二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- ドラゴンクエストⅧ 失われた記憶Ⅲ ( No.197 )
- 日時: 2013/03/16 09:48
- 名前: フレア (ID: jtgLtval)
こんにちは。
私の名前はレーナ。
無くなった記憶を探すためにエイト達と旅をしているの。
で、朝起きたらなぜかサフィラがいたんだ……。
困惑して私達を見ているあいつは確かにサフィラだ。
どうして?もう私達は二度と会えないって作者が言ってたのに……。
「あのー、えっとー。君は誰?」
サフィラは困ったようにミーティアさん……あ、堅苦しい呼び方は嫌いって言ってたか……ミーティアを見上げた。
「……はぁーーっ」
ミーティアは盛大に溜息を吐いた。
……私はまだこの状況が飲み込めて無いっていうのが本音。
「ねえ、ミーティア。もうちょっと僕達にも分かるように説明してくれないかな?」
エイトが手を挙げて控えめに言った。
ヤンガス達も同じ気持ちなのか首を縦に振る。
「……分かりました」
ミーティアが顔を上げ、表情を引き締めた。
「《理》って知っていますか?」
……へ?
いきなり何を言ってるの?
あ、でもさっき理がどうとかぶつぶつ呟いてたっけ……。
「この世界の……ルールだよねぇ?」
「はい。では、《理》が生き物が生まれない、というものに変更されていたら?」
「えっと……それ、世の中は生き物がいないから空っぽになっちゃう……かな?」
「ビンゴです」
あ、当たってた?
「この世界は《理》ありきのものです。現実の世界はそう簡単に《理》を変えることは出来ませんが、この世界はあくまでも《物語》なので簡単に変えられます」
「えっ……?でもでもでもっ!!作者は変えられてもそれ以外の者が《理》を変える事なんて無理でしょ!?」
その時、何かの音楽が鳴った。
音源はミーティアの方からだ。
「あ、もしもし?」
「いやいやいや!アウトでしょ!?」
私が叫んだんだけど、ミーティアは気にも留めずにむこうの相手と会話する。
「あ、スピーカーにして」
「はい」
ミーティアは私達にも聞こえるようにしてくれた。
『あー、もしもしー?』
聞くからにあほっぽい声がスピーカーを通して聞こえてくる。
『ちょっと酷くないッスか?』
え、もしかして今の声聞こえたの?
『ミーティア私のポケモンからピチューパクってったでしょー?』
……ポケモンの話かっ!
「盗んでませんよ!貴方のアホな姉貴がやったんじゃないですか!?」
『そんなことより、サフィラ見つかった?』
「………はい……。記憶を失っていて……」
『……そう……………』
普段呑気な声を出しているフレアが少し緊張気味の声になる。
それだけで何となく大変だという事が分かった。
『ハッキングの出所が分かりました。見えざる魔神の地図Lv87です』
え……何かその名前、聞いたことがあるんだけど……。
「まさゆきの地図……?」
知らず知らずのうちに、私の口からそんな言葉が出ていた。
『へえ?知ってるんですか?』
驚いたような声をフレアが上げる。
「え……?いや、知らない知らない」
ぶんぶんと私は手を振る。
『……まぁ、良いでしょう。ところでメイル。そろそろ出てきたらいかがですか?』
「……………………ピキィ…………」
一匹のスライムがサフィラの長い髪の間から出てきた。
青いスライムの体が銀に変わる……ってえぇ!?
何コレ!?こんなスライムって体の色変わるの!?
っていうか、メイルっていったっけ!?
エイトに殺られるよ!?
「…………」
エイトがメイルの方に歩いていく。
メイルは体を精一杯強ばらせている。
サフィラを護ろうとしているようにも見える。
見ようによってはだけど。
……あのスライム、終わったな。
しかし、意外にもエイトは剣も抜かずにメイルに優しく触れて呟いた。
「…………うん、障られてない」
へ?障る?
もう何が何だか混乱してるよ。
さっきからヤンガス達も何も言わないし。
『……さて。そうと決まれば見えざる魔神の地図の場所に送りますよー』
えっ、ちょ、心の準備がっ!!
『I get ready to transfer it and start……OK!』
私達の足下に碧く輝く魔法陣が現れる。
こっちの世界のトロデさんとミーティアは巻き込まずに。
『I transfer it!』
辺りが、碧い光で包まれた。
実際には魔法陣の部分だけが碧くなっていたのだろうが、少なくとも私には、この世界全てが碧くなったような不思議な感覚に襲われた。