二次創作小説(映像)※倉庫ログ

ドラゴンクエストⅧ 記憶喪失少女と魔王Ⅸ  ( No.72 )
日時: 2012/11/20 10:47
名前: フレア (ID: yTgpXhnH)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=23009

第九話「さよなら」


……ーナッ!起きてっ!!レーナ!!
レーナは自身を呼ぶ声で目が覚めた。
「っ……ここは…?いや、そんなことより何で私は生きて……?」
サフィラの腕を掴み、レーナは訊いた。
「……あの時、私はメガンテを……」
レーナは首を傾げ、ちゃんと動く自分の手を見る。
「想いの力、なんだろうね。自分の命を捨てて敵を討ち滅ぼす呪文、メガンテ。
古文書に書いてあったけど、誰かを守りたいって想いが強いと精霊が再びその者に命を与えるって」
サフィラは嬉しそうな表情で言った。
「でも、約束破るつもりだった?」
「ごめん」
「………」
レーナは立ち上がり、辺りを見回す。
そこに居たのはドット化が解けて元の姿に戻った仲間達と、テリーとミーティア……じゃなくて作者二人だった。
しかし、八人が居たのは2つの扉しかない神秘的な場所で、魔王城では無かった。
「君達、何かいつの間に仲良くなってない?」
エイトが少し悪戯っぽい目つきで二人に尋ねた。
「そういえばそうね」
「さっきまで互いを殺そうとしてたのにな」
「何があったんだがすか?」
仲間達は好奇の目で二人を見る。
二人は顔を真っ赤にし、慌てて顔を逸らした。
「気のせいだよっ!私はただ、あの〜えっと……」
「えっと〜」
言い訳を考える二人。
口では否定しつつも、呼吸は合っている。
「とにもかくにも、これでウイルスはすべて殺戮できました」
「うん、フレア。言い方考えよう。怖いよ」
エイトは引き気味に言った。
「ふ〜。何か長いようで短かったわね〜」
「あっしらほとんどなにもしてないでがすがな」
「ほとんどサフィラとレーナの喧嘩で終わったしな〜」
と、口々に仲間達が。
「ウチらはそろそろ帰らないと。ほら、レーナ!行くよ!!」
ミーティアじゃなくてのあが言う。
「言い忘れていましたが、本来は《同じ世界であって同じ世界ではない世界》。この2つの世界は交わりません。
今回はたまたまここにピンポイントにウイルスが進入してきたせいで交わってしまいましたが、こんな事は二度と無いでしょう。
つまり、二度と会えないと言うことです」
フレアは淡々と述べた。
「ふんっ。これで別れられると思うと清々するよ」
「なんだって?」
レーナは憎まれ口を叩いたのは、少しでも寂しさを紛らわすためだ。
自身の髪留めに手を伸ばし、そしてそれを取った。
レーナの茶色く、美しい髪がふわっと宙に舞う。
「餞別」
「君の遺品にしてあげるよ」
「その必要はないよ。あんたより絶対に長く生きるから!!」
「ほざいていなよ。魔族の寿命をなめないでよ」
「ストップストップ!何で君たちはこんなにも仲が悪いのかなぁ」
火花を散らし始めた二人をエイトは止めに入った。
「では……そろそろ」
「そうだね」
フレアとのあはうなずき合った。
「そこにある扉が元の世界へと通ずる扉です。では……のあさん」
フレアとのあは手を握り合い、そして放した。
「では……さよなら」
二人の作者が扉に触れると同時に、眩い光があふれ出した。
レーナはサフィラ達とは違う光に包まれた。
「レーナっ!約束は忘れていないよねっ!!」
「うんっ!いつか、必ず一緒に冒険しよう!!」
サフィラが何かをこちらに投げ込んだ。
そこで、全員意識が途切れた………。

ドラゴンクエストⅧ 記憶喪失少女と魔王Ⅹ  ( No.73 )
日時: 2012/11/20 10:49
名前: フレア (ID: yTgpXhnH)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=23009

最終話「頑張れよっ!」


しゅんっ!
サフィラ、エイト、ヤンガス、ゼシカ、ククールは草原に青い光と共に降り立った。
フレアは現実の世界に戻ってしまっていてすでにここにはいない。
「ねえ、サフィラ。レーナに何であんな態度を……?」
エイトが元の世界に帰って来るなり訊いた。
「……私に似ていたから。外見的な事じゃなくて、内面的なこと。あのままじゃいつか身を滅ぼしてしまう。だから……」
「過去に何かあったのかい?」
「……」
サフィラはエイトの質問には答えず、髪を一つに束ね、レーナに貰った髪留めをそこに留めた。
そして空を仰ぎ、叫んだ。
「頑張れよっ!!死んだら承知しないから!!」
力の限り、素直に言えなかった言葉を。

同じであって同じではない世界。
レーナは突然エイト達の眼前に降り立った。
無論、のあはすでに現実世界に戻ってしまった。
「レーナ!どこに行ってたの!?」
インターネットの世界で共に戦ったエイトとは違うエイトが訊いた。
「姐さんっ!心配してたんでがすよ!!」
「どこかに行くなら私達に言ってよね」
「エイトなんてすげーあわてていたしな」
同じくあの仲間達とは別のヤンガス、ゼシカ、ククールが言う。
「ごめんごめん。ちょっと色々あってね」
「しょうがないなぁ、もう」
エイトはため息を吐き、歩き出した。
仲間達も後に続く。
レーナも歩き出そうとすると、ローブのポケットに少し出っ張っている所があるのに気付いた。
「……?」
ポケットの中身を取り出すと、そこに入っていたのは1つのスライムピアスと、紙切れだった。
レーナは紙切れを読む。
『私からも餞別。そのピアス、私の友達に貰った物だから無くしたら承知しないんだからね!
……お互い、《物語の主人公》としてがんばろう。
世界の境界なんて関係ない。いつか、必ず冒険にいこう』
「ふふっ……何これ」
レーナの口元には笑みが浮かんでいた。
「……うん、絶対に。あんたも約束破らないでよっ!」
空を見上げながら、少女は呟いた。
《同じ世界であって同じ世界ではない世界》で同じように空を見ているであろう友を想いながら。
「レーナっ!何をしてるの!!行くよ!!」
遠くからエイトが叫んだ。
「ごめんっ!エイトっ!!」
レーナはエイトに言葉を返し、サフィラから貰ったスライムピアスを右耳に付けると走り出した。
仲間達の元へ……。


物語とは現実の人々の希望や願いから作り出された物。

無数にある《同じ世界であって同じ世界ではない世界》は再び彼女達を巡り合わせるのか。

サフィラとレーナが眼前に広がる白紙の世界に、どんな物語を描いていくのか。

それは誰にも分からない。

だがしかし……

さぞかし、奇想天外な物語が紡がれていくのは、間違えないだろう。

彼女達には、頼もしき、愉快な仲間達が居るのだから。


導かれしバカたち 〜Fin〜

ドラゴンクエストⅧ 導かれしバカたち 後書き  ( No.74 )
日時: 2012/10/25 16:18
名前: フレア (ID: uUme72ux)

サフィラ「どうしよ……終わっちゃったよ………」
レーナ 「うちの作者がまだ少ししか書いてないのに……」
エイト 「次から通常運行に戻りマース」
サフィラ「のあさんとレーナには謝らなきゃな」
レーナ 「大乱闘●マッシュ●ラザーズばりに吹っ飛んでいた奴もいたしね」
エイト 「終わり方が無理矢理過ぎるし」
レーナ 「アインスはケツからコードぶら下げていたし」
サフィラ「あれはアインスじゃないって。まあ、とにかく皆さんごめんなさい」
レーナ 「またいつかコラボ出来たらいいなとフレア(作者)は言ってます」
エイト 「今後も光と闇の軌跡と記憶をなくした少女の旅路をよろしくお願いします」