二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.1 )
日時: 2012/10/16 00:16
名前: noeru (ID: Mq3x3dNK)



ある日、キドの携帯にモモから一通のメールが届いた。

『今度、メカクシ団のみんなでうちに来ない?
 みんなに会わせたい子がいるんだ(^−^)』

会わせたい子か…。とりあえず他のメンバーにも連絡した。
会うで思い出したのだが、もう随分会ってない奴がいたなぁ。孤児院の友達なんか数も少なかったのに、最近はセトやカノとしか会ってない気がした。


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「…お兄ちゃん、どうしよう。」

マネージャーから来た仕事のスケジュールの書かれたメールを見て、二日後に迫った日曜日の日付に目が釘付けになった。

「どうした?」

「日曜さ…1日仕事入っちゃった。」

ご飯粒を喉に詰まらせて汚らしくせき込んだ。慌ただしく運ばれた水を一気飲みする。その水だって急いで持って来たから、床がびしょびしょだよ。

「えっじゃあ俺たち2人で?全員来るのに?」

「うん、そういうこと。」

「大丈夫ですよ、ご主人!私がいますから!」

「エネが張り切るとなると別の意味で心配だよ。」

でも1番心配なのは、今回の主役だ。初対面の人間がぞろぞろとやって来て、免疫があるのが1人というのは少々無理がある。そんな2人の不安をよそに、主役は夕飯を頬張っていた。


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気が付けば日曜になってしまっていた。ヤバい、今は…10時。確か来るのもそれぐらいの時間だった気が…。

「「おじゃましまーす。」」

嫌な汗が背中を伝った。そして予想通りの悲鳴。もう世にも恐ろしい化け物でも発見、目撃しちゃったかって。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!人間!シンタロー、人間が、う、うじゃうじゃいる!!6匹いた、6匹ぃぃぃ!!」

単位がもういろいろおかしい。人間は普通何人と表すので、6匹じゃ本当に化け物を見つけたんだな。

「…ユキ、落ち着けよ。」

「だって、人間だよ?!急に6匹も来たんだよ?ねえ!!私こんなの聞いてないよぉ!!」

今にも発狂しそうな(もう大泣きして泣きじゃくっている)状態で、勝手に俺のベッドにもぐりこんで布団を被るとなぜかまたけたたましい叫び声をあげていた。

「…シンタロー、今日ここに来て良かったのか?」

ドン引きしていたキドが、重々しく口を開く。幼児みたいな人見知りだと思ったんだろう。ただ問題があるとすれば、こいつが人見知りなんてレベルじゃ済まされないことだ。

「いつもこんなんだから気にすんな。あいつは『人間恐怖症』だから。ほら、高所恐怖症とかの人間版だよ。」

ほら、といわれてもそんなの滅多にいないので全くうまく伝わらない。どうしようかと思っているうちに、あの耳を劈くような泣き声がピタッと止まった。