二次創作小説(映像)※倉庫ログ

今日もまた朝は来る ( No.34 )
日時: 2013/05/13 14:39
名前: 盾無桃李 (ID: uEBl/Cwm)

゜゜゜

 …………。
 目覚めが悪い。
 どうしてあんな夢を見たのだろう。
 今の思考ではなにも答えが出なかった。

 消したあいつがそびえ立つビルのような建物の前に立っていた。
 そして、発砲音。
 聞き慣れた音だがなんだか少し違っていた。
 本物らしく、発砲だけではない、破壊された物の音まで響いた。
 中からは俺らの敵とも言えるサングラスをかけたおっさん達が出てくる。
 そこへ、黒髪の少女は突っ込んでいった。
 もう、能力も記憶も無いというのに。
 立ち向かった。
 でも、つまみ出されたのは銀髪になった姿だった。
 それを欲する奴らは捕まえに取りかかる。
 そして遅れて現れた友人が、救おうと手を伸ばす。
 しかし、そいつは目の前で赤い液体を飛び散らせた───
 遅れてくぐもった発砲音がまた響いた。
 それを全てただ呆然と見ていた俺。

 なんて夢を見ていたんだろうな。

 「こんな夢、正夢なんかになるなよ。」

 願いをポツリと呟いた。
 かなり時が経つのに焼け焦げた臭いが充満する。
 どうして、こんな所にいるのだろう。
 ここが俺の帰る場所。
 目をこすりながら起き上がると、タオルが重力に身を任せ落ちた。

 「クロノエ来ていたんだな。もうちょっとゆっくりするか。」

 窓の外ではパトロールに行くであろう車の音がした。