二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】オリキャラ募集終了 ( No.374 )
- 日時: 2013/03/23 12:43
- 名前: noeru (ID: m4rbDAFt)
- 参照: 世界征服マジ欲しい超欲しいあと終焉ノ栞のも欲しい
耳を擽る懐かしい音で目が覚めた。
電子音でもない、かといってピアノやギターでもない不思議な歌だ。温かい音なのに、胸の奥が握り潰された様にギリギリと痛む。指先も動かないくらい圧縮された場所。耳元で流れているその音は、本当は何処か遠くで鳴っているんだろうなあ……と感じた。
賑やかで楽しそうだな。優しくて切ない音だな。
これはオルゴール?それとも誰かの歌声?幼い子供が弾いている、玩具のオルガンみたいに拙い音。
もっと聴いていたいな………
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「離れていてください———こちらで———!」
途切れ途切れの看護士の声が不快で堪らなかった。
どうして止めるんだ?!僕らはまだ消えるはずじゃないのに、誰かの所為だなんてとっくに分かっているのに。
『表』か『蛇』の所為だ!!
どうして?ユキは、僕らは脱落しなければいけないんだよ!!2人とも廃品登録されたとでも?そんな訳ない!それとも器の限界?違う、誰かが殺そうとしたんだ!!
———どうして今更こんなことに……
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『延命治療……ですか?』
『ええ。これが成功すれば、雪芽ちゃんはこれからもずっと生きていける。病気もいずれ治るでしょうね。もちろん、受けるわよね?』
『……確率は、何%ですか。』
『投薬量の増加と、最終手術……手術の成功率は———10人中7人……』
『……なら……』
『—————7人が死ぬわ。昔雪芽ちゃんが受けて、生死を彷徨ったあの手術よ。』
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「はぁ……はぁっ…………クソッ!」
もうかれこれ5分以上全力で走っているが、総合病院は一向に見えない。こんな事になるなら、少しでも運動しておけば良かった……。
「ご主人!!急いでください!!」
「分かってるよ!それよりもキドたちと連絡は?!」
「それが全く取れないんです……もう病院に居るんですかね?」
「あーもう何なんだよ!!」
何よりも、駅前方面に向かって人ごみが集中していて走り難い。かと思えば今度は駅前から逃げるように走る人の波が襲って来たりして、一感覚さえ狂ってしまうのだ。
「何が起こってるんだよ……エネ!なんかニュースないのか?!」
「ええっとですね…………ご、ご主人!!駅前に新しくできたデパートありますよね?」
「何だよ、今度はあそこがテロリストにでも襲撃されたのかよ?!」
「なんで分かったんですか?!」
「何でって、そりゃあ………ってはあ?!本当にテロ?!」
「実際には、Mishurikaのファンたちの暴動って感じですね。でもご主人♀は病院ですよ?一体どうなってるんでしょうか?」
「それは俺が聞きたいくらいだ!!」