二次創作小説(映像)※倉庫ログ

任務実行 ( No.53 )
日時: 2013/05/22 21:57
名前: 盾無桃李 (ID: 02GKgGp/)

 「わはぁ〜〜大きい………。」

 警察署ってこともありドンッと立ちはだかるその建物は見ているだけで尻込みする。

 「いいや、小さい方でしょ。」

 「あのデパート見たら迫力ないな。四階建ては貧相に見える。」

 キドさん達の言う大きい標準を聞いてみたい。

 「えぇ!!十分に大きい気がするけど………」

 「ただ横長な気がするんだけど〜〜。」

 「カノ……真似……しないでください。」

 だいぶこの人たちに慣れてきたなっと自分自身思う。
 普段人と話すのなんかインターネットの文字ぐらいで指を使って出力する。
 かなり変わってしまったがここまで声を出したのは久々に思える。
 何よりためらいなく話せることが何よりの幸福だった。

 「よし、行くか。」

 「もう!それに、堂々と………」

 はっきり言えば疲れた。
 休みたい気分だった。
 それでも、団長──キドは悠々と正面衝突していく。

 「正面玄関意外に安全に入る所があるか?」

 能力の恐ろしさと言うものか。
 慣れと言うのも恐れ多い。
 仕方無しについて行くカノに続いてボクも中へと潜入する。
 いつ制服をビシッと着こなした警官が気づくか不安でほぼカノを盾として活用した。 
 中は外の真っ白ながら年季の入った様子と打って変わり、綺麗に装飾されてきた。
 なにより、ピカピカの床は靴によって音の変わる程見事なものだった。
 キドが歩くとスニーカーがキュッキュッと鳴って面白かった。
 カノのは見た目とは違い意外にもコツコツと音を立てた。
 2人の足音が際立って聞こえるのは、その他警官と思わしき人達は似頼った靴ばかりだからなのだろう。
 ついでだが、ボクはサンダルを履いているからペタペタと不愉快な音を立てる。

 「平和だね〜。皆さんくつろいでクーラーに当たってるよ。」

 「とにかく一階は一般客向けだろう。上に行ってみるか。」

 「そう言えばキド、『目隠し』の能力って人の目はごまかせても、機械をかいくぐることはできるの?」

 「自動の防犯カメラや自動ドアは無理だな。あくまでも目隠しだからな。」

 「じゃぁ、このセキュリティーの堅そうな二階へ続くであろう廊下への扉は行けないんじゃ………」

 「………よし、行こうか!」

 あっ、やっぱり無視?
 でも、どうやって行くつもりなのだろうか。

 「まあ、細かいことは気にしない気にしない。」