二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】オリキャラ募集終了 ( No.381 )
- 日時: 2013/03/30 17:30
- 名前: noeru (ID: ri8PN.9u)
- 参照: ロスタイムメモリーに色んな意味で号泣。色んな意味で
???
「ねえっ、見てみてお父さん!!凄く綺麗だよ!!」
???
「私ひまわり好きだなあ。ねえお父さん、お母さんも好きだったんでしょ?」
???
「……お父さん?そういえばお母さんはどこ?」
???
「薊、お母さんはもういないんだよ。」
ある彼女の痛みの話
「一番じゃなくてもいいから」
天邪鬼な私の別れの歌
『花言葉はあこがれ』
『Lover promise』
ここは何処だろう。
青々と茂った野原に1人。眠ってしまっていたみたい。空は雲1つ無く果てしなく広がっていて、丘も何もなくただなだらかな地面が広がっている。日差しが強くて肌がジリジリと焦げるようだ。陽炎がユラユラと揺らめき、額にはうっすら汗が浮かんでいる。
顔に張り付いてくる黒くて長い髪を払おうとしたとき、手元に何かあるのに気付いた。緑の芝生の上、眩しい程真っ黄色の満開のひまわりが4、5輪置いてあった。小綺麗な白いカードが付いていて、カードには「おかあさんだいすき」と子供らしい丸い文字で母親へのメッセージが書かれている。
「これ、届けてあげた方がいいのかな……」
ふいに口から飛び出した声に驚いた。昔の声によく似ている。歌う時にだけ出る、あの滑らかでぎこちない声に。人によっては耳障りだと罵られたあの声だ。嫌いだったあの声。普通に喋る時は、この声は出なかったのに。
草を踏みしめる音に気付いて、首だけ振り返るとショウがいた。その時に一瞬だけ陽炎越しに見て気が付いた。
———ショウはシンタローに良く似ている。
でもよくよく見直すとそこまででもなかった。
「××、こんなところにいたのか。帰るぞ。」
「……えっ。今、なんて言った。」
ショウが名前を呼ぶときに、何故かノイズのような不快な音が混じってよく聞き取れなかった。それに………ショウの声もあの、あの声だった。
「は?どうしたんだよ急に。」
「今さ……ユリマって、言った?」
「……誰それ?×は××って呼んだけど?」
そこで意識が飛んだ。