二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】オリキャラ募集終了 ( No.406 )
日時: 2013/04/30 21:43
名前: noeru (ID: 9r6KtclE)
参照: シンタロー愛してるシンタロー愛してるシンタロー愛してる



「シンタロー君、どこ行くの?』

「ユキの病室。」

「なんで?ユキはもういないんだよ?』

「……それでも。」


黒いマフラーを翻して、白いワンピースのアヤノが着いてくる。2年前のように鬱陶しいと突き放すことも出来ず、結局2人でここに来ることになってしまった。

ユキの真っ白な病室はもう何年も誰もいないように空だった。生活感をただでさえ感じさせない白さ。それなのに、それ以上の何かが病室の空気を支配していた。冷たいベッドに座ったアヤノの髪が柔らかく、風もない病室で揺れた。


「ユキ……ここで死んじゃったんだね。』

「………」

「死んじゃった、もういないんだ……。』


魂が抜けたようにただそれだけを繰り返すアヤノに、なんて声を掛けたらいいのか分からなかった。やがて、アヤノの目から大粒の涙がポタポタ零れ落ちていくとついに俺は口を開いた。


「そんなことねえよ。」

「……?どういうこと……?』

「ユキは死んでない……いや死んだんだろうけど、なんて言ったらいいのか分かんねえけど。」


「……ふふっ、シンタロー君変なの。」


軽く口元を緩ませて笑うアヤノの笑顔を見た瞬間、全く別の誰かの笑顔が浮かんだ。
この笑顔は——————————



「駄目だよ、シンタロー君。『私以外』なんて見たら。』


真っ赤な『君』の目が
俺の目を捕らえて優しく微笑んだ。









「『創るのは無限、壊れるのは一瞬』。」

「そう!これテストに出ます。憶えておきましょう。」

「なんのテスト?」

「鈴音様全国統一テストの鈴音様名言集またの名を現国」

「そうなの?」

「騙されないでユキ!国語にこれは出ないよ!!」

「えっ嘘?!」

「あはははははははは!!!ひぃ、お、お腹痛い……」

「鈴姉!!また騙したの?!」

「中学生にもなって騙されてんのがおかしいだろ……あははははははは!!」

「アサちゃん、少しは真面目に勉強見てあげなよ。」

「黙りやがれヒョウガの分際で」

「氷牙さんも大変ですね……」

「いいんだよもう。別にすぐに慣れるよ?これ。」

「慣れたら学校で馬鹿にされちゃうの!!」

「上等じゃねえかユキ」

「うわああああああああああん助けて!!!」



遠い僕の記憶