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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- MIZKI ( No.67 )
- 日時: 2012/11/06 19:03
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: lU2b9h8R)
「ごめん…ありがと、わざわざ……」
「いいんですよ、気にしないでください! とりあえず此方の部屋にでも行って着替えてきてください、ではっ!」
ミズキは服を取りに行った部屋と同じ、一番手前の部屋にあたしを押し込むと、「着替えたら言ってくださいね」と言い、扉をばたんと閉めた。
今更だが…このミズキ、かなり雑だ。
着物美人、黒髪ロング、桜の髪飾り…誰がどう見たっておしとやかの条件がそろっている。それに比べてこの性格。家に無理矢理連れてくる時点でどこか変わっているとは思っていたが、かなり雑だ。まあ、それをあたしが言う立場ではないと、自分がミズキだったことを思い返しながらも思う。
あたしはミズキが用意してくれた橙色の着物に着替えると、扉をゆっくり開いた。
「あの…終わったんだけど……」
ミズキはあたしの声で振り向くと、たちまち顔を喜ばせて言った。
「凄く、お似合いですねっ!羨ましいなぁホント……あ、此方です、どうぞ」
そういえば完全に目的を忘れていたのだが、あたしは怪我の手当てをしてもらいに来たんだっけ。
ミズキはあたしをリビングらしき部屋に連れてくると言った。
「そういえばルイ、一度会ったことありました? 何処かで見かけた気がするんですよねぇ…」
初めに名乗ったとき「知らない」と言ったのに今更それはないだろう…
勿論、「実は貴女の亜種なんです」と言えるはずもないので、とりあえず「分かんないな」とか言って誤魔化しておいた。
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