二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 団体入団 ( No.36 )
- 日時: 2013/05/13 22:27
- 名前: 盾無桃李 (ID: e2r21W3i)
「ただいま〜っす。」
「おかえり。ご苦労様」
部屋の向こう側からいい匂いが立ち上る。
彼女が朝食を作っているようだ。
そのタイミングで男性がかえって来るものだから新婚夫婦のような感じをかもし出してくれる。
「キド、何時もより早起きっすね。」
「あいつに起こされてな。」
彼女の部屋の中の隅でショック死しそうな気分のボクにつっかかる。
「………おはよう……ございます。」
能力で姿は大体消しているが挨拶は礼儀としてしておく。
それにしてもまだ低い声だぁ、どうせなら彼女みたいな綺麗なハスキーボイスになって欲しかった。
「朝食食ったら任務行ってくる。セトは空いているか?」
「花屋でバイトっす。ほとんど暇なんだけどね。」
「そうか。おい、セトにも見せてやったらどうだ。左目」
どっからそう言う流れになった。
絶対彼女はボクの反応を面白がっているに違いない。
これは、無視したほうが身のためだ。
さっき渡された携帯の液晶を睨む。
反射でボクの顔が映り込む。
あぁ、もう消えたい。
「さっきより見えなくなったす……」
「お前存在感消すな。ってか見てるんだったら分かるだろ?」
「いや、じっくり見ていた最中だったんっすけど……」
「こいつ本当に透明人間か?」
お願いだからボクに話を振らないで欲しい。
恥ずかしい事以前に辛い。
「それにしてもカノの奴どこで道草食っているんだか。あ、食っているんだったらあいつの分の朝食はいらないな。」
「なんですか!?猫目さん可哀想ですよ!」
今ボクは担いで来てくれた恩のある人物をひいきしました。
一番初めに逃げ場がないのを感知して気を使ってくれたと言うのもあって性格以前に良い人だと思う。
「ぷっくく。カノを猫目って可笑しくて笑っちゃうっす。」
「いや、それ以前にカノを気遣う方が笑える。」
あぁ、可哀想にカノさん。
助けることすら出来ないなんて。