二次創作小説(映像)※倉庫ログ

駆け出した真実 ( No.6 )
日時: 2013/03/01 19:08
名前: 盾無桃李 (ID: 5MQ4cIeK)

車が多い、人が多い、息が詰まる。五月蝿い。
これだから都会は苦手だ。
だけど決して、嫌いではない楽しい所だとは思う。
ただボク個人には辛い所である。

辺りの車はボクの事なんか気づくことなく普通に道路を横断する。
沢山の能力が重なり普段から制御が上手く出来ない。
しかも今は心体共に疲れきっていた。
起動だけではなく解除すらままならない。
だから「目」を隠す能力が未だ働いている。
誰にも見つかりっこなかった。
自分で問題無く済ます必要のある状況だった。

まだ足がガクガクして動ける状態ではない。
ド真ん中にいるおかげで車にギリギリぶつかることないがいつ車にはねられてもおかしくはない。

今のボクに聞こえるのは車の走行音と人の話声、自分の不整な脈の音、それから……金属が擦るような音?
はい?金属?
おかしな音だ。
しかもその音は遠くからだんだんこちらに近いてくるような気がした。