二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.28 )
- 日時: 2012/10/29 11:05
- 名前: noeru (ID: 2jXrktuj)
『私は君を憎んでるんだよ?』
「それがどうしたっていうんだ?」
『それでも私を憎んで、それでいて自分のものだというの?』
「それが正しい。それ以外ありえない。」
『束縛したって、束縛されてるのは君だよ?私は別の人に束縛されてるんだよ?』
「別に束縛したいんじゃない。」
『—————本当に傲慢だね。だから君は死んだんだよ。』
・ ・ ・
助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて
死にたくないよ、怖いよ。
せっかく怯えなくていいかもしれなくなったのに。
世界って残酷だって忘れてたよ。
私にはいつも———不幸ばっかり廻ってくるんだ。
・ ・ ・
「じゃあ、やっぱりユキは監禁されてるの?また…。」
キサラギが、一番正当な現実を口にした。
「でも、まだ決まったわけじゃないよね…?」
「…ユキがうちに来た時、親に見つかりそうになって窓越しに来たの。だから窓から手を伸ばしたときに、親に引っ張られてってことも考えられるんだ。」
マリーが半泣き状態で震えている。目の前に書かれた『助けて』。話によると随分古いものらしいが、どっちにしろユキの義両親が危険人物であることに変わりない。向かいの窓の中にユキがいることは確かだが、今行っても義親に通報されて終わりだろう。
「どうしたら…監禁するくらいだからセキュリティは万全だろうし、腕を引いて移動させた義親がいるはずだ。」
考えれば考えるほどに無理があるように感じた。圧倒的にこちら側が不利である。それにこれは犯罪でもなんでもなく、むしろこっちの誘拐計画のようなものだ。
「なぁ、シンタロー。なんとか窓を開けられないのか?」
「無理だろうな。でももしかしたら連絡が取れるかも…あいつの携帯が義親の手に渡って無ければ、エネがいける。」
シンタローは携帯の画面をじっと見つめながら、時々エネと話している。今は連絡が取れることを祈るばかりだった。
・ ・ ・
『君には何もできないよ。ユキはここで朽ち果てる運命だから。』
「絶対そんな未来にはしない。」
『無理だよ。それで私は消えて君もユキも死ねる。それで満足でしょ?』
「満足なんかしない。」
『無理だよ。君もユキもあの日—————、 。』