ーーーーーーーーーーーーーーーーーそう、そうだった、『私』はマスターに部屋に閉じ込められたんだ。最期を迎えるまで、マスターは此処に『私』を閉じ込めるつもりだったのだろう。ふと、自分の指先に目を向ける。早急の傷なんて一つも残っていなかった。ただ、あたしの爪は傷口から溢れた血と同じように、真っ赤に染まっている。