヨーではなく、黒地に髑髏マークが描かれたセンスの悪いヨーヨー。だが、そのヨーヨーは重かった。おそらく爆弾が入っているだろう。
遠くには生徒達がおり、自分と仲がいい者達が何かを言っているのが見える。特に氷海は何度も自分の名を口にしていた。自分の事なんて思わないでくれ。余計に悲しむのに・・・
「プロスピナー風雅のヨーヨートリック」
超高校級のスピナー 三宅風雅の処刑執行
風雅「これが最後のヨーヨートリックか。俺にぴったりのおしおきだな」
MZD「喜んでくれて嬉しいぜ。さーて、長話はお互いのためにもならねぇし、さっさとおしおきでもするか。」
そう言うと、流行ファッションを身にまとったMZDは何かを取り出す。それは自分を模した操り人形だ。MZDが人形の右腕を動かすと、同じように風雅の右手も動く。よく見ると自分の体には透明な糸がついており、光に反射して一瞬だけ見えた。
風雅「なっ!」
MZD「さー、ヨーヨーを披露してもらうぜ!!」
風雅「こいつ・・・!!」
風雅の意思を無視してMZDは彼を操ってヨーヨーでヨーヨートリックをする。最初にロング・スリーパーを披露し、その次にアラウンド・ザ・ワールドとループ・ザ・ループを披露。最初にやった技はヨーヨートリックの中でも初心者向けの技であり、プロである風雅にとっては余裕だった。
しかし、ドンドンとヨーヨートリックのレベルが上がり、今度は中級者向けのスリー・リーフ・クローバーやブレイン・ツイスターやムーンサルトやストップ&ダッシュを披露し、ついには上級者向けのピンホイールやバレルロールやムーンサルト・バック・フリップなどを披露する。
風雅(操られているとは言えど、元のスキルの持ち主である俺を操れるとは・・・しかし、いつになったら俺は死ぬんだ・・・?)
そう思いながら、二つのヨーヨーを操る。何らかの理由で衝撃を与えたら爆発して即死は免れない。どのタイミングで自分は死ぬのだろうかと考えている時、右手の指からヨーヨーの紐が外れる。手に馴染んでいた感触がなくなった事に気づき、ヨーヨーが飛んで行った方を見て風雅は絶句する。その先には氷海が・・・!
風雅「氷海!?」
氷海「えっ・・・」
凶器のヨーヨーは真っ直ぐと超高校級の生徒会長の方へ回転しながら飛んでいく。風雅の呼びかけに彼女はヨーヨーの存在に気づくも遅すぎた。逃げても間に合わない・・・!
ヨーヨーがぶつかりそうになった時、風雅の体は自然と動いていた——————————
ドッカァァァァァァァァァァン!!!
処刑場の一角で大きな爆発が発生。その爆発で数人の生徒が爆風で飛ばされる。爆弾ヨーヨーの爆発範囲は小さかったものの、大勢の人を吹き飛ばすほどの威力があった。
タロー「けほっ・・・けほっ・・・」
リゼット「みんな大丈夫・・・!?」
ナカジ「何とか・・・」
サユリ「頭がくらくらする・・・」
烈「鈴花、大丈夫か!」
鈴花「うん、大丈夫・・・だけど・・・」
体力があるものでも立つのには時間がかかる。何人かは支えられてようやく立てる程度・・・
氷海「いたた・・・風雅・・・風雅・・・?」
土煙が晴れてようやく視界が見えるようになるも、爆風で飛ばされた氷海は痛む体を動かし風雅を急いで探す。爆発の発生源である少し離れた場所には自分がおり、本来なら彼女が爆弾ヨーヨーの餌食になるはずだった。しかし、彼女はかすり傷程度の怪我しか負っていない。氷海が無傷なら、爆発が起きた原因は・・・?
ふと、頬に何か違和感があった。頬に触れてみるとぬめりとした赤い液体が引っ付いていた。血だ。血は自分のじゃない・・・。じゃあ誰の・・・?そう思っていると、地面に血が流れていた・・・
嫌な予感がする中、血の流れを辿って行くとそこには・・・
氷海「何であなたは馬鹿な事をするのよ・・・!」
そこにあったのは氷海をかばって血塗れになった風雅の死体があった・・・
彼の体は爆発によるダメージで即死であったが、奇跡的に損傷があんまりなかった顔はどこか安らぎの表情だった・・・
氷海「私が悪いのにどうしてそんな事をしたのよ・・・!あなたが動かなかったら無事で済んだのに・・・!いつものようにヨーヨーを披露しなさいよ・・・!みんなと一緒に脱出をするという約束はどうしたのよ・・・!生きて帰ってあの時みたいにみんなで笑い合って対決をしようと約束したじゃない・・・!馬鹿・・・!」
ずっと表情を崩さなかった彼女は超高校級のスピナーの死に涙を流す。ボロボロとあふれる涙は一筋の道を作って雫となり、透明な水が風雅の顔を濡らす。
氷海「風雅、あなたは学校でもよく注意されてたじゃない?意見や伝えたい事があるなら最後まで言いなさいと言ってたでしょ?もったいぶって秘密にしたり思わせぶりをしないでって言ったでしょ?私、出来れば聞きたかったな・・・風雅が最後に言おうとしてた言葉を・・・」
聞けなくなった言葉と自分を守ってくれた最愛の人の死に彼女は静かに涙を流す。彼の亡骸をやさしく抱きしめる彼女の顔は氷の生徒会長の顔ではなく、想い人に恋慕する一人の女の子の顔だった・・・。
風雅の自室には彼の愛用するヨーヨーがあった。そのヨーヨーは風雅の誕生日に渡した物。デザインは四人のイメージカラーを取り入れたデザインであり、彼は子供っぽいデザインと呆れていたのは覚えている。だが、それをちゃんと受け取り、必死に練習をしていた。大会の時や勝負時にもよく使われている。
氷海は彼の形見であるヨーヨーを手に取り、しっかりと握りしめる・・・
氷海「絶対に生きて脱出するからね・・・!」
- ポップンロンパ2(その7) ( No.729 )
- 日時: 2013/08/31 04:47
- 名前: りゅーと (ID: Q5DMN.j8)
『おしおきを終えて・・・』
タロー「サユリちゃん、烈、おかしくない?」
サユリ「何が・・・?」
タロー「二回目に動機が提示された時、みんなは秘密が書かれた紙をすぐに処分するか部屋に保管したんだよね?俺はバラされてもあまり大した事がない内容だったし・・・」
サユリ「私のはゴミ出しの時に慌てたせいでパンツ姿で出たという嫌な過去が・・・」
タロー「サユリちゃん、そんな過去があったの!?」
サユリ「今のは黙って!氷海ちゃんクラスのになると他人に見られないように厳重にしまうもんね・・・あの氷海ちゃんがミスをするわけがないし・・・」
烈「俺も同意見だ。あいつが秘密を見せるなんてねーし・・・」
誰もいなくなった裁判所で烈達は会話をする。今回の事件のきっかけとなったのは過去の動機。今回の動機は二度目の学級裁判が起きる前にMZDがみんなの秘密が記された手紙を渡したのだ。手紙を渡されてから二十四時間以内にコロシアイがないとその秘密が世界中に暴露されるもの。この時に殺人が起きてもおかしくなかったが、まりんの外への渇望から生じた凛の死は結びつかない。
内容は人それぞれだったが、氷海クラスのは一大事であり、暴露されたらいけないものだ・・・。そうなると誰にも知られないように自分で厳重に保管するか処分するのが当たり前。だが、何で起きてしまったんだ・・・?
そう思っていると、裁判所を清掃するMZDが口に出す。
MZD「俺、ちゃんとゴミを処分したのになー?氷海の手紙はばれたらまずいと思って、ちゃんとゴミ箱に捨てたんだぜ?・・・食堂のゴミ箱に」
清掃員の格好をしたMZDがぽつりと呟いた発言の意味にサユリと烈は全てを理解する。
食堂のゴミ箱。そこは最も人の出入りが食堂にあり、もっとも目に付く場所に置いてある。そんなところに手紙を捨てたら大問題だ。今回の殺人が起きたのはそこに氷海の秘密が記された手紙が捨てられ、誰かが見つける事によって氷海を殺すように殺意を促すためだろう。仮にニッキーみたいに脅す人以外の生徒が回収したら、それを見られた氷海が激怒して見た人を殺すと、彼女がクロになってもおかしくはない。
ここまで仕組まれた行為をしたのはただ一人・・・!
烈「てめぇの仕業だったのか!!あんたがあんな場所に手紙を捨てなければ、風雅は処刑されずに済んだんだぞ!!ましてや、ニッキーが変な気を起こさずに殺人なんか起きなかったんだぞ!!」
MZD「えー?俺、落ちてたゴミを捨てただけだよー?何、言ってんのー?俺は学園長として当然の事をしただけだしー?」
サユリ「烈君、冷静になって!!そこで怒ったら罰が・・・!!」
タロー「怒りたい気持ちは俺も同じだ!!」
意図的にコロシアイが起きるように仕組まれた学園長の悪意に超高校級のリーダーは大激怒。仲間の喪失に彼はMZDを殴ろうとする。サユリとタローは必死に抑えるも、元々力があり怒りで攻撃的になっている列を二人がかりでは止められない。
烈「殺されたっても構わない!!こいつを殴らないと気が済まない・・・!!」
サユリ「やめて!落ち着いて!」
タロー「烈、怒りで自分を忘れちゃダメ!風雅が悲しむ・・・!!」
烈「元凶が目の前にいて黙ってられるか!!」
二人を振りほどき、殴ろうとした瞬間。それは阻止された。
理由は眼鏡と青いマフラーが似合う学ランの男子生徒が彼の拳を手で止め、烈の鳩尾に拳を入れる。思わぬ一撃に彼は気を失い、その場に倒れる・・・。
タロー「ナカジ!」
ナカジ「飯の時間と言うのに全然来ないから探しに来ただけだ。これはどういう事だ?何もないならさっさと行くぞ?つか、この馬鹿の話なんか聞くな」
MZD「んなっ!?学園長に対してそんな事を言うとは・・・!」
ナカジ「MZDの掃除の邪魔だ。こいつも掃除に忙しいだろう。次の裁判に使うために裁判所を清掃をしているが、ここが再び使われる前に俺らに寝首をかかれて逃げられないようにしてくださいな?」
MZD「!」
MZDから一本を取ると、ナカジはタローに気絶した烈を運ぶように指示を出す。そのあとを追いかけるかのようにサユリは歩くが、裁判所を去る際に振り向き・・・
サユリ「絶対にあんたの思い通りになんかにならないからね!」
ここで一旦終了。最後に風雅のおしおきについて。
・風雅の「プロスピナー風雅のヨーヨートリック」
ヨーヨー大会の会場にいる風雅。彼の手には爆弾入りの改造ヨーヨーがあり、床に落としたりぶつけるなどの衝撃を加えると爆発が起きて即死は免れない。どうせ自分は死ぬと冷静な風雅であったが、MZDの手には彼を模した人形があり、それを動くと風雅の体も同じように動く。完全にMZDの操り人形になった風雅はお得意のヨーヨートリックを披露する。元がプロのスピナーなのでミスはしないが、彼の指から爆弾ヨーヨーが抜ける。その先には氷海がおり、彼女は気づくも今逃げても間に合わない。氷海の元へ行かなかったら自分は無事であるが、彼女に爆弾ヨーヨーが直撃して死亡してしまうのは間違いない。大事な人を失いたくない風雅はMZDの人形操作を無視して、氷海の前へ出て爆弾ヨーヨーからかばって死亡。
一方、守られた氷海の目に映ったのは風雅の無残な姿・・・。彼女は大事な生徒であり大事なライバルであり大事な想い人の死に涙を流しながら自分を守ってくれた彼をやさしく抱きしめたところでオシオキは終了。風雅にはヨーヨーが欠かせず、ヨーヨーを用いたおしおきを考えました。これを見るとロンパ2でおしおきを喰らったあの子を思い出す・・・
次で最後になり、そのあとに裏話とNGシーン集。さらにロンパキャラとのクロスオーバーを混ぜてでギャグも
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