二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 玩具は武器、口は災い ( No.19 )
- 日時: 2013/05/11 23:03
- 名前: 盾無桃李 (ID: c.0m5wa/)
心遣いが利いたことだ。
なぜ、彼らはボクにここまで首を突っ込むのだろうか。
タオルを受け取り顔を拭いた。
普通助けたら帰してくれるだろう。
まさか、誘拐!?
いや、この人達も能力者だから自らは実は実験体で怖いからボクを犠牲にするとか。
その内研究者とか現れるのだろうか。
なんか、家のモルモットが邪魔したななんて言って出てきそうだよ。
それは、それで奴らより恐ろしい。
「あ、あ、ぁぁあ、そんなに荒くこすると傷がヒドくなるっす。」
悩めるボクの思考、そして気にしてなかった行動。
何か激しくこすりつけていたらしい。
男性がボクの手を止めた。
「よぉし、じゃ重傷だし丘の上の病院に行こぉう。」
猫目の男がまだふざけて言う。
だからボクは何ともないって。
声が出るのなら叫びたい。
口じゃ物言えないのなら目で訴える。
「んっ?カノがどうしたっすか?」
でも、訴えられるほどの良い能力は有るわけもなく。
とにかくこれは血じゃなくて涙で在ることを主張しなくては、誤解が増える。
その後は、能力の事を聴いてみるか。
再び携帯の液晶を眺めた。
「ふぅ〜ん。そうっすか。本当に大丈夫なんすね。」
えっ?
思わずバッと顔を上げて目の前にいる男を睨んだ。
目が赤くなっている。
「あっ、気にしなくて良いっすよ。」
コイツ、あの人と同じだ……。
「そうなのか。驚かせるなよ。」
そして、信頼してしまっている他2名
じゃあ、この人達は能力理解の元集まっているのか?
やっぱり研究者登場します?
「彼女、なんか喉に詰まって声がでないみたいっす。なにか薬物吸い込んだじゃないっすか?」
「それなら推定つく。ハンカチを押し当てられていたのを目撃した。」
「あ〜驚いてるね。その顔面白いよ〜。」
何なんだこの3人。
まぁ、理解してくれているのならいいだろう。
携帯で文字を出力させる。
《受け入れているだけだから。》
《能力を受け入れてしまったから涙が出た。ただそれだけだ。》
「あーっ納得、ここ能力者の宝庫だもんね。」
つなぎの男性の能力は今ので理解したがこの猫目の男はなんの能力なのだろうか。
受け入れられたからあるはずなんだよね。
新しい引き出しを開けるようなイメージで能力を展開させる。
「あれっ?いつの間にやら服の汚れ落ちてる?」
いや、なんの手もつけてませんよ?
確かに落ちてるようには見える。
どうなっているんだ?まさか綺麗にする能力?
「もしかして、僕のマネ〜?じゃあ!こういう時こそこのグラサンが大活躍〜。」
どこからか取り出したのか、あの奴らのサングラスが出てきた。
「まだ持っていたのか。」
「おっ!見える、見えるよ。その汚れ。」
「カノ、気持ち悪いからやめろその言い方。」
「もしかしてキドも試したくてs───」
「あぁ゛ぁ゛」
「ゴメンナサイ」
なんだろうこの緊張感の無さ。
それでも、彼女はやって見たかった様でサングラスを受け取ると裸眼で見たりサングラスをかけ直したりと遊んでいた。