二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.9 )
日時: 2012/09/12 19:04
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

やったぁお客様二人!
で、誰か「サ☆ム☆ラ☆イ!」に突っ込んで下さい。。。



「そう言えば、お前達、彼女とか居ないのかい?」
 唐突にキヨが切り出した。
「な、なにを……」
 俺は飲み物を吹き出しそうになり、ウミとガクは急に顔が赤くなった。
「お、その顔は、彼女居るんだな?どんな子だ?」
 流石教師。聞き出すのが上手い。
「いや、別に……」
「そーいえば、ガクは明野琉美と付き合ってるんだっけ?」
 ウミが平然と言った。
「ばっ……!」
 ガクの顔色が一瞬で変わる。
「え、明野琉美って、あの女優のか!?」
「らしいねぇ」
 天然なのか、どんなに大事なことを言ったのか分かっていないらしい。
 憤然とガクが言い返す。
「私もこの間理奈ちゃんに聞いたぞ!ウミ、君はファッションモデルの柴田芽依と付き合ってるそうじゃないか!」
 それを聞いてウミの顔色も変わる。
「なっ、なんでそれを……」
「柴田さんは理奈ちゃんと同じ事務所の所属だったそうでね。理奈ちゃんはそれは楽しそうに話していたよ?」
 理奈の話題が出たところで、三人の視線が一斉にこちらを向く。
「な、なんだよ……」
「カゴ」
 にっこりと笑ってくる視線が痛い。
「彼女とか……いねえよ……」
 ぼそりと呟くと、今度は一斉に深い溜め息を吐く。
「なんだよ!俺別に悪くねーだろぉ!」
 ああもう、リア充なんか爆発しちまえばいいんだ!

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.10 )
日時: 2012/09/13 22:18
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 朝。
 俺達は朝食を囲みながら『手紙』やこれからについて話をした。
「まさか、二十代になってからも手紙が送られてくるとはなぁ…」
「まったくだ。一体誰が手紙を送ってるんだ?」
「ウミ、それは禁句の筈だぞ。まあいいじゃないか。昔の遊びに耽るのも」
 キヨがフォークでソーセージをつつきながら言った。
「そうだな…。」
 俺を含む三人が頷くと、キヨが楽しそうに笑った。
「じゃあそうしよう。今度はどこでやるんだい?急いでいたので手紙を家に忘れてしまってね、見せて貰えるか」
 キヨは昔から忘れっぽいところがある。
 その所為か、完璧なはずの彼が可愛く見えてしまうことがあり、それに惹かれて彼の傍にいる人も少なくない。
 上着のジャケットのポケットに突っ込んだままにしていたそれを引っぱり出し、ついてしまった皺を広げる。
「—貴公達の為に、また、Gameをすることにした。大人になって、貴公達も退屈していると思うから。それに、私は暇なのだ。面白いと思えることがないのだよ。だから、貴公達を招くことにした。場所は、いつもの廃工場跡でいいだろう。貴公達の参加を、心待ちにしている—。いっつも思うが、気持ち悪いなあ、この文章」
 ウミはきょとんとした眼で俺を見つめ、ガクとキヨは苦笑していた。
「いいからカゴ、朝ご飯食べなよ。折角ウミが作ってくれたんだ、残しちゃもったいない」
「ああ…」
 呟いてスプーンを口の中に押し込むと、嫌な予感を振り払うように噛み締めた。