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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- メカクシ団 ( No.8 )
- 日時: 2013/02/20 22:46
- 名前: 盾無桃李 (ID: xoJWIaF4)
「おぉ キドじゃん 偶然偶然。」
信号待ちの女性に男性が声をかけた。
男性の特徴と言えば猫目と言えるほど細目なところだろうか。
ラフな恰好にフードを被っていた。
「カノ……偶然って言ったってどうせこの後アジトで会うだろうに。」
ハスキーボイスが特徴の女性は呆れたように話しかけた。
「いやいやいや、道端で何気なくキドを見つけられたっていうのがスゴいことなんだよコレが。」
信号が青に変わり歩行者と車の流れが変わった。
その歩行側に交えて2人も流されて行った。
しかし男性はニヤニヤと後ろ向きに歩いては女性にかまっていた。
そんな日常にありそうな平凡な一時だった。
だが、そんな中───
キィィイイッッッ
金属が擦りあうかのような甲高い音が鳴り響いた。
その音の原因となる物体がいきなり目の前の歩行者をかき割って通過して行った。
車だった。
白のワゴン車でナンバープレートなど存在していなかった。
タイヤを空転させアスファルトにゴムの焼けた臭いが漂う。
「うわぁ、危ない。」
後ろ向きで歩いていた猫目の男性はもう少しで自らひかれそうになっていた。
それでも、女性はしれっとした態度で何気なく車を目で追っていた。
その車はおかしな行動をしていた。
飛び出して行ったかと思ったら十字路の真ん中の中心に暴走するかのようにグルグル回転し始めたのだった。
おかげで通行車両は足止めを喰らっていた。
「すげー いわゆるドリフトってやつ?」
「まぁ、そうだな。」
見入る男性を置いて女性は横断歩道を渡り切り向こう歩道へと移動した。
その爆音に人集りができてきたが彼女に気づく者はおらず立ちふさがるかのようにいた。
それに苛立ったのか睨みつけるように再び暴走ドリフトする車を見た。
「───!!」
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