二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 団体入団 ( No.40 )
- 日時: 2013/05/13 23:43
- 名前: 盾無桃李 (ID: e2r21W3i)
「コレをあいつに渡してもいいのか?」
「うん。そのために作ったんだもん!」
なんだか話題がボクへのような会話だったよね?
あっ、でも今から来るお客とか、また別な人のだろう。
だってマリーちゃんはボクの事知る由もないし、第一そこまでされる筋合いは無い。
それでも、誰かボクのいる部屋へと入ってきた。
足音からして体重、歩幅、足の付き方から違ってくる微妙な音からキドという女性だと思う。
さっきまで目をつぶって聞いていたのだから間違いない。
やっぱりボク?
でも、ここは彼女のへやのはずだ。
ただ置きに来たのかもしれない。
それに意地悪だから期待させて客がくるから帰れなんて言ってくれるかもしれない。
想像で色々小難しく考えていたが。
「マリーがお前の為に眼帯を作ってくれたぞ。」
現実は案外素直だった。
でも、凄いなぁ、眼帯作るとか考えられない。
手渡しで受け取ったそれは、海賊をモチーフとしたものでオマケと言ったようにピンクの飾り付けが施されてあった。
黒にピンクとかセンスは良い方だと思う。
もちろんカッコイい。
なぜキドさんが笑ったかがわからない。
「この前のTV番組のから作ってみたの。」
テレビ?なにの見たんだろうね。
楽しかった思い出話だろう。
気にしないで置こう。
「左目を隠したら顔会わせても良いだろう?」
コクリと頷いてみせた。
鏡を借りてキチンとほどけないように装着した。
なんだかボクの為にここまでしてくれると嬉しくて言葉が出なかった。
でも、いざこの部屋から出るとなるとなんだか怖かった。
視力が悪く全く見えてない状態で動こうなどと恐ろしいことこの上ない。
またいつ華麗なるコンボが出てくるか分からない。
「はぁ……まるでマリーが2人だ。」
ボクが出入り口で立ち止まっているとキドさんが無理矢理手を引く。
突然だったので、転びかけたし、何より緊張感が高まってしまって姿をくらましてしまった。
「ふあぅぅ。キドさん……」
「いや、頑張れよ。お前も。」
逃がすまいとキドさんの手に力が入ってる。
「あ、あの……その………」
「がんばるっすマリー。」
少女の声がする方を見ると、フワフワの白髪に水色のワンピースにエプロン、ピンク色の瞳といったまるでおとぎ話からそのまま出てきたかのような可愛らしい子だった。
もじもじして向こう側も逃走から耐えて頑張っているのが見受けられる。
少しずつ能力を解除させていった。
きっとボクの姿はもう見られるだろう。
まずは眼帯のお礼を言わないと……
な、何か良い方法とかあるかな?
お礼に良いも悪いもあるよね?
「ぁぁう、………セトぉ〜」
発言前にして彼女が折れた。
セトさんに助けをもとめて背中に隠れてしまった。
「あ、あの………ありがとうございます……ね。」
タイミング悪かったよ。
ボクのお礼。
しばし沈黙が流れた。
あぁ、どうしょう、どうすればいいんだ。
こうなったらなにかで盛り上げてみよう!