二次創作小説(映像)※倉庫ログ

玩具は武器、口は災い ( No.14 )
日時: 2013/04/03 17:27
名前: 盾無桃李 (ID: dXUQaT2.)

 再び視線を上げると、人が増えていた。
 恐ろしい事だっ。
 増えた一人は恐ろしい形相をしてこっちを睨んでいるかのようだった。
 足音を殺してくるからさらに怖い。
 もう、逃れるすべは無いだろうと思っていた。
 覚悟して、目を閉じた。



 『うわぁぁあ!!な、なんなだ!?』


 見ることをしないボクの耳には男性の戸惑いの声が聞こえた。
 目を開くと熱気のせいか少し揺らめいた影が見えた。
 二人組の乱入者、そしてやられたあの元サングラス
集団。
 今はサングラスは2つとも男の子が持って嬉しそうに遊んでいた。

 「ねぇ!キド見て!トリプルサングラス☆」

 話を振られたもう1人の人は呆れ顔をしながら無視していた。
 そして、最後の閉めと言った感じにボクへと近づいた。
 やられる。奴らのようにボクもギタギタにされるんだ…。

 しかし、そんなことはなかった。
 「助けに来た」と、聞き覚えのあるハスキーボイスで声をかけてきた。同時に遠くからサイレンの音が鳴り響く。
 そして優しくボクの手の中にある拳銃を回収すると、頭、顔、首にそれぞれサングラスを付けた男性に声をかけた。

 「いい加減そのバカらしいのを止めろ。」

 「いいじゃん面白いよー。あっ、それともキドもサングラスしたかったの?──ぁいでっ」

 男性が脳天を叩かれたと、同時にサングラスが飛んだ。
 3つのサングラスははじき出され一つはワゴン車の下へ潜り込んだ。
 そのまま仲間を置いて逃走しようとする車にひかれて壊れた。
 もう1つ、到着したパトカーによって破壊された。

 「帰るか。動けるか?」

 フルフルと首を横に振った。

 「仕方ない。カノ担いでくれ。」

 「え〜〜(スチャ/ あ、いや分かったよ。最近担ぐの好きなんだ。うん。」

 キドと言うハスキーボイスの持ち主はボクの玩具の拳銃を仲間へとむけた。
 それに反応して了承する。
 それにしても、このカノという男性はどういった趣味を持っているのだろうか。
 ニヤニヤと不敵ぽい笑みをするが、なぜかごまかしたように見える。
 彼の背に乗せてもらい移動する。




 「──動くな!警察だ!」

 「なっっ俺達は─」
 「問答無用、交通法違反で現行犯逮捕だ。」


 遠巻きにリアルの逮捕の瞬間が見えた。
 その警察へ目を付けた瞬間左目からツウッと液体が滴り落ちた。