二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 欺く猫目 ( No.64 )
- 日時: 2013/06/02 19:43
- 名前: 盾無桃李 (ID: pNKCfY7m)
やっとのことで三階の奥にある部屋へ辿り着いた。
「もう、大丈夫だ。自分で開ける。君はあの男からナゼ薬物が必要だったか、それを聞き出せば良い。」
急に男性はヘロッとした顔で普通に働きだした。
今までのヘトヘト感は何処へ行ったのやら。
迷惑な話だ。
「はい。」
「あっ、あの僕は。」
此処まで来たのなら情報を少しでも分けて貰いたかった。
このチャンスを逃すわけには行かないし、キドに蹴られるだろうな。
「帰って結構」なんて言われるかと思った。
「よかったらお前もどうだ。彼のテクニックでも学んだらどうなんだ?」
いやぁ、学んでも誰も真似は出来ないだろうね。
だってそれ能力だもん。
でもまぁ、ナイスな提案だ。飲み込む。
「ありがとうございます。」
わざとらしく敬礼してお兄さんと共に部屋の中へと入り込んだ。
中は狭く剥き出しのコンクリートの壁や、小さい鉄格子のついた窓からの日の光は何ともいえず封鎖された空間を醸し出す。
まあ、捕まえたんだから封鎖されていて当たり前か。
最後にさっきまでは頼りなかった男性が入り込み鍵を掛けた。
無理に犯人が逃げ出さないようにだろうか?
ごく普通の行動と思われた。
チョンと申し訳程度にテーブルとパイプ椅子、捕まえた犯人そして定番中の定番の電灯が置かれてある。
それにしても、滑稽なくらい大人しくなったね〜。
確かこの人はキドがサングラスを取った後顔にワンパン入れた相手ではないか?
うつむいた顔には鮮やかに紫がかった痣が目立った。
面白いよ。写メっとこうか。
おもむろに無事に返された携帯を翳す。
それと同時にお兄さんも聞き出そうと口を開いたその瞬間だった。
犯人はいきなり立ち上がった。
その手には奪い取ったはずのサングラスが握られている。
もし掛けてしまえば僕は少年に見えてしまうだろう。
ヤバい状況だ。
もしかしたらはめられたかもしれない。
振り替えるとさっきの男性やメモを取るため隅っこに座っていた警官皆襲う体勢に入っていた。
隅っこに存在感なく居た奴は銃の音で耳を痛めて僕が思いっきりだけどこっそり髪の毛切り取ってハゲを作ってあげた相手ではないか。
え?そんなことしなくてもよかった?
ユーモアが足りないではないか。
イヤイヤイヤそう言う状況じゃないって!
お兄さんは未だに後ろ2人の事に気付いてない状態のまま倒された。
スタンガン持ってるとか反則でしょ!
まず三対二って非道くない!?
「おいおい、どーなっちゃってんの?」
何も嘘もつけないなんて久々に焦った。
思わずの作り笑いもきっと崩れているだろう。
冷や汗だけが湧き出てくる。
「どうって、仲間救出と病人の採取だ。」
なんか、カッコイいセリフ決められたな。
僕は抵抗する間もなくスタンガンによって寝かしつけられた。