二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第26話 ( No.37 )
- 日時: 2012/09/23 11:15
- 名前: フレア (ID: M4UdAK/d)
銀髪を後ろに束ねた美形の青年は、
いつもどうり修道院をこっそり出、いつもどうりドニの町に行き、
いつもどうり女を口説き、いつもどうり酒場へ行き、
いつもどうりギャンブルをする。
だが、彼は違和感を感じていた。
おそらく原因はついこの前から修道院に出入りしている道化師。
自分ではどうすることも出来ないと内心悔しくてたまらなかったが
彼は決してそれを表に出そうとしなかった。
「次の目的地は・・・マイエラ修道院だね」
地図を見ながらエイトは言う。
「どういう所かな」
エイトが持っていたチーズを食べて
すっかり機嫌を良くしたサフィラが言う。
「ドルマゲス・・・今度会うときは八つ裂きにしてやるわ」
「ゼシカの姉ちゃん・・・。
はっきり言って美しい顔が台無しになっているでがす」
ドルマゲスに対する殺気を露わにしたゼシカと
若干引いているヤンガス。
「ん・・・何か近づいてくる音がする」
サフィラの人一倍良い耳が何かを察知した。
「・・・魔物か」
エイトが言い、皆構える。
「へえ、君の武器は鞭か。私はてっきり短剣だと思ってたよ」
「短剣も近距離の敵に使うわ。まあ、殆ど魔法で倒すけど」
「っと出てきたよ!」
サフィラとゼシカがゼシカの武器について話していたところで、
エイトが叫ぶ。
「炎の精霊よ、我に集え・・・。メラ!」
ゼシカは呪文を唱え、対象を一瞬で絶命させた。
「〜♪やるね〜」
口笛を吹き、サフィラはゼシカを賞賛した。
「サフィラ!油断しないで!」
エイトが剣をぶんぶんと振り回しながら言う。
「大丈夫。はぁ!」
サフィラは華麗な舞で敵を圧倒していく。
「どぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!」
自分も負けじまいとヤンガスは斧を振り回し、
それで出来た真空波だけで何匹もの敵を倒す。
そんな様子にトロデは
「うむ、さすがは我が家臣!!」
と満足げに遠くからその様子を眺めていた。
おっさんの家臣になった覚えはねぇ!と言う声が聞こえたが
トロデは無視した。
マイエラ修道院に着いた一行。
「う〜ん、今は邪悪な気配がしないな〜」
サフィラは言う。
「そうか・・・サフィラが言うんなら間違えないな。
この先にあるドニの町に行こう」
サフィラとエイトの言葉にゼシカは肩を落とす。
「ドルマゲス・・・本当にどこへ行ったのかしら・・・」
兄を思い出し、怒りで拳を固めるゼシカ。
「まあまあ、ゼシカの姉ちゃん。
取りあえず、ドニの町で情報収集しやしょう」
少しゼシカにびびりながらヤンガスはたしなめる。
「うん、そうだね」
と三人もヤンガスの意見に賛成した。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第27話 ( No.38 )
- 日時: 2012/09/23 21:06
- 名前: フレア (ID: M4UdAK/d)
ドニの町は修道院から本当に近かったので、戦闘しなくてすんだ。
「なんか、またリーザスとはちがった静かさだね」
サフィラが言う。
「ここの酒場は良い感じでがすよ。
人も結構集まるでがすから、
情報収集にはもってこいじゃないでがすか?」
四人が酒場にはいると同時に
「おい!クサレ僧侶!!てめえイカサマやりやがったな!!」
荒くれ男の怒声が店内に響く。
どうやら机に向かい合って座っている銀髪の青年と
ポーカーをやっていたらしい。
「まあまあ、あんたも興奮すんなよ。
負けて悔しいのは分かるけどよ。」
男の肩をつかみ、
仲間達に話すのとはまた違った口調でヤンガスは男をたしなめる。
銀髪の青年の方は言いがかりに憤慨することもなく、
やれやれと首を振るとのんびりと酒を飲み出した。
男の方は
「なんだとぉ!?・・・そうかわかったぞ」
と言ってヤンガスを殴り飛ばす。
ヤンガスは無様に近くのテーブルにぶつかって倒れる。
「テメーらはこいつの仲間だな!!」
青年を指さしながら男は言った。
「違いますよ!私達はただ、偶然ここに来ただけで・・・」
サフィラの言葉の途中でヤンガスは起きあがり
「いい加減にしやがれ!!
妙な言いがかりを付けるとただじゃおかねえ・・・」
男を指さしながら言う。
そのとき、男とヤンガスは何者かに水をぶっかけられる。
「いい加減にして!!頭冷やしなさいよこの単細胞!!」
ゼシカが水を入れていたのであろうバケツを抱えて言う。
「兄貴になにしやがる!!」
「女だからって容赦しねえぞ!!」
男の子分らしき二人の男が拳を振り上げる。
青年は立ち上がり、その直後に机が飛んできて辛うじて避ける。
「女一人に二人がかりとは格好が悪いんじゃねえのかい?」
と言うヤンガスは人の乗ったイスを投げようとしている。
やれやれ〜とヤンガスを応援している老人にグッと親指を立てる。
「うるせえ!!よくも子分達をやってくれたな!!」
男に人の乗ったイスを投げつけるヤンガス。
ゼシカは飛びかかってくる男をひょいとかわして
テーブルに激突させる。
飛び舞う瓶、テーブル、イス、人・・・。
エイトは黙って見ているしかなかった。
「お〜久しぶりの喧嘩!!楽しまなきゃ損損!!」
と言ってご機嫌な様子で喧嘩に加わるサフィラ。
酒場は戦場と化していた。
ゼシカは無言で喧嘩の原因・・・
ヤンガスと荒くれ男にメラを唱えようとする。
しかし、銀髪の青年が彼女を止め、
ぼーっと立っていたエイトとゼシカを裏口へと連れて行った。
酒場には、
いまだに喧嘩を続けているヤンガス、サフィラ、男と
野次馬、そしていつの間に来ていたのか、
ご機嫌な様子で観戦するトロデが残された・・・。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第28話 ( No.39 )
- 日時: 2012/09/23 19:41
- 名前: フレア (ID: M4UdAK/d)
銀髪の青年によって今や戦場と化している酒場から
外へ連れ出されたエイトとゼシカ。
「あんたら何なんだ?この辺じゃ見掛けない顔だが・・・。
あの変な帽子を被ったおっさんはともかく
あの銀髪の女は放っておいて大丈夫なのか?」
青年は問うた。
「いや、心配なら助けに行けば良いじゃないですか」
エイトは呆れた様子で言う。
「何となくあの銀髪の奴は大丈夫な気がするな」
青年は適当に言った後
「まあいいや。あんた達のおかげでイカサマがばれなくてすんだ」
と袖から無数のトランプを出す。
ふぅ、とエイトはため息をついた。
青年はゼシカの方に振り返り、彼女を見る。
「・・・・・・何か?」
イラッとているゼシカは感情を隠さずに言う。
「俺のせいで怪我をさせてないか心配でね。大丈夫だったかい?」
「生憎平気よ。じろじろ見ないでくれる?」
腰に手を当て言うゼシカ。
「助けてもらったお礼と今日であった記念に」
青年はきざったらしくはめていた手袋を取り、
指にはめている指輪を取る。
そしてゼシカに無理矢理指輪を渡し言った。
「俺の名前はククール。マイエラ修道院に住んでる。
その指輪を見せれば俺に会える。
・・・・・・会いに来てくれるよな?」
二人が答える間もなくククールと名乗った青年は
「じゃ、また。忘れないでくれよ!!」
と言い走り去ってしまった。
ゼシカはククールから貰った指輪を不快感を露わにした目で見つめた。
「ゼシカ・・・取りあえず落ち着こう。
今ので君がああいうタイプの人が大嫌いなのはよ〜く分かった」
エイトがゼシカをなだめるが彼女の怒りは収まらない。
「おぉ〜い!兄貴!!ここにいたんでげすか!?」
「楽しかった〜」
不意に後ろから声がして二人は振り向く。
後ろには怪我一つないサフィラとヤンガス。
「あいつらこてんぱんにとっちめてやりやしたでがす。へへへっ」
「争いごとは嫌いだけど喧嘩は大好き〜!」
二人はご機嫌だった。
それとは対照的にゼシカはもの凄く怒っていた。
「いーい?エイト。こんな指輪受け取っちゃだめ。
マイエラ修道院まで行ってあの軽薄男に叩き返してやるんだから!!」
二人の言葉を無視してゼシカはエイトに言った。
「話の流れが読めないけど・・・嫌なことがあったみたいだね」
サフィラは言った。
「うん・・・さっきね・・・」
「で、あの指輪を返すのか」
「そう」
エイトから先ほどあった事柄を聞き、
二人はようやく合点のいったような顔をする。
「どうせ返すんだったらその指輪、
返すまだの間にヤンガスにはめさせない?」
サフィラは笑みを浮かべる。
「それはちょっと・・・」
エイトは引き気味に言う。
「それいいわねぇ、サラ。グッジョブ!」
グッと親指を立てて言うゼシカ。
「あっしだって嫌でがすよ」
「ちぇ、なんでよ〜。あの男に嫌がらせ出来ると思ったのに」
ゼシカはさぞかし残念そうに言った。
「もう、早く行こう。時間の無駄だよ。ルーラ!!」
エイトが皆の意見を聞く間もなく移動呪文を唱えた。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第29話 ( No.40 )
- 日時: 2012/09/25 08:56
- 名前: フレア (ID: Wo9ombWP)
「う・・・凄い邪の気配がする・・・・・・」
ルーラでマイエラ修道院に戻った一行。
サフィラは着くなりしゃがみ込んでしまう。
「・・・ドルマゲス、かな・・・」
エイトが呟く。
「可能性はありやすな」
「・・・行きましょう」
ゼシカが言った。
ククールの居場所が分からないため、
四人は修道院に居る人に聞くことにした。
「すいません、ククールって人どこに居るか知りませんか?」
エイトは女性に聞いた。
「ククール様?
さっきマルチェロっていう騎士団の団長に呼び出されていたけど。
地下にある尋問室?だっけな。そこに行ったと思うわ」
「さ・・・様?まあいいや。ありがとうございます」
少し面食らった顔をしていたエイト。
どうやらあの青年は女性にもてるらしい。
四人は礼を言ってから女性に言われた場所へ向かう。
地下は牢屋となっていた。
と、言っても閉じこめられている輩は皆無だったが。
「埃っぽいわね。こんなところで何をしてるのかしら」
「しっ・・・。奥から声が聞こえる」
ゼシカの声を遮りサフィラは耳を澄ませる。
『・・・またドニの酒場で騒ぎを起こしたようだな。この恥さらしめ。』
『ずいぶんお耳が早いことで。さすがは聖堂騎士団の・・・』
二人の男の声が聞こえる。
一人はククール、もう一人はマルチェロだったが、
サフィラには二人のの声を聞いたことがなかったので分からない。
『どこまで我がマイエラ修道院の名を落とせば気が済むんだ?
まったくお前は疫病神だ。
お前さえ生まれてこなければ誰も不幸になぞならなかったのに』
『・・・・・・』
マルチェロの言葉にククールは黙る。
しかし、マルチェロは言葉を止めなかった。
『顔とイカサマだけが取り柄のできそこないめが。
半分でもこの私にお前と同じ血が流れているかと思うとぞっとする』
「・・・いくらなんでもその言い様はないと思う」
とサフィラは唇をかみしめ、唇からは血が滴る。
「ちょっとサフィラ!どうしたの?」
エイトが尋ねる。
この声は耳の良いサフィラだけしか聞こえない。
だから三人は頭の中が疑問だらけで顔を見合わせる。
話はなおも続く。
『・・・ふん。まあいい。聖堂騎士団ククール。
団長の名においてお前に当分の間謹慎を言い渡す。
いかなる理由があろうとも外に出ることは許さん。
いいか?一歩たりともだ。
それさえ守れぬようだったらいくら院長がかばおうと
修道院から追放だ。わかったな』
『・・・・・・』
話はここで終わりらしい。
イスから立ち上がる音が聞こえた。
「・・・なんか聞いちゃいけないこと聞いちゃったな・・・・・・」
サフィラが放心顔で呟く。
「姐さん?どうしたんでがすか?」
「お〜い?サフィラ〜?」
「サラ!さっきからどうしたの!?」
仲間達が問う。
「いや、私人間より遙かに耳が良くて
聞きたくないものまで聞こえちゃうんだよ・・・。
しっかし、マルチェロとか言う団長さんと
ククールって人が兄弟だったなんてな〜〜」
「??どういう事なの?教えてよサフィラ!」
「・・・だってさ」
牢屋から修道院の方に移動してから簡潔に三人に話したサフィラ。
「いろいろ複雑なんだね」
エイトが感想を述べる。
「あ!そんなことよりも指輪よ!!指輪!!」
「ゼシカの姉ちゃん。
あんな奴の指輪よりもこの気配のことを調べてからでも
遅くはないんじゃないでがすか?」
思い出してイライラし始めたゼシカと気配の事を気にするヤンガス。
「そういえば、杖を持った道化師が何とかって話が
ククールなんかの話を聞いているときに耳に入ってきたけど」
「っ!!先に聞き込みをしよう!
これ以上犠牲者を増やさないためにも!!」
「そうね!サーベルト兄さん、もう少しで敵が討てるからね!!」
「兄貴達、早いでがすなぁ」
あわてた様子で聞き込みを開始する二人の姿を見て
ヤンガスは言った。
「エイトの言うとおり、これ以上犠牲者を増やさないために
一刻も早く奴を倒さなくちゃね。
ってことでヤンガス、聞き込みするよ」
「合点でがす!!」
サフィラとヤンガスも聞き込みに取りかかった。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第30話 ( No.41 )
- 日時: 2012/09/25 10:16
- 名前: フレア (ID: Wo9ombWP)
三人と別れたサフィラ。
(私はこの気配の根源を調べるか・・・。
こっちの方向は警備が居ることからして院長の部屋かな)
橋を渡った向こう岸に立派な建物があった。
「あの・・・道化師についてお伺いしたいのですが」
サフィラは院長の部屋と修道院を繋ぐ橋を警備している
騎士に話しかける。
「道化師?ついさきほどオディロ院長様に招かれたという道化師が
ここを通っていったが・・・ひどく不気味な道化師だったな」
「なっ!その道化師の特徴は!?」
ひどく切羽詰まった様子で聞くサフィラ。
「特徴か・・・長い杖を持っていたな。
お主、そんなことを聞いてどうするつもりだ?」
騎士はサフィラに対して不信感を抱く。
「なんてこと・・・!このままじゃ・・・!!
聖堂騎士さん!私を院長さんの部屋に通してくれませんか!?」
「ならんならん!ここを通れるのはあくまで
マルチェロ団長の許可を得た者だけだ!」
サフィラは頼むが騎士に追い返されてしまう。
「・・・はぁ」
先ほど三人と別れたところへ戻ったサフィラはため息を吐く。
(やっぱ私って甘いのかな・・・。
あそこで殴ればすぐにでも気絶させることが出来たのに・・・)
「・・・ふぅ・・・・・・」
再びサフィラはため息を吐いた。
「お前、酒場で会った奴じゃねえか。何でこんな所に・・・」
後ろから急に話しかけられてバッと振り返った。
話しかけてきたのは銀髪の青年・・・ククールだった。
「仲間はどこ行った」
「仲間?今聞き込みしていますが・・・。
あ!ゼシカがあなたに用があるって!呼んできますね!」
と言うなり駆け出すサフィラ。
しばらくしてサフィラは、ゼシカだけではなく
エイト、ヤンガスも連れて戻ってきた。
「なんであんたたちこんなところにいるんだ?」
ククールがもう一度聞く。
「あんたに指輪返しに来たのよ!」
ゼシカが聞き込みを中止されたことで鬼の形相となっている。
「指輪・・・?そうかその手があったか!」
ククールはゼシカの剣幕に動じずに言葉を続けた。
「なあ、あんたたち。頼みがあるんだが俺の話を聞いてくれ」
「頼みぃ!?
どうして私達があんたの頼みまで聞いてやらなくちゃいけないのよ!」
ゼシカが声を張り上げる。
「まあまあゼシカ。落ち着いて」
エイトがゼシカの怒りを静まらせようと試みる。
「いいから聞いてくれ。ぐずぐずしている暇はないんだ」
酒場であったときとは違って今はかなり真面目な顔だ。
よほど大切なことなのだろう。
「感じないか?この修道院にとんでもなく禍々しい気の持ち主が
この修道院の中に紛れ込んでいるのを」
「うん、サフィラはそれのせいで
修道院に入ったときしゃがみ込んでたし」
エイトが言った。
「今も酷い頭痛がするよ・・・」
サフィラは頭を押さえる。
「聞いた話じゃ院長の部屋に道化師が入っていったらしい。
この最悪な気の持ち主はおそらくそいつだ」
ククールは話を続けた。
「私、それたどって行きましたけど警備の人が
通してくれませんでした」
とサフィラ。
「長い杖を持っていたと聞いたけど・・・」
「ドルマゲス・・・!!」
エイトが先ほど集めた情報を言い、ゼシカが悔しそうに声を上げる。
「そいつの狙いは何なのか知らないが、
とにかくこのままじゃ院長の身が危ない!
頼む!院長の部屋へ行って何が起こっているのか見てきてくれ!」
ククールは四人に頼む。
「って言っても見張りの人どうにかしないと・・・」
「それなら大丈夫だ」
サフィラの言葉にククールは答える。
「見張りを殴って昏倒させるんでがすか!?」
ヤンガスがなぜか目を輝かせて言う。
「違う違う。そんな手荒な事すんじゃない。騒ぎになる。
かなりの回り道になるが、一度この修道院をドニ側に出て、
すぐ川沿いの土手を左手に・・・。
つまり、この修道院を見ながら川沿いを進むんだ。
そういう風にずっと進んでいくと、
大昔に使われていた修道院の入口がある。
そこから院長の部屋がある場所に通じているらしい」
ククールが長々と話をした後、ゼシカは
「ドルマゲスがすぐ目の前にいるってのに・・・!」
と悔しそうに唇をかみしめる。
「廃墟の入口はあんたらに預けた聖堂騎士の指輪で開くらしい。
そいつはもうしばらく持っててくれ」
「・・・分かった。院長の命、必ず守ります」
「あんたの頼みなんて死んでも聞きたくなかったけど・・・。
しょうがないわ」
「兄貴!やっとドルマゲスを倒せるかもしれないでげすな!」
「ドルマゲス・・・これ以上殺しはさせない・・・!」
四人はそう言い、急がなければと駆けだした。
「・・・頼んだぞ・・・・・・」
ククールは四人の背中を見ながら呟いた。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第31話 ( No.42 )
- 日時: 2012/09/25 11:15
- 名前: フレア (ID: Wo9ombWP)
トロデとミーティアは修道院の前で待っているらしい。
なので旧修道院には四人で向かうことになった。
「修道院らしき建物は無いけど・・・」
ククールに言われた通りに進んでいったら別の道があり、
そこに行ってみたのだが、建物はなかった。
「石碑にくぼみがある・・・ゼシカ、指輪貸して」
一人だけ別の物を見ていたサフィラは何かに気がつく。
「そう言えばあいつ、修道院の鍵がこれだとか言ってたわね」
ゼシカは指輪をサフィラに渡しながら言う。
「それが本当だとしたらどうやって開くんでげすかねえ」
ヤンガスは興味ありげに言う。
「じゃあ・・・はめるよ」
サフィラはくぼみに指輪をはめた。
すると・・・。
何もなかった所に青い光が輝き、地下への階段が出現した。
「・・・聖なる力、かな。私が苦手な光だった」
サフィラが言う。
「・・・行こう、みんな」
地下に入るなりミイラ男、腐った死体、骸骨等の魔物に襲われた四人。
「手荒い歓迎ご苦労様。みんないくよっ!!」
剣を抜き、サフィラは叫ぶ。
「ゾンビには火が効きやすいって本に書いてあったな。
トーポ、チーズあげるよ」
とエイトが取り出したのは真っ赤ないかにも辛そうなチーズ。
「それ食べさすの・・・?」
メラを放ちながらあきれ顔で言うゼシカ。
トーポはチーズを食べ、炎を噴いてゾンビ達を燃やす。
「トーポさん凄いでがすなぁ。
チーズを食べただけで火を噴けるなんてあっしには無理でがすな」
ヤンガスが言う。
「トーポのおかげですぐ片づいたよ。ありがと」
エイトの上着のポケットに入っているトーポに笑顔を向けるサフィラ。
それから何度か戦闘を繰り返し、四人は亡霊に出会う。
「苦シイ・・・くるしい・・・。
神はいずこに居られる?この苦しみはいつまで続く?
おぉ!!死んだのだ!みな苦しみながら死んでいったのだ!
あの恐ろしい病がこの修道院を死に包んだ!
我が苦しみ!お前にも味わせてやウゥゥゥゥ!!」
嘆きの亡霊・・・とでも言うべきだろうか。
それはいきなり杖で殴りかかってきた。
「死人を天に還すのも魔王たる私のつとめ・・・。
今すぐ楽にしてあげます!」
サフィラは剣で杖を受け止める。
しかし、嘆きの亡霊は空いている方の手で
メラの上位魔法・・・メラミを唱えた。
「あうっ・・・!」
当然もろに喰らったサフィラは吹き飛ばされる。
「ホイミ!」
エイトが唱え、サフィラはありがと!と言って亡霊の隙をうかがう。
ヤンガスは斧で一刀両断しようと、
ゼシカは得意のメラで応戦しようとするが、
何か見えない力が働いているような・・・。
二人は吹き飛ばされてしまう。
「一体どうしたら・・・」
サフィラの呟きは戦いの音でかき消された。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第32話 ( No.43 )
- 日時: 2012/09/28 10:53
- 名前: フレア (ID: S9l7KOjJ)
「エイト!ちょっと手を貸して!!」
突然サフィラは叫んだ。
「?何をする気??」
「いいから早く!」
サフィラは言ってエイトの手をおもむろに握る。
「え?ちょ、ちょっと!!」
少し顔を赤くしてエイトは叫ぶ。
しかし、サフィラはエイトの様子を気にもとめずに
呪文を詠唱し始めた。
「天駆ける光の精霊達よ。我が元に集いて光の陣と化せ。
グランドクロスっっっ!!」
その言葉を発すると同時に嘆きの亡霊は光に包まれ
「オォッッッ・・・。神ヨォ・・・神ヨォッッッ!!
今御許に参りマす・・・」
と言って消えていった・・・・・・。
サフィラはエイトの手を放し、へなっと座り込んだ。
「サラ、一体何をしたの?」
ゼシカが砂埃を払いながら問う。
「魂を浄化してやった。
私の場合、闇の呪文の方が得意だから、
それと相対する光の呪文は苦手なんだ。
だからエイトに力を貸して貰ったというか・・・
魔力を貰った」
サフィラがエイトの手を借りた理由も言う。
「って早く行った方が良いね」
ドルマゲスの事を思い出して言うサフィラ。
「兄貴!こんな所に梯子が!!」
ヤンガスが気がつく。
上に向かうための梯子みたいだった。
四人が出てきたのは墓だった。
目の前にあるのは院長の部屋らしき建物。
もう夜になっていた。
「やっと出てきた・・・えらい遠くに感じたよ」
エイトが疲れのにじんだ顔で言う。
「エイト、目的忘れてない?早く行くわよ!」
四人は館へと走り出した。
館の中には倒れていたり、気絶している騎士が大勢いた。
四人は急いで階段を駆け上がる。
院長は眠っていた。
その上には不気味な道化師・・・ドルマゲスが浮かんでいた。
そして・・・ニヤリと笑うと消えた・・・・・・。
「院長さん!!大丈夫ですか!?」
サフィラが眠っているオディロを揺らす。
「う・・・ん・・・?なんだこの禍々しい気は・・・?」
オディロがベッドから身を起こして呟く。
「君たちは・・・私に何か用かね?」
四人の方に振り向き、オディロは尋ねる。
「私達は・・・」
サフィラが質問に答えようとすると
「いたぞ!こいつらだ!!」
と複数の騎士達が駆けてきて四人の後ろで剣を構える。
「オディロ院長様の命を狙うとはなんたる罰当たりめ!」
騎士の一人が言う。
「これは・・・何の騒ぎかね?」
オディロが聞く。
騎士達が道を空け、男がオディロのもとへ歩いてくる。
「オディロ院長。聖堂騎士団長マルチェロ、御前に参りました」
マルチェロと名乗った男はオディロの前でひれ伏す。
「おお、マルチェロか。一体何があったのだ?」
「修道院長の警護の者達が次々に侵入者に襲われ、
深手を負っております」
「なんと!!」
マルチェロの言葉にオディロは驚く。
「もしやと思い駆けつけましたところ・・・
昼の間からこのあたりをうろついていた賊を
今ここにとらえたと言うことです。
どうにか間に合いましたな。ご無事で何よりです」
「ちょっと!私達院長の命なんて狙ってないわよ!
あのクサレ道化師なら殺してやりたいと思ってるけど!」
ゼシカが抗議する。
「・・・マルチェロ。その方々は妖しい者ではない」
「何をおっしゃいます!現に見張りが・・・」
「かようにも澄んだ目をした賊が居るはずもない。
何かの間違えじゃろう」
オディロは諭すように言う。
「しかし・・・!
・・・・・・分かりました。
ただどうしてこのような夜更けに院長の下を訪れたのか。
それだけははっきり聞いておかねばなりません。
よろしいでしょうか?」
マルチェロはオディロに許可を求む。
「ほっほっほ。お主は心配性じゃのう。分かった。それなら良かろう」
「・・・ありがとうございます。
・・・・・・さあ、行きましょうか皆さん」
マルチェロは四人の方に振り返り、邪悪な笑みを浮かべた。
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第33話 ( No.44 )
- 日時: 2012/09/25 15:04
- 名前: フレア (ID: 5DiXAqe.)
尋問室に連れて行かれた四人。
「いい加減にしやがれ!濡れ衣だっていってんだろ!!」
ヤンガスがドニの酒場の時以上に声を荒げる。
「そうよ!!あんた達の仲間に頼まれて院長の様子を見に行ったって
何度も言ってるじゃない!!」
「はぁ・・・
あんなに遠回りした挙げ句にドルマゲスは倒せないし・・・散々だよ」
ゼシカとヤンガスは抗議、エイトは傷ついている。
「ザラキザラキザラキザラキザラキザラキ・・・・・・」
部屋の隅っこで三角座りをしているサフィラは
ザラキをマルチェロにかけようとするが、
マホトーンをかけられているため効果は発動しない。
「だいたいどうして私達がこんな目にあわなきゃいけないのよ!!」
ゼシカはこめかみに血管を浮かべて言う。
「・・・院長は甘すぎる。
お前達が犯人でないのなら部下達は誰にやられたのだ?
私の目はごまかせんぞ。白状するまで・・・」
「ああもう!やってられない!!」
先ほどまでザラキと呟いていたサフィラは急に立ち上がり、
イライラした口調で言った。
「エイト!後は任せた。私は外で待ってる!」
尋問室から出ようとするサフィラ。
しかし、彼女の前には大柄な騎士が立ちふさがる。
「ふう・・・」
サフィラがため息を吐いた後に騎士は倒れた。
「!!」
サフィラが光よりも早い蹴りを繰り出したのだ。
サフィラは三人を振り返り
「じゃ、また後で」
と言って尋問室から出て行ってしまった。
あっけにとられている一行と入れ替えに、
銀髪の青年・・・ククールが入ってきた。
「・・・お前に質問がある。だがその前に・・・。
修道院長の部屋に忍び込んだ賊を私は先ほど捕らえた。
こいつらだ。我が聖堂騎士団の団員達が六人もやられたよ」
「〜♪」
ククールは短く口笛を吹く。
「・・・・・・・・・。まあいい。問題はここからだ。
院長の館は厳重に警備されている。
よそ者が入り込める隙などない。・・・誰かが手引きをしない限りはな」
と言ってマルチェロは指輪を出す。
「こやつらの荷物を調べてみたところ、この指輪が出てきた。
聖堂騎士団員ククール。君の指輪はどこにある?
持っているなら見せてくれ」
どうやらマルチェロはククールを疑っているらしい。
「よかった!団長殿の手に戻っていたとは!」
「・・・なんだと?」
ククールの反応に戸惑いを見せるマルチェロ。
「酒場でスリに盗まれて困っていたんですよ。良かった。見つかって」
「おい話が違う・・・」
ヤンガスの話が途中で途切れる。
ゼシカがヤンガスの足に蹴りを放ったからだ。
「そんな指輪どうだって良いわ!
あいつは元々そういう魂胆だったのよ!!
大体あんな軽薄男の言うことを素直に聞いたのが間違えだったのよ!」
太陽すら凍らせそうな目でククールを睨み付けるゼシカ。
「そういう訳です。では俺は部屋に戻ります」
ドアの方へ向かうククール。
ゼシカはヤンガスに手を合わせて謝る。
「待て!まだ話は終わっていないぞ!!」
しかし、ククールは制止を無視して行ってしまった。
「団長!修道院の外にうろついていた魔物を一匹捕まえました!」
「魔物だと?」
そこにいたのは・・・緑色の見慣れた魔物を高く上げている騎士。
三人は他人の振りをきめつけた・・・が
「おい!エイト!ヤンガス!ゼシカ!
こんなところで何をしとるんじゃ?サフィラはどこへ行った!?
あんまり長い間還ってこんから心配して探しに来てやったぞい!」
「・・・旅人どのはどうやら魔物の仲間らしい。
このような澄んだ目をした方々が!!
魔物の手下どもめ。
オディロ院長の目は誤魔化せてもこの私はそうはいかんぞ。
指輪を盗み、忍び込んだのもその魔物の命令だな?
神をも恐れぬ罰当たり共め」
誤魔化しきれないと判断した四人は諦める。
まだ外に出て行ったサフィラが残っているからだ。
「この魔物共を牢屋へ!
明日の夜明けと共に拷問して己の罪の重さを思い知らせてやる!」
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第34話 ( No.45 )
- 日時: 2012/09/26 10:54
- 名前: フレア (ID: RohPBV9Z)
がしゃん・・・
牢屋の鉄格子を閉める音が地下に響く。
三人は武器を取り上げられている。
騎士達が居なくなったのを確認してから
エイトとゼシカは鉄格子に向かって呪文を唱える。
「天と地の盟約において炎の精霊に命ず。
我が怒りの炎で闇の使徒どもを焼き尽くせ。ギラ!!」
「水の精霊に命ずる。汝らの道を閉ざせ。沈黙せよ。
絶えざる歩みを続ける汝らの同胞に、我は一時の休息を与えん。
静止せよ。凝固せよ。ヒャダルコ!!」
しかし、丁寧に詠唱したが鉄格子は壊れなかった。
「はぁ・・・やっぱりか。これオリハルコン製だよ」
「ってことは壊すことは無理でがすか!?」
「やっぱりサフィラの助けを待つしかないか・・・」
三人は肩を落とす。
「儂は王じゃ!!魔物なんかじゃないわい!!
くっそー!!あの無礼者めが!!」
一人わめくトロデ。
「・・・まって、誰か来る」
ゼシカが口に人差し指を当てる。
「?誰も居ないぞ?勘違いじゃないのか?」
だが、確かに足音がした。
「・・・・・・誰?」
すると突然何もなかったところからサフィラが現れた。
「ふ〜びっくりした〜!!」
「サフィラ!!」
「サラ!」
「姐さん!!」
四人は驚愕の声をあげる。
「正面から入ったらいきなり騎士の人達が襲いかかってきて、
面倒だからレムオルって姿を消す呪文を・・・」
「そんなことより儂らを早く出しとくれんか?」
サフィラの言葉を途中で遮り、トロデは言う。
「そうだね。なんで閉じこめられてるのかは後で聞くよ。
はあっ!!!」
ガシャン!!
サフィラは鉄格子にドロップキックをかますが
少し凹んだだけで壊れない。
「サフィラ!騎士の人達に気づかれるよ!!」
エイトがあわてた様子で言った。
「そう。じゃあ魔法で。
俺の怒りと、太古の盟約によっておまえを焼き殺す。
行け、炎の精霊よ。メラゾーマ!!」
「サフィラ怖いよ!!俺って何!?それほんとに詠唱!?」
「兄貴!!そんな大声あげたら騎士共に感づかれちまいやす!!」
「あんたも十分うるさいわよ!!」
「どうせ儂らは死ぬんじゃあぁぁ!!」
大声をあげる三人と絶望しきっているトロデ。
鉄格子はメラの最上級呪文を使っても壊れなかった。
「えっと・・・どうしよ。今度は空間ごと・・・」
「それ私達も危なくない?」
「おい・・・お前ら何やってんだ」
一同が振り返るとククールが居た。
「サラ。その男殺っちゃって」
「?うん。分かった。
てめえらみんな、血を凍り付かせて死にやがれ。ザラ・・・」
「ちょ・・・待て待て待て待て。俺はお前らを助けに来たんだよ。
その証拠に・・・ほら」
サフィラが死の呪文を唱える寸前に
ククールは鍵とエイト達の物と思われる武器を取り出す。
「・・・どういう事?」
ゼシカが困惑の表情を浮かべる。
しかし、ククールは質問には答えずに牢屋の鉄格子を開けた。
「話は後だ。ついて来な」
- ドラゴンクエストⅧ 勇者と魔王の軌跡 第35話 ( No.46 )
- 日時: 2012/09/26 11:59
- 名前: フレア (ID: RohPBV9Z)
「こっちだ」
ククールに案内されたのは尋問室の奥にある拷問室・・・。
「ねえ・・・」
「さっきは悪かったな。指輪の件はああでも言わなきゃ
俺がおたがわれるんでね。
ここを追い出されたら他に行くところがないんだ。
けど、ちゃんと助けに来ただろう?」
「いや、私が言いたいのはそのことじゃなくて
何でこんな所に来たのかってことよ!」
「落ち付けって。そんなことより良い物見せてやるよ」
ククールが歩いていった先は鉄の処女と呼ばれる
内部に無数の針がある拷問器具だった。
そしてククールはついてきたトロデを
おもむろにつかむと勢いよく中に放った。
「ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」
トロデの絶叫が響き渡る。
「・・・・・・死ぬ覚悟はOK?」
エイトは黒い笑みを浮かべる。
「心臓は破裂しろ、体液は沸騰して飛び散れ。
てめえらみんな、血を凍り付かせて死にやがれ。ザラ・・・」
「待て待て待て待て!!お前本当にザラキ好きだな!!」
サフィラが再び死の呪文を唱えようとするのをククールは遮る。
「お・・・?中に抜け穴が!!」
鉄の処女の中からトロデの声が聞こえる。
「・・・とまあ、ごらんの通りだ」
若干引きつった顔でククールは言った。
「・・・誤解したのは悪かった。
でももう少し説明があっても良かったと思う」
サフィラは手を収めた。
鉄の処女から抜け穴に入った一行。
「・・・何でこんな所にあるのを貴方は知ってるんだ?」
エイトは聞いた。
「マルチェロの手違いで拷問室に閉じこめられたとき見つけた。
どうせわざとやったんだろうがな」
ククールは答える。
「あー、やっぱりあの団長さんとククールさん、
義理の兄弟だから仲が悪いのかな」
「ちょ・・・サフィラ!!」
サフィラを怒るエイト。
「・・・あんたその話、どこで聞いた?」
「院長のことを頼まれる前。
私、人間より遙かに聴力が良いから
聞きたくない話も聞こえちゃうんだ」
長い銀色の髪を払い除けて耳を見せ、
申し訳なさそうにサフィラは言う。
「・・・お前エルフだったのか。道理で美しいはずだ」
「お世辞は結構。正しく言うと魔族の王とエルフの女王のハーフ」
「何か凄い経歴の持ち主だな」
そんな会話をしながら奥に進んでいくと上へ続く梯子が見つかった。
「この上から外に出られる」
一行が梯子を登ると納屋に出た。
最初に目に入ったのは美しい馬。
「おお、ミーティア!!無事じゃったか!
儂は姫を連れて先に外に出て居る。お前達も早く来るのじゃぞ!!」
トロデとミーティアは納屋の外に出ていく。
「姫・・・?」
ククールが疑問を抱く。
「そりゃあ、事情を知らなきゃ分からないわよね」
「あっしも最初は痛いおっさんとしか思わなかったでがす」
ヤンガスとゼシカはうんうんと頷く。
「まあいい。俺達も外に出よう」
五人が外へ出ると修道院と院長の館を繋ぐ橋が燃えていた。
「あれは・・・!」
「ドルマゲス!!絶対奴の仕業よ!!」
「院長が危ない!」
五人はほぼ同時にもの凄い勢いでマイエラ修道院へ走っていった・・・。