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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- ボーカロイド『RUI』の誕生 ( No.24 )
- 日時: 2012/09/16 18:32
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: mGXNpy6x)
あたしは、馬鹿だ。
自分の意思で人を傷つけて、喚いて、それで嘆くの?
自分が全てを壊したのに、自分が泣くの?
一番辛いのは相手の方だ。
それであたしが泣くことは許されない。
「あああああああああああああっ!!!!」
頭に痛みが走り、あたしは長い階段をかけ降りる。
降りて降りて降りて降りて、あたしは外に行く。此処にあたしが戻ってくることは、もうできない…
「……た……っあああっ!!!」
階段をかけ降りる途中、足を踏み外し、あたしの体は宙に浮いたと思えばそのまま落下していった。
罰があたったんだ。
人を殺めようとしたから。
悪いのは全部あたしだった。あたしだった。
あたしの体はドカッ、と大きな音をたてて地面に落ちた。
そして、その衝撃であたしは命を落とす__________はず、だった。
「あ…れ……あたし…」
「…ったいな…もう………」
そこであたしは気が付いた。
自分の体の衝撃がほとんどないことを。
「はあ…見ない顔だねー…。新しく来た子ですか?それともまた誰かが亜種化したかかな…」
落ちてきたあたしを支えて、話し出す男。
『勇馬』だったー……
「そう言えばミズキも見ないんだよねー…あ、俺、VY2って言いますー、まあ、大体皆ロロって呼ぶけど………ってうわ!?」
あたしは勇馬の体に思いっきり抱きついた。
これで会うのは最後だと思ったのか、それともこんなあたしにも優しく接してくれたからなのか。
でもあたしの希望はもう勇馬しかなかったから。
「勇馬…ごめんなさい、本当に…ごめんねぇ…今まで、ありがとう…っ」
胸の中で泣きながら話すあたしを見て、勇馬は最初驚いた顔を見せると、静かな声で言った。
「ミズキー……?」
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