二次創作小説(映像)※倉庫ログ

今日もまた朝は来る ( No.32 )
日時: 2013/05/13 13:32
名前: 盾無桃李 (ID: uEBl/Cwm)

゜゜゜キアリム視点゜゜゜

 目を開くとそこはみたことない天井
 なんだか室内で寝たのは久しぶりだ。
 違和感が起こる。
 身体を起こして目をこすった。
 辺りを見渡すがぼやけていてなにがなんだか分からなかった。
 ボクは、なぜこんな所に居るのか考えた。
 そう言えば、クロノエの元へ来たつもりだった。
 なぜかクロノエ母に暖かく迎え入れられて泊まることになったはずだ。
 あっ、でもラルフと喧嘩して二重の家出をしてきたんだった。
 っで、結局ここはどこだ?
 眼鏡を探そうかと思い立つ。
 しかし、左目はハッキリと物が見えた。
 コンタクトをしたままだった。
 右目はこすったことによりずれてしまったようだ。
 長く付けているのは目に悪い。
 両目から取り外した。
 ワンデイだが、ゴミをそこらに散らかすと悪いからズボンのポケットに入れ込む。
 なんの境もなくなった左目が異様に熱を帯びた。

 「んんっ」

 人の気配に思わずビクついてしまった。
 今視界をアシストしてくれる道具は何もなく誰なのか確認は取れなかった。
 髪の毛の長さから女性だろう。
 起こさないようそっと出て行こう。
 ゆっくり立ち上がり忍び足で扉と思わしき所へ向かう。
 でも、それは戸ではなかった。
 タンスだった。
 でも、壁越に行けばきっと出口は見つかるはずだ。
 壁をつたって横に移動すると、いきなり額に激痛が走った。
 なにか出っ張りに当たったようだ。
 その苦痛のあまり抑えつけようと手を伸ばした瞬間、肘にまた別の出っ張りに当たり指先まで痺れた。
 思わず苦痛のあまりしゃがみ込もうとした瞬間タンスが一段開いていたのだろう、アゴにも……
 華麗なるコンボに苦痛と驚きを隠せない。

 「ふぁぁあ、お、起きたか。」

 ハスキーボイスの声が後ろから降り注ぐ。
 この声で、ボクの思考はやっと昨日の復習を終えた。
 あぁ、実験材料……
 視力が悪い分この状況から抜け出せる方法はもう見いだせない。
 グッバイ我が人生。