二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】短編オリキャラ募集 ( No.185 )
- 日時: 2012/12/03 19:50
- 名前: noeru (ID: tsWXvbMZ)
気が付いた場所は真っ暗だった。
誰かの声が聞こえる。
「———!!どうして……」
随分と悲しそうな声だった。続いて苦しそうな声がする。
「「いいんだ……枯れるのが怖いなら……いっそ……」」
「「 」」
ブツンッと大きな音を出して、声は途切れた。
私はユウキにGAMEで勝った。今見えるのは、ユウキの身体を使ってみている世界。
電脳世界との行き来を選んだまだ未熟な私じゃ、本来はこうしないと見えない世界。
だから今見ている世界は
—————現実世界。
「……し、ん、たろー……?」
如月家のインターホンを押そうとしていたのだが、呼び出したかった人は案外早く出てきてくれた。
いやまだ呼び出していないのだが。
「え、いや、あの、その、ど、どちら様ですか……?って、うわああああああ!!」
なんだかこっちを疑わしそうな目で見てきた後、怯えたような顔をして大声で叫んだ後、家に引っ込んでしまった。そっか、ユウキの身体は右腕がコードなんだ。
ホラー系は大の苦手なシンタローだもん、怖がるわけだ。
「ひいいいいいいいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「シンタロー?出てきてよーただいまー私だよーユキだよー」
インターホンを連打する(不審者じゃないですよー)。だんだんからかうのが楽しくなってきたので更に連打を繰り返し、見せつけるようにコードをインターホンのカメラに近付ける。ようし、もっと徹底的に弄ってやろう。
「シンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタローシンタロー」
「ぎゃああああああああああああああああ!!!!!!」
ふふふ、見たか。いっつもシンタローの方が一枚上手と思ってたらまだまだ甘いんだよ(暗黒微笑)。それよりも、もう家に入れてもらわないと……
「冗談だよ、本当に帰って来たのっ!メール見たでしょ?!いーれーてぇー!!いれ……」
ぐらっと視界が曲がる。歪む。崩れる。
たまらなくなって目を塞ぐと、強い吐き気が襲ってきた。
え?まさか私ここで死んじゃうオチ?
どうして、この2年間こんなことなかったのに……。
痛い痛い痛いいたいいたいいたいいいたいいいたいいいたい言いたい言いたい言いたい
誰に?誰に言いたいの?
痛い痛い痛いいたいいたいいたい遺体遺体遺体
誰が?誰が遺体になるの?
痛い痛い痛いいたいいたいいたい居たい居たい居たい
誰と?誰と居たいの?
したいしたいしたい死体死体死体
何で?なんで死体になるの?
したいしたいしたいしたいしたいしたい
何を?何がしたいの?
死体慕い支隊姿態
コロシタイ……
だってこれは私が見た世界じゃない。
それなら、
「「嗄れるのが嫌ならいっそ」」
「「永遠にするから」」
青い海に、沈み込んで溶け込んで