二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【魔法少女】嗚呼、きっとそれは【まどか☆マギカ】  ( No.11 )
日時: 2012/11/14 19:32
名前: おなかへった ◆scEpNWmRjQ (ID: PR3Fak4z)

無数に設置された鏡面。外の緑がよく見えるガラス張りの壁。広い空間に備えられた二つの洗面台の上で、それぞれ私とママは歯を磨いている。

「・・・最近、どうなの」
はっきりしない呂律でママが尋ねる。友人の恋愛関係で発展した事があったので、とりあえず報告をする。
「仁美ちゃんにまたラブレターが届いたよ。今月になってもう二通目」
「・・・・・・直に告る根性もねえ男はだめだ」

一旦そこで話は途切れる。歯磨き粉で泡立った口内をゆすぐためだ。
冷水で口の中をすっきりさせた後、再びママが問う。

「和子はどう?」
今度は滑舌もしっかりしていた。
和子というのはフルネームで早乙女和子・・・・・・私の登校する中学校の担任である。彼女とママは高校からの旧友で、今でもよく二人で一献を傾けるそうだ。

そんな彼女は恋愛沙汰が多い。と、いうのは彼女が婚期を逃さまいと奮闘しているからである。だが先生は男性に抱く理想が高く、付き合っても願いが叶わずにほんの数日で別れてしまう。

「先生はまだ続いてるみたい。ホームルームでのろけけまくりだよぉ。
 今週で三ヶ月目だから記録更新だよね」
だから今回は本当に珍しい。短くて1日、長くて1ヶ月で理想は打ち砕かれるというのに。ホームルームで見せる、幸せそうな笑顔を思いだし、思わず私の頬が緩む。

「さぁ、どうだか。今が危なっかしい頃合だよ」
「そうなの?」
「本物じゃなかったらこの辺でボロがでるもんさ。まあ乗り切ったら一年は
持つだろうけど」

恋愛経験のない私にとってはそれが本当かどうか判断し難いので、ふうん、と私は曖昧な相槌を打っておいた。