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「ミズキ……？」

勇馬の声で、あたしは体をびくんと振るわせた。
勇馬は相変わらず驚きの表情を隠せずにはいるが、状況をやっとのことで理解したようだ。

元々ストレートの綺麗な黒髪だったことは分からないほどの水色ウェーブの髪。
手に持った刀、赤く染まった服。

状況を理解するには充分過ぎる光景だ。

「ルイ……ルイだよ………」

あたしは、消え入りそうに小さい声で、勇馬にそう告げた。

「あたしは……もう…勇馬が知っているようなミズキじゃない…変わっちゃったんだよ……全部………」

「ミズ…………」

さっきの銃声に驚いたのか、それぞれの部屋にいたボーカロイド達はちらちらと様子をうかがっている。出てくる前に、一刻も早く此処を去らなくてはいけない……