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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.58 )
- 日時: 2012/11/07 19:24
- 名前: noeru (ID: H9VWapZn)
「ねえねえキドー、キサラギちゃんってすごいんだね!」
「わあ…ひ、人がたくさん……」
あのフードを被った集団は間違いない、かつてエネのスマホを持っていた少女が居た集団だ。でもあの少女はいない。どこに行ったんだろう……?
眼で追いながら、何気なく自動販売機に向かう途中でスタッフとぶつかってしまった。
「あ、すいませ———」
言いかけて顔を上げると、その人が落としたパンフレットの写真が見えた。
僕に負けず劣らずフリルの多い、僕とは対照的な明るい色の衣装に身を包んだアイドルが一面に印刷されている。それは紛れもない、エネのスマホの持ち主の少女だった。
「あのっ!このアイドル誰ですか……?」
僕の容姿を見て唖然としている男性スタッフに声をかける。だが「このアイドル誰」という台詞でまた驚かせてしまったようだ。
「えっ、君知らないんですか?ここにいるのに?」
「すいません解らないです……」
「この子は如月モモちゃんですよ。今大人気の。」
それだけ言うと、スタッフは慌てた様子で人ごみに消えた。
そうか、アイドルだったんだ。キサラギ……さっきの集団の男の人が言ってたってことは、そのアイドルのライブを見に来たんだ。
でも如月、きさらぎ、キサラギ……?聞いたことがある。知り合いというか、居た気がするんだけど……
あれ、また眼がおかしくなってきた。もう1本、もう1本飲む間だけでいいから。
—————あの日の、夢の続きを。
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