二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】短編オリキャラ募集 ( No.215 )
日時: 2012/12/26 13:23
名前: noeru (ID: 9r6KtclE)



「……ってことで、ケーキよこせ。」

「いやいやいやちょっとアサちゃん?!素足だし上キャミしか着てないじゃん!」

「ぐぇええっおっおええええ……」


見事華麗に着地した私が何をしているかと言うと、ヒョウガ……高校のクラスメイトからケーキを徴収しようとしているところだ。
ちなみにヒビヤは、降りる際に思いっきり担いだからか腹を抱えて悶えている。よっぽど強く絞り上げてしまったようだ。


「足も痛くないし、服装なんざどうでもいい。即行ケーキを俺に献上しやがれ。そして即行帰れ牢獄に。」

「俺の部屋は牢獄ですか」

「おっと間違えたぜあの世だ」


こっちが美形の腹黒微笑を浮かべると、奴はヘラヘラ笑って「ケーキどうぞ」とすんなり渡してきた。
ヒョウガ、本名篝氷牙かがりひょうがはただひたすら変わった奴で、高校に入った時クラスも違ったのに毎日会いに来た。それがただでさえウザいというのに、2年になるとクラスまで一緒になってしまったという疫病神まんまの奴だ。
ちなみに家は神社である。なので年末年始は出没しない。


「鈴姉……僕死にそうなんだけど……?」

「大丈夫だヒビヤ、問題ない」

「大問題だよ!ヒュウガもなんか言ってよ!!」

「ヒビヤくん、残念ながら俺は発言権が無いんだ」

「よく解ってるじゃねーか」


そんな感じで話していると、ヒヨリが帰って来た。


「お姉ちゃんただいまー」

「ヒヨリ!おかえりなさい、塾どうだった?」

「今日はちょっと先生が機嫌悪くて怖かったかな……」


流石我が妹はこんなシュチュエーションにも驚かない。姉が真夏日に、外で裸足でクラスメイトからケーキを受け取りつつ、幼なじみを片手で担いでいる。なんて光景には滅多に遭遇しないだろう。


「そう……ヒヨリ?」

「なあに?」

「その先生だあれ?」


男子軍が「先生全力で逃げろ」オーラを放っている。


「ひ、ヒヨリおかえり。」

「ヒビヤ、宿題進んだ?お姉ちゃんに頼んで正解だったでしょ。」

「あ……失敗だったkいったあああああっ!!」


ヒビヤが勝手に腕からコンクリートの地面へと墜落した。
私のすらっとした高身長の肩から堕ちれば、小1のガキなどひとたまりもないのだ。


「ヒビヤくんはケーキ無しね。」

「鈴姉ヒヨリの前で態度変えすぎだよ!!」

「お姉ちゃんケーキあるの?!」

「あるよー、みんなで食べよっか!」

「俺も一緒に食べてもいい?」

「……イイヨー?」(裏声)


ヒヨリの前ということもあり、ヒョウガをぶん殴って大気圏まで見送ってやるのも教育に悪いので、とりあえず全員中に入れることにした。