二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第68話 ( No.131 )
- 日時: 2012/11/30 11:36
- 名前: フレア (ID: nnVHFXAR)
……フィ!……サフィラ!
「サフィラ!!」
「あ……」
エイトに揺すぶられ、サフィラは目を覚ました
「姐さん!やっと目を覚ましやしたか!」
「このまま目を覚まさないかと思ったわ」
「安心しろ。目を覚まさなかったら俺が添い寝してさらなる桃源郷に……ぐほっ」
「サフィラに手を出したら殺すわよ」
「まあまあ、ソフィア。多分ククールもこの場を和ます為に言ったんだろうし」
「楽しそうですね」
「どうだ儂の家臣は!はっはっは!」
喜ぶヤンガスとゼシカ、ククールにギガソードを喰らわしているソフィアとそれを眺めているソロ、
無表情で言うアゼルと高笑いするトロデ。
そんな仲間達の様子を見て、思わずサフィラはくすりと笑った。
最初にこの世界へ来たときについた村の小屋で寝かされていたみたいだ。
エイト、ヤンガス、ゼシカ、ククール、ソロ、ソフィア、アゼル、トロデと大所帯だった。
流石にミーティアは外で待っている。
「う……痛い……」
体を起こそうとしたサフィラは全身が痛み、苦しげな声を上げる。
「無理もないわ。あれだけの魔力を全部放出したんだもの」
「あの呪文って肉体にもかなりの負担がかかるんだろ?」
呪文に詳しいゼシカとククールが言った。
「あのー……サフィラさんの魔力って本当に全部無くなったんですか?」
アゼルが控えめに手を挙げた。
全員の目がアゼルに向く。
「えっと……サフィラさんの身体から微量の……本当に微量の魔力が感じられるのですが……」
「それは本当?」
「はい」
サフィラの質問に首を縦に振った。
「試してみる。氷結せよ。ヒャド!」
少し加減して唱えると、小さな氷が手の平に出来た。
「……本当に魔力が戻ってる?」
「もしかして、マスタードラゴンの仕業か?」
ソロの呟きで、サフィラははっとした。
「もしかして……!!ごめんみんな!行ってくる!」
サフィラは立て掛けてあった剣を取り、小屋の外に出た。
バシュン!と音がしたのでルーラを使ったのだろう。
「心当たりがあるんですか?」
「ああ。こんな芸当が出来るのはマスタードラゴンしかいないと俺は思う」
「……マスタードラゴンとは………」
「神の竜だ」
エイトの質問にソロは淡々と答え、ソフィアとアゼル以外は目を剥いた。
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第69話 ( No.132 )
- 日時: 2012/12/02 13:37
- 名前: フレア (ID: NfhnPAqv)
天空城。
エイト達がソロにルーラで連れてこられたのは天空に浮かぶ城だった。
「……凄い」
何とかエイトが絞り出した声は、他の仲間達を頷かせた。
「しかし我がトロデーンよりは広くはないようじゃのう」
「……ひーん」
トロデの呟きにミーティアは呆れたように鳴く。
周りには背中に羽がある人の姿をした者が好奇の目で見ていた。
「あ!サラ!待って!!」
入口から少し離れた場所で歩いていたサフィラに気づいたゼシカは呼び止めた。
「……あぁ、君達も来ていたのか」
くるりと振り返ったサフィラの眼は完全に据わっていた。
「どうしてマスタードラゴンの仕業だと思うんだ?」
「…………」
ククールの質問にサフィラは答えなかった。
無言で進むサフィラを慌てて追いかける。
「……サフィラさんは、昔マスタードラゴンに」
「黙れ」
「……はい」
小声でエイト達に話そうとしたアゼルは殺気が籠もったサフィラの言葉に押し黙る。
「(過去に何が……あ!)」
エイトがある事に気がついた。
「(もしかして……この世界に来る時に観たあれは……!)」
エイトの思い出した事を裏付けるように漆黒の、しかし神々しい巨大な竜が現れた。
「マスタードラゴン。貴様がエビルプリーストを生き返らせ、私の魔力をぎりぎりまで残し、
また試練とか言って戦わせるつもりだったのか?」
サフィラの言葉は、殺意が込められていた。
普段命を奪うことに抵抗がある彼女だけに少しエイトは驚いた。
「違う。奴は奴のあやつに対する恨みからこの世に舞い戻ってきたのだろう。
そして、魔力の事に関してはお前自身が、己の魔力を操り残したのだろう」
「私……自身が?そんな事無い!あの有名なバーバラって魔女ですら出来なかったんだぞ!」
「お前は既にそれ以上の存在となっていると言うことだ」
「……!」
この言葉にはエイトも驚いた。
大魔女としてエイトの世界にも語り継がれているバーバラ。
彼女は最強呪文マダンテで魔王を討ち滅ぼした。
それは当時の天空城の主であるゼニス王が下したバーバラがより強い魔力を手に入れる為の試練、というオチ付きだったが。
「っ……邪魔したな」
踵を返し、サフィラは入口へと向かおうとする。
「サフィラ、待て」
呼び止めたのはマスタードラゴンでなくトロデ王だった。
「マスタードラゴンよ。儂と姫とトロデーンの城の者達の呪いを解いてはくれぬか?」
「残念だが、我とて異世界の者達の呪いを解く事はできん。
異世界へ渡れるのは時空の守護者であるサフィラとそれが認めた者達、そして神鳥ラーミアだけだ。
しかし、主とその姫とやらの呪いは解く事は出来る」
「そうか……では、儂はいい。姫の呪いだけ解いてはくれぬか?」
「陛下!?何を言っているのですか!?」
勢いだつエイトにトロデは落ち着いた声で言った。
「元々は儂の失態のせいで儂らは呪いを掛けられたのじゃ。
その責任をとるために、儂はドルマゲスを討つまで元の姿には戻らん」
「ふむ。……主に治められている国は幸せだな」
マスタードラゴンはトロデの志に感嘆の声を上げた。
そして。
「……シャナク」
たちまちミーティアは光に包まれ……
「な………」
「姫様!」
エイトとさほど変わらない年齢の美しい娘と化した。
「ミーティア!!」
「お……お父様!私は……!」
トロデとミーティアは抱き合う。
「……貸しが出来たなマスタードラゴン。しかし、私は貴様を許した訳ではないぞ」
「ふむ。主らしいな」
皮肉まじりにマスタードラゴンは言い放った。
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第70話 ( No.133 )
- 日時: 2012/12/01 17:41
- 名前: フレア (ID: Lv/FtsvO)
天空城を後にし、サフィラ達はまた山奥の村へ戻った。
今までミーティアが引っ張っていた馬車を持ってきている。
ソロが馬をくれると言うからだ。
「ほら。これ、パトリシアってんだ」
「ひひーん!!」
その馬は、白い毛並みで、馬だった頃のミーティア並に美しい。
「俺達の冒険を支えてくれた馬の子孫なんだ」
「へえ、じゃあこれからよろしく、パトリシア」
サフィラはマスタードラゴンに会ったときの不機嫌さはもう微塵も残っていなかった。
「動物って可愛いでがすな」
「ふふっ……そうですね」
ミーティアはヤンガスの言う事に笑みを浮かべて言った。
「いやいや……ミーティア姫さん。貴方の方が可愛……ぐはっ」
「儂の娘に手を出したら殺るぞ」
「トロデ王……」
ククールはトロデに木の棒で叩かれ、ゼシカはそれを呆れたように眺める。
「そう言えば……貴方は一体誰なんですか?」
エイトはアゼルに訊いた。
「自分はサフィラさんの友達です」
凄く簡単に答えてくれた。
「では、みんな。そろそろ元の世界に戻るよ」
「サフィラ。この世界って君が元々居た世界……だよね」
エイトの問いはすでに確信していたが、訊かずにはいられなかったのだ。
「そうだよ。さ、私達はドルマゲスを討たなきゃいけないから、早く行くよ」
サフィラが言うのと同時に、足下に魔法陣が現れた。
「元気でねー!」
「死ぬなよ!」
「ちょ……サフィラさんに限って死ぬわけ……まあいいです。お元気で!!」
サフィラは三人に笑いかけ……そして消えた。
- Re: ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 ( No.134 )
- 日時: 2012/12/01 23:05
- 名前: フレア (ID: yTgpXhnH)
ミーティアはゲームよりかなり早く呪いが解けました。
さて、ここから姫様をどう使っていきましょうかね?
あ、姫様はゲームとは違い、ぶりっこでは無いです。
- Re: ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 ( No.135 )
- 日時: 2012/12/01 23:48
- 名前: ゆう (ID: MYfQsgeG)
亀ですがディズニーの二次創作について。(本当は向こうで話したかったのですがロックされているのでこちらで書かせてもらいます、すいません・・・)
ディズニーの二次創作については色々言われていますが正直、根も葉もない噂に色んな尾ヒレがついているのが現状なので、「ディズニーの事を小説に書いたら法律違反!」ってのはあり得ない話だとは思います。(ただし18禁や商用利用は除く)
事実、日本のディズニーの社長は(商用利用を除く)二次創作について前向きな発言をしていますし、pixivの絵や小説もしくはニコニコ動画のディズニーMADとかもほとんど削除されていませんしね。(このサイトにあるいくつかのキングダムハーツの二次小説も消されずに残っていますし・・・)
まぁどちらにせよ「触らぬ神に祟りなし」と言いますから「どうしてもこのテーマで書きたい!」と思わない限り手を出さないのが最善策だと思います。
- Re: ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 ( No.136 )
- 日時: 2012/12/02 10:34
- 名前: フレア (ID: NfhnPAqv)
ありがとうございます。
やっぱり少しでも怪しかったら手を出さない事にします。
もう少し大人になって著作権の事をちゃんと理解してから書いた方がいいですね。
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第71話 ( No.137 )
- 日時: 2012/12/02 14:42
- 名前: フレア (ID: NfhnPAqv)
しゅん!
青い光を纏い、サフィラ達は草原に降り立った。
少し首を回すとアスカンタが。
「やっと帰ってきた……」
エイトが溜息混りの声を出す。
「ひーん?」
ソロから貰った白馬の馬、パトリシアは新しい世界に少し戸惑う。
「ずいぶん遠回りさせられたな」
「そうね……ってあ!!あやかしの笛は!?」
「あ!!私達その為に行ったのに!!」
皆の表情は凍り付いた。
エビルプリーストや天空城の事もあってすっかり忘れていたのだ。
「あ、それならあっしが持っているでがすよ」
ヤンガスが懐から出した。
木で造られた、何かの紋章が入った横笛が。
エビルプリーストを倒した時、倒れたサフィラに皆が駆け寄る中、ヤンガスはそれを目ざとく見つけたと言うわけだった。
「流石元盗賊だね〜」
「さ、目的の物も見つかった事だし早く行きましょ」
「あの!ちょっと良いですか?」
歩き出そうとするサフィラ達を呼び止めたのは美しきトロデーンの姫、ミーティアだった。
「私も……私も貴方達と共に戦わせて下さい!」
「何を言うとるんじゃミーティア!」
「陛下の言う通りですよ姫様!怪我でもされては……」
「何を言っているのですかエイト。トロデーンの城の者達が呪いで苦しんでいる中、私だけ楽など出来ません。
それに、ドルマゲスが呪いを掛ける寸前に私が奴の首を薙いでいればこんな事には……」
ぎゅっと拳を固めるミーティア。
「お願いです。お父様。この方達と共に戦う事を許可して下さい」
「……良いだろう。エイト、絶対にミーティアを護るのじゃぞ」
「陛下……分かりました」
ミーティアはサフィラ達に向き直り、ドレスの裾を摘んで一礼した。
「ミーティア・トロデーン。及ばずながら貴方達にお力添えをいたします。これからよろしくお願いしますね」
「よろしく!」
仲間達がミーティアに挨拶をする中、エイトは不安を隠せない状態だった。
「(本当に大丈夫かな……?姫様は確かに強いけど……)」
「大丈夫ですよ」
突然心の中を見透かされたような事を言われ、エイトは振り向くとミーティアが笑っていた。
「私、嫁ぎ先で魔物などに攻め込まれた時に撃退出来るように最近魔法も覚えました」
「それ姫君のやる事ではありませんよね……?」
「そうですか?それよりエイト……昔の様に呼び捨てで呼んで下さいませんか?
それと、敬語は使わなくて良いです。堅苦しいのは苦手で」
「……………」
「……………」
沈黙し、先に折れたのはエイトだった。
「……分かったよ、ミーティア。何でいつもそう上目遣いで頼み事してくるかなぁ………」
「エイトはこの方が頼み事を聞いてくれるので」
「……次から絶対に聞かない」
「あー、嘘ですよ〜嘘」
「すっかり打ち解けたみたいじゃんエイト」
慌てて後ろを振り向くと、サフィラがにやにやと笑っていた。
「ずるいぞーエイト。そんな美人と付き合っているだなんてな」
「こうしていられるのも今の内なんです」
「え……?」
「私、サザンビークという国に嫁ぐ事になっていて……」
ミーティアの表情はとたんに暗くなった。
「もうすぐ、エイトともお別れになってしまうのです……」
「あ………」
政略結婚みたいなものだろうか。
ミーティアはおそらくエイトの事が好きなのだろうが、一国の国の姫となるとそうもいかないのだ。
「皆さんそう暗くならないで下さい」
ミーティアは無理に笑って見せた。
「姫としての役目を果たせるのならば……私はそれで良いのです。
さあ、イシュマウリさんでしたっけ?あの方に船を蘇らせて貰いましょう」
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第71話 ( No.138 )
- 日時: 2012/12/02 16:33
- 名前: フレア (ID: NfhnPAqv)
ルーラでトロデーンに瞬間移動した一行は、再び月の世界へ戻った。
「ふむ、意外と早かったな」
イシュマウリがこう言ったのは、サフィラがこの世界へ戻ってくる時に少し過去へ戻るように調節したからだ。
「さあ見せておくれ。海の記憶を呼び覚ますに相応しい大いなる楽器を」
エイトが斜めがけのバッグから二つの楽器を取り出すと、ハープはふわりと浮かんでイシュマウリの手元に届いた。
しかしあやかしの笛は。
「楽器にも《命》がある。どうやらその楽器は私より君に吹かれたいようだ」
イシュマウリはサフィラを見やる。
「え……?」
「さあ、荒野の船の元へ。微睡む船を起こし、旅立たせる為に歌を奏でよう」
イシュマウリがハープを奏でると、視界は真っ暗になり……。
次に目を開いたときに眼前に広がっていたのは荒野だった。
すぐ前には巨大な岩……いや、よくよく見ると船だった。
「これはどういう事じゃ!?儂らはさっきまで……むー!!」
トロデはヤンガスに口を塞がれ、じたばたと暴れる。
「……さあおいで。過ぎ去りし時よ。海よ。今一度戻って来ておくれ……」
イシュマウリはハープを奏で始める。
サフィラも無意識に笛に唇を当てた。
まるで二人は示し合わせたかの様にそれぞれの楽器を演奏する。
聞いた事の無い曲だった。
サフィラの笛の音色は、初めはおずおずと、でもすぐに自信に満ちたものへと変わる。
どこかもの悲しく、それでいて優しい気持ちになれる旋律……。
やがて楽器は光を帯び始め、音色が光の軌跡を辿り船を包み込む。
周りにはいつの間にか半透明の魚が泳ぎ回っていた。
サフィラ、エイト、ヤンガス、ゼシカ、ククール、ミーティア、トロデ、パトリシアの身体は宙に浮く。
まるで海の中にいるような……いや、海そのものだった。
二人はただ夢中で楽器の音色を紡いでいく。
穏やかなメロディが、その場に居る者の心をじんわりと癒す。
ごごごごっ………
荒野の船は静かに上昇していった。
そして、その曲が終盤に差し掛かった頃、階段が現れた。
碧い光を放つ、船へと続く階段が。
エイト達は恐る恐るそれに足を載せ、船へと歩いて行く。
「さあ、お行きなさい。心優しき魔族の王よ」
「……色々、ありがとうございました。イシュマウリさん」
サフィラは一礼をし、慌てて仲間達を追いかけた。
そして、船に乗った瞬間に何かを感じ取った。
古代の人々の世界に憧れる心がひしひしと伝わってくる。
一行は船から身を乗り出して荒野に立っているイシュマウリを見た。
「さあ、別れの時だ。旧き海より旅立つ子らに船出を祝う歌を歌おう……」
イシュマウリがハープを鳴らすと、イシュマウリの姿は光となり、消えていった……。
- ドラゴンクエストⅧ 光と闇の軌跡 第73話 ( No.139 )
- 日時: 2012/12/02 17:06
- 名前: フレア (ID: NfhnPAqv)
優しい海の風が、サフィラ達の頬を撫でる。
空を見上げると夜空が溜息が出そうな程綺麗だ。
「何がなんだかあっしには何も分からないでげす……」
ヤンガスは頭を傾げる。
「あの状況で分かったら逆におかしいって」
サフィラは当たり前だよとでも言いたげな顔になる。
彼女が168年生きていた中で、こんな摩訶不思議な事は無かったからだ。
「そうですね。でもようやく船を手に入れられたと言う事は確かです」
「喜ぶのはまだ早いわ。私達にはまだやるべき事がある。ドルマゲスを追わなくちゃ。
その為にこの船を苦労して手に入れたんですもの」
「俺達が居た大陸にはもうドルマゲスは居なかった。となれば、だ。船を西に進めれば奴の足取りが掴める」
珍しく真面目な顔つきでククールは言った。
「でもその方法は確実じゃないし……」
「そういえばサフィラって魔力に敏感じゃ無かったっけ?」
サフィラと一番付き合いが長いエイトが訊いた。
「最近ドルマゲスが通ったのなら大丈夫かもしれないけど……」
取りあえずやってみる、と言ってサフィラは眼を閉じた。
誰にも邪魔は出来ない空気を纏い、沈黙が降りる。
数分後。
「こっちだよ。凄く強力な邪悪な魔力の気配がする」
サフィラが指さした方角は北。
「ひらすら北に進んでいればドルマゲスが居る場所に辿り着ける」
船は何もしていないのに勝手に北と方向転換した。
「……?何で??」
疑問だらけのエイト達にサフィラは説明した。
「前に空神石がどうとか話をしたよね?
あれには続きがあって、原理は知らないけど乗っている人の想いで船は動くとも書いてあったよ」
「古代の人々は凄いですね………」
ミーティアは船にそっと触れる。
古代の人々のこの船に込めた想い。
それを感じ取りながら。
船は北へと進んでいく……。
第7章 完