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戦って、戦って、やっと見えた。

君の後ろに、君が守るように。

そこに、ずっと待ち望んだエピローグがある。

もう終わっちゃうの？　これで勝っちゃうの？

そこに行ったら、もう２度と戻ってこれないのは解ってる。君に会えないのも解ってる。私の望んだ未来はこれじゃないことも———解ってる。

だけど、それが私の最期なら。


甘くない。ここから君はきっと追い上げる。気を抜くな。ここからが———

「わかってる」

全部、わかってるんだ。


あと少し。君も焦ってきた。駒を進めるのがお互い早くなる。鼓動も早く、苦しくなってきた。息が上がる。こうしなくちゃいけないと解ってるのに、怖くて、まだ君を望んでる。君になりたい。君がいい。君と居たい。君の隣がいい。向き合うのはもう嫌だ。それなら……。


前にしか進めない歩兵でも。

それがきっと遠くない理想なら。

それが望んだ世界じゃなくても。


「チェックメイト！！」


君の静止を泣きながら振り払って、扉を開いた。


ＥＮＤ