二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】オリキャラ募集終了 ( No.353 )
- 日時: 2013/02/27 20:54
- 名前: noeru (ID: 5N.IJ2Y2)
- 参照: 夜咄ディセイブのリピート回数が病気です重症です
誰に否定されても構わない。
彼女がただ、幸せそうな笑顔を向けてくれれば報われる。
彼女の為ならばどんな罪も嘘も傲慢も虚飾も許される。
ある人、それが誰かは解らないが……たとえそれが僕たちの生死権を握っている『創造主』だったとしても。
『バケモノ』でいて忌み子の君を、
「もう1人にしないよ」
—————僕が彼の代わりになる。
僕が『ニンゲン』に復讐してあげる。
独りぼっちだった君を守ってあげる。
酷なことにそれが僕の価値で、対価だった。
それ以外何もない。
何も、いらないんだ。
「あのね、私そろそろ死ぬみたい。」
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
「今までありがとう。余生は治療を止めて、ゆっくり過ごすことにするよ。」
「でも1つだけ助かるかもしれない方法があるんだ。」
「延命治療ってやつ?成功すれば病気も治るかもしれない。もしかしたら後何十年、生きられるかもしれないの。」
「だからね、お願いがあるの。」
「私の———僕らの懺悔を聴いてほしい。」
そこで目が覚めた。
全身汗で湿って、指先が震えている。時間はAM3:00。つい最近まで例のユキの偽物に毎晩夢で脅されていたが、そんなのもう比じゃない。
誰だったかはよく見えなかった。最初は見たことのある顔だった気がするが、途中そいつの顔がゆらゆらと揺れて全く別の人間に変わった。
復讐。人間に復讐するとかなんとか……よく憶えていない。
それから、俺はユキの病室にいた。まだ幼く、最後に会った10年前とはかけ離れた成長した姿のユキがいた。ちょうどこの前死んでしまった、目の前の病室に居た少女によく似ていた。
この病院では本当に退院した時も、死んでしまった時も「無事退院したよ」と医者が口を揃えて言う。彼女の病室は重病患者に使われる医療機器で溢れていたから、たぶん居なくなったってことは死んだんだろう。
気味の悪い少年。
人間への復讐劇。
少女の死亡宣告。
延命を拒む笑顔。
幸せそうな懺悔。
成長してる友人。
嘘つきの医師達。
窓の向こうで死んだはずの彼女。
『もう1人にしないで』
僕が聴く時計塔の、否柱時計が鳴らす音はそう聴こえる。
冬はもうすぐ。