二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 潜入捜査 ( No.65 )
- 日時: 2013/06/02 23:35
- 名前: 盾無桃李 (ID: pNKCfY7m)
「それにしても、遅い。」
「仕方ありませんよ。カノはあの能力者の人と居たのできっと良い情報を届けてくれますって。」
約束の時間はもうとうに過ぎていた。
もうすぐお昼になってしまう。
おもむろにキドのお腹が鳴った。
「キド………」
赤面して顔を背けた。
お腹減ったんだね。
無理しなくてもいいのに。
「くそ、もう帰るぞ!カノにはメールしておくからな!」
「はい。」
ヤケクソになるキドをボクはにやけ面で見ていた。
きっとカノだったら殴りつけられていたんだろう。
慣れた手つきで携帯に文字を打ち込んでいった。
「あっ。」
「どうした?」
「ボクのポーチ落としちゃったみたい。」
「中身は?」
「何も入ってない、けど………」
キドは溜め息ついた。
うぅ申し訳無い。
お腹が減ると人は短気になってしまう。
このままでは身の危険を感じる。
「ボ、ボク、探してきます!カノと帰るからキドは先に帰って……」
「あぁ、分かった。パン買ってくる。近場の公園に集合な。」
手を合わせてゴメンのポーズを取った。
それを見たキドはまるでボクを年下のガキを見たような感じの目で見た。
「あっ、メールアドレス聞いても良い?」
赤外線通信でお互いの携帯情報を交換した。
これは、ボクにとって記念すべき三回目だ。
一応使い方は熟知した。
これ以上関わりたくないかのようにキドは重たそうに腰を起こして非常口から外へ出た。
この非常口は内から外へ出られるが外からは入れない現代の科学の進歩を促せるような仕組みになっていた。
「行ってらっしゃい。」
ギリギリの線を辿ったような気がする。
危ない危ない……。
キドを送ってボクはポーチを探しに四階へ向かった。
そこにあるという根拠はない。
ただの勘だ。
親友の能力使えば早いかな?
そう思いつつこっそりとエレベーターへ乗り込んだ。