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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 玩具は武器、口は災い ( No.17 )
- 日時: 2013/05/11 15:48
- 名前: 盾無桃李 (ID: c.0m5wa/)
なにかボクは重要な事を忘れている気がする。
なにか見落としていたことが。
まずは降り出しに戻ろうか、ボクの思考よ。
ボクは能力で気付かれぬまま交差点の中心でたたずんでいたハズだ。
それから奴らに見つかった様で、疲れてしまった身体ではどうしようもなかった。
そんな中助けて頂いたのがこのお2人方。
なぜ、気づいた?
ボクは見えない筈だ。
よくよく考えれば簡単な事だ。
奴らはサングラスを外された後彼女が見えないかのような反応をしてくれた。
この人達も能力者だ。
そう思うと合点が行く。
長い思考がようやく答えを導き出した。
ヤバいここから早く抜け出さなければ。
「とにかく病院ってどこにする?僕はね、飴の貰えるところがいいな。」
「何言っているんだカノ、それよりもコイツ事を───」
この隙を逃すものかと逃走の作戦を決行する。
身を翻し外へ通じる玄関へと向かった。
「どこに行くんっすか?」
その入り口脇のキッチンに隠れていた男性が出てきて道を塞がれてしまった。
驚いて尻餅を付いてしまった。
転んでしまったボクを見下ろす男性の顔を見た瞬間にまた液体が溢れる。
どうしてこうも上手く行かないのだろうか。
男性の手には少し温かくした濡れタオルを持っていた。
きっとこの液体を拭くために用意していたのだろう。
そこまで気を使わなくても良かったのに。
屈辱を交えながら赤色の涙がボクの服を汚していく。
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