二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 異世界を巻き込んだ事件・後編:その1 ( No.164 )
- 日時: 2014/01/01 00:28
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
前回の続き。再び作者さんの世界に行ってきます。
グレイディアさんの世界 ファウゼン
ナオキ「なんだって!?リエラが誘拐されたぁ!?」
戦場のヴァルキュリアの世界に到着したリインフォースとナオキと三和とアリサ。
久しぶりの再会にも拘らず、クルトが告げた言葉に仰天するナオキ。
クルト「正確には彼女を含めた兵士及び一般人のヴァルキュリア人が誘拐されている」
リインフォース「穏やかではないな。こんな時にのんびり観光、などとふざけてはいまい」
クルト「察しがいいな。俺達は捕虜となったヴァルキュリア人の救出及び、ヴァルキュリア人構成のテロ組織“ヴァルハラ”の壊滅だ」
ナオキ「ヴァルハラか……」
クルト達ヴァルキュリア組の任務は拉致された仲間達の救助とテロリストの制圧。
ヴァルハラが本拠地としている廃工場へ向かう途中だった。
アバン「リエラ!」
クルト「本当か?!だが、なんであいつ一人だけが?」
コゼット「そんなことはいいですよ!でも、無事でよかった……!」
リエラ「……!」
なんと、捕まったはずのリエラが目的地からやって来たのだった!
リエラもクルト達を見て駆け出した。
アリサに突進して。
アリサ「ほぐぇ!?」
三和「アリサー!?」
イムカ「一体どうした!?」
ナオキ「いや、このタックル……!ひょっとして……!」
三和「間違いねぇ。千鶴、いや、封竜サーシャが憑依されているぜ」
なんと、リエラが奇妙な行動を起こした原因は折原千鶴こと封竜サーシャだった!
彼女もゲートに巻き込まれていたのを報告された時、アリサが同行を買って出たのも彼女を迎える事が理由である。
三和「まぁいいから、とりあえず離れろって」
リエラ(千鶴)「え?三和!迎えに来てくれたの!?」
クルト「知り合いなのか?」
三和「ああ、うちの捜査局の一人だぜ。中身が」
落ち着いたリエラこと千鶴は改めてヴァルキュリア組と共に作戦を練る。
千鶴が得た情報によると、ヴァルハラは各地のヴァルキュリア人を集めてヴァルキュリア人だけの国を造り上げ、ダルクス人だけでなく、全ての人種を支配しようとする計画を進めている。リエラ達の誘拐もその国ができた時に国民にするか、自分達の同志に引き込もうと考えているようだ。
拠点としている奴隷の牢獄を兼ねた廃工場もロザリアを率いるヴァルハラが再利用したものと思われる。
アルフォンス「さっき見てきたが、拠点の警備はかなり厳重だ」
クルト「そうか。——下手に手を出せばこちらが危いな」
グスルグ「それにテロリストは全員ヴァルキュリア人。早々に事を運ばなければ厄介なことになる」
リエラ(千鶴)「むこうは人質もいるから、下手に手を出せないわからね……」
数々の問題を抱えるが、一番はテロリストだ。彼女らの力は人間である自分達では到底適わないだろう。
三和「じゃあちょっと聞いてみてくれ。面白い内容があるんだ」
いきなり挙手した三和がクルト達に自分の画策を伝える。その途端に全員の顔が引き攣った。
ゼリ「……マジで実行する気か?」
三和「マジ」
イサラ「ちょ、誰か止めてください!無茶過ぎますよ!」
ナオキ「そうか?案外俺はいけると思うぜ」
アバン「止めさせてくれ今すぐにOTL」
ウェルキン「いや、案外敵の懐に潜り込めるかもよ?」
案外ノリノリなナオキに感化されてウェルキンも賛成する。
三和「そんじゃ、頼んだぜ」
†
ヴァルハラ拠点前
ヴァルハラ兵1「止まれ!」
ヴァルハラ兵2「何者だ、貴様!ここからは我々高貴なるヴァルキュリア人のみ入ることは許されない!」
ヴァルハラ兵が荷車を引くリインフォースを止める。
警戒を怠らないヴァルハラ兵に驚きながらも、事情を説明する。
リインフォース「ま、待ってください!私、実はヴァルハラに入りたいんです!」
ヴァルハラ兵1「何だ?我々の同志になりたいのか?」
リインフォース「はい。ヴァルキュリア人の特徴もあります。献上用にワインも持ってきました。それに、林道で怪しい奴も捕らえました!恐らくヴァルキュリア人かと……」
ヴァルハラ兵1「何?……あ!お前は逃げ出した捕虜!」
ヴァルハラ兵2「新入りにしては大手柄だな!ワインは私が運ぼう。お前はコイツと一緒に監禁部屋に連行しろ」
捕らえた捕虜を見て大喜びするヴァルハラ兵達。片方がワイン樽を運び、もう片方がリエラとリインフォースを連れて監禁部屋に向かった。
因みにリエラ本人の意識は深く沈んでいます。ただ、セパレートした時には凄い熱に襲われますけど(オイ)。
- 異世界を巻き込んだ事件・後編:その2 ( No.165 )
- 日時: 2014/01/01 00:33
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
続き。
監禁部屋の前まで訪れた3人。
ヴァルハラ兵が扉を開けるとアリシアやエイリアスなどのヴァルキュリア人が多数監禁されていた。
エイリアス「リエラ……!」
アリシア「援軍は?呼んできたんでしょ?」
リエラ「……」
無言のリエラにエイリアスとアリシアの顔が絶望に染まり、ある現実が否が応でも理解させられる。
——援軍は、連れてこれなかったと。
リインフォース「ああ、そういえばもう一人ヴァルキュリア人がいましたよ」
ヴァルハラ兵「何?」
リエラ(千鶴)「それは……アンタだよ!」
突如千鶴が廻し蹴りを放ち、ヴァルハラ兵の後頭部に踵を叩きつけて気絶させる。
エイリアス「リエラ!?どうしたの、まるで別人じゃない!?」
リインフォース「話は後だ!アバン達が今助けに来ている!」
アリシア「本当!?良かった……!」
リインフォース「皆さん!外で救助の方が来ています!私に続いてください!」
リエラが捕虜となったヴァルキュリア人の避難を先導する。が、突如アリシアとエイリアスが足を止めてリエラの方を向く。
エイリアス「ねぇ!リエラはどうするのよ!?」
リエラ(千鶴)「悪いね、ちょっと用事があるから!2人は軍人だって聞いたから、避難お願いね!」
エイリアス「あ、ちょっと!?」
急いで走る千鶴に続き、リインフォースも走る。
向かう場所は、酒樽の積んだ荷馬車が送られた部屋……!
しかし、そこで見たものは……
リインフォース&リエラ(千鶴)「……!」
爆煙にまぎれて、床に倒れ伏した6人だった。
その前方には、赤い線を刻んだヴァルハラのボス、ロザリアが狂気染みた笑いを上げていた。
ロザリア(※即興オリキャラ)「アーッハッハッハッハハッハッハッハッハ!!この力は本当に素晴らしい!この凄まじい力ならば全ての種族の支配なんて、取るに足らない!」
イムカ「なんなんだ……ヴァルキュリア人でもこんな禍々しい力なんて見たことが無い……!」
リエラ(千鶴)「アリサ……アリサぁ!!」
リインフォース「ユニットは……『ディスチャージング・ドラゴン』!?」
ナオキ「最悪な展開だな……!よりにもよって暴雷竜かよ!?」
ダメージの浅かったナオキが驚愕の声を上げる。
溢れ出る雷がディスチャージング・ドラゴンの力を示す。
ヴァルキュリア兵3「大変です!敵の奇襲に遭い、捕虜を逃がして——」
ズガァァァァァ!!
報告に向かったヴァルキュリア兵が悲鳴を上げる間も無く、ロザリアの放った雷に黒コゲにされてしまう。
その雷がまるで鎧の様に、そして槍の様にロザリアの周りを纏う。
ロザリア「捕虜?そんなのどうだっていい。ああ、ちょうどいい。この力の的に使ってみるか」
雷を纏う槍を高く掲げ、魔力と廃止された電子機器の電気を纏う。
アリサ「あいつ、まさか捕虜達の所へぶっ飛ばす気!?」
クルト「何としても阻止させるぞ!総員、全力で奴を攻撃しろ!」
三和「あの状態なら1発が限界だ!アリサ、お前はデバイスを銃形体にして援護を頼む!」
なんとしても捕虜への攻撃を阻止する為にクルト達は銃撃、残ったナオキ、リインフォースは接近戦でロザリアの攻撃を妨害する。
だが、なぎ払いで吹き飛ばしたロザリアが槍を捕虜へと突き出し、蒼い光を解き放つ!
イムカ「まずい!」
その光はまっすぐヴァルキュリア人の捕虜へと迫る。
だがその光が十数メートル及んだ時、突如その光が2つに分かれて大爆発を起こした。
グスルグ「何だ?光が急に分かれて……?」
ナオキ「今はんな事どうだっていい!早く奴から離れるぞ!」
ナオキが動けない人を抱えて逃げるよう促して逃走する。
他の人もすぐにロザリアから離れる。全員が遠のいた瞬間、ロザリアの身体が赤い雷光になった時……
バゴォォォォォン!!
大爆発が発生し、その衝撃波で近くにいた全員を吹き飛ばし、壊れた電気機械も誘爆を巻き起こした。
三和「なんとかツイン・ブレーダーの守護者能力が間に合ったな……」
リエラ(千鶴)「あんた、それを使う為に態々戦線を離れたの?」
呆れ返るリエラ(千鶴)に三和が「結果オーライだろ?」と軽く笑う。
クルト「……総員、状況を確認しろ」
グスルグ「捕虜となったヴァルキュリア人は全員救助が完了したらしい。ヴァルハラのメンバーも大体は取り押さえた様だ」
イムカ「こちらも問題は無い。だが、今の爆発は……?」
ナオキ「ディスチャージング・ドラゴンは本人の意思に関係なく電気を蓄積する能力を持っている。あいつの場合、限界以上の電力を一気に放出したんで身体が耐え切れずに木っ端微塵に吹き飛んじまったらしいな」
ロザリアが爆発した箇所を探し、至って無傷のディスチャージング・ドラゴンのカードを拾い上げた。
三和「そんじゃ、封竜の姉ちゃんも人間の身体には用は無いわな?セパレート!」
リエラ(千鶴)「うわぁ!?」
三和がリエラの背中を叩いた瞬間に身体から人間大の、竜の肉体に封印の帯を巻いた封竜サーシャが飛び出した。それを見計らった三和が白紙のカードをサーシャの背中に刺し、封竜をその中に封印した。
余談だが、千鶴に表意されたリエラが数日間原因不明の高熱にうなされたらしい。
千鶴「ホントゴメンね?」
- 異世界を巻き込んだ事件・後編:その3 ( No.166 )
- 日時: 2014/01/01 00:38
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
1カービィさんの世界 1カービィさんの館
アイチ「こんにちは〜!」
1カービィ「あれ、君は確か八雲さんの……」
櫂「今日はちょっと作者が野暮用でな。俺達が代わりに」
初めてここに訪れるクァドリ・フォリオ部隊。
何でも図書館を新築したとかで、その祝いも兼ねて訪れたのだ。
だが本来の理由はゲートとユニットの封印である。
エミ(でも、おかしい点もありますよね。ミサキさん)
ミサキ(ええ。1カービィさんはヴァンガードを知らないみたいだし)
アイチ「ところで1カービィさん。1カービィさんってヴァンガードは……」
1カービィ「そのことは全然;八雲さんが教えてくれるまで名前も知らなかったよ」
アイチ(やっぱり……)
そう、問題は1カービィさんがヴァンガードを知らないと言う事だ。ヴァンガードを知らないグレイディアさんの世界同様、これで2件目になる。
1カービィ「ここが最近できた図書館だよ!」
扉を開くと、まず目に飛び込んだのは巨大な本棚。
途轍もない量の本に目を奪われていると、一つの光る本を見つけた。
カムイ「『包丁さんのうわさ』?本にしちゃ変なタイトルだな?」
1カービィ「これだけ光ってるなんて、何かあったのかな?ちょっと待って。今この世界に繋がるゲートを作るから……」
そう言って自分のスキルを使い、スケッチブックに門の絵を描く。
その絵を使い、本の台座に乗せる。
1カービィ「これで『包丁さんのうわさ』の世界に入れるよ!」
アイチ「それじゃあ早速……」
アイチが筆頭に門の絵に入る。
他の4人が絵に自分達の隊長が入っていく光景に驚くが、続けて櫂、ミサキ、カムイ、エミの順で本の世界へと入っていった。
†
櫂「ここが『包丁さんのうわさ』の世界か……」
カムイ「まぁそんなことより。あの神社が騒がしいな」
アイチ「じゃあ早速——」
神社から人の賑わいがするのをカムイが見つける。早速向かおうとした時、レーダー端末から反応を示す音が鳴る。
ミサキ「!レーダーに反応あり!場所は……ここから間逆の方向!?」
アイチ「っ!こんな時に……!ここからは2手に別れます!ミサキさんとエミはその方角へ。僕達3人は神社の所のユニットの封印を!」
4人「了解!」
咄嗟に隊員に指示を与え、エミとミサキは別の反応の元へ飛び立つ。
残った3人は神社に足を運び、階段を上りきったところで目に入ったのは……
ブルーベリーみたいな色をした全裸の巨人がトランプゲームをしている光景だった。
櫂&アイチ&カムイ() °Д°!?
刺身包丁さん「頑張ってー!」
万能包丁さん「負けるなー!」
青鬼(よし……!勝負だ!)
青鬼が場のカードを表返す。カードはハートの7とまずまず。
?「悪くない絵だ。だが……」
?「相手が悪かったな」
青鬼(!?)
だが、相手は13に該当するスペードのK。それを見た青鬼はショックでひっくり返ってしまった。
?「悪いな。賭けに負けた以上、これは貰っていく」
その相手は黒を基調としたすらりとした体型のバトロイドだ。
爪先は凶悪そうに鋭く、両腰には装着する事で長物ライフル。そして頭部は6つのカメラアイが目を引いた。
カムイ「ダウト!?お前までゲートに巻き込まれたのか!?」
万能包丁さん「アンタの知り合い?だったら今すぐあいつに返してくれって頼んでよ!お陰であたしと刺身包丁さんの包丁も、青鬼の宝物も取られちゃったんだよ!」
青鬼つ「今すぐ返せー!」←※看板です。
カムイ「返せと言われて『はいそうですか』って返してくれれば、苦労しないんだけどな;」
ダウト「その通りだ。このルールは『勝負で手に入れたものはその勝負でしか取り返す権利を得られない』。つまり、我らジェノサイドのオーナーが造った『ジェノサイド・ウォーゲーム』に勝利することだけだ」
カムイ「ここは俺様が——」
櫂「いや、俺にやらせてくれ」
カムイ「おい、何言ってんだ!?お前ルールも知らないんだろ?」
櫂「新年初ゲームってのも悪くない」
櫂がダウトとの勝負を買って出る。
一気に進められた勝負にカムイは立ち会い人、アイチはここの周辺の捜査にあたった。
『ジェノサイド・ウォーゲーム』のルール説明。
1:山札はジョーカーを抜いた54(27枚)枚の山札を使用。山札の上から1枚を戦場に置き、更に3枚を1ストックに置く。
2:お互いバトル、ライドを選択する。
3:ライドを選択したプレイヤーのみ可。ストックに置かれた3枚のうち1枚を選択して戦場に置いたカードに重ねて置く。
4:戦場のカード(ライドした場合は上のカードのみ)を表返し、その数字を比べる。
5:数字が大きいほうが相手のストックのカードを全て手に入れる。ライドされたカードは2ストックに置かれる(手に入れたカードも同様に)。
6:お互いが同じ数字の場合は『アウトブレイク』となり、ストックのカードを使って勝負。勝利したほうが相手の2ストックのカードを全て2ストックに移動させる。
7:数字の強さはA、J、Q、Kは絵の通り、1、11、12、13となる。ジョーカーは特別に14として扱う。
8:山札が切れた場合、2ストックのカードをシャッフルする。
9:今回は10回勝負。先に相手のカードを全て奪うか、10戦目終了後の『ラストバトル!!』で1ストックと戦場のカードを山札の上から出して合計を競い、大きいほうが勝利する。
カムイ「このゲームはアンティ勝負だ。ダウト、賭ける物は?」
ダウト「私がこの世界で今まで勝利した戦利品と私を封印する権利」
櫂「俺は……」
櫂「俺の全てのデッキだ!」
アイチ「!?か、櫂君、正気なの!?」
櫂が自分のデッキを賭けの対象に出したことに驚くアイチ。
だが、アイチの静止も聞かずにゲームを進める。
ダウト「少女よ、彼が魔道師としてデッキを差し出したと言う事は、それ相応の覚悟が存在しているのだ。彼の覚悟を受け入れるのがいいだろう」
アイチ「あの、僕男なんだけど……;」
カムイ「おいおい;まぁ、とにかく……ゲーム開始!」
静かなゲームが開始される。
まず、ダウトがそのまま勝負し、櫂がライドする。
櫂「アウトブレイク!ダイヤの9!」
ダウト「アウトブレイク!スペード10!」
先手はダウトの勝利に終わる。次に櫂はライドせず、ダウトも同じく。結果は……
櫂「クラブの13」
ダウト「ハートの6」
今度は櫂が勝利。
これは言うなれば、ブレーキの壊れたトロッコに乗せられ、連続で続く分岐点を連続で通り過ぎるのと同じだ。
少しでも判断に躊躇すれば最後、分岐点で脱線して奈落の底へ放り出されてしまう。
そうこうしているうちに最終戦となる。
お互いデッキは薄いが、決してデッキアウトと呼べる状況ではなく、ラストバトルに移る。
櫂&ダウト「ラストバトル!!」
互いのストックと戦場のカードの合計は……
カムイ「36対28……」
カムイ「櫂の勝ちだ!」
万能包丁さん&刺身包丁さん&アイチ「やったー!」
青鬼∩(^ω^)∩
ダウト「……久々に熱い勝負を楽しめた。感謝しよう、櫂トシキ」
決着の後、ダウトはすんなりと封印され、彼が賭けで手に入れた物も本人達に返す。
それと同時にアイチが櫂の元に駆け寄る。
アイチ「全く、心配したんだよ!もし負けたらと思ったら……!」
櫂「大した事じゃない。奴も無償の賭けは好まないだろう」
カムイ「俺も人の事言えなかったけどな。正直」
冷や冷やするアイチにカムイも同意する。
流石に悪いと思ったのか、櫂も少しばかり謝罪した。
そこに、ミサキとエミからの連絡が入ったのは言うまでもない。
ジェノサイド・ウォーゲームは最近まで脳内イメージで作られたオリジナルゲームです。
- 異世界を巻き込んだ事件・後編:その4 ( No.167 )
- 日時: 2014/01/01 00:45
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
最後の世界。
コーリン「そう。あらかた終わったのね」
アイチ『ゲートはあとそこだけです。コーリンさん、お願いします』
コーリン「ええ。解ったわ」
とある世界。アイチから残るゲートはその世界だけだと告げられた。
彼女達ウルトラレア部隊は地球に似た街並みにいて、その反応を探している所だ。
コーリンの傍ら、スイコがインターフェロンのスコープを使って捜索していると、街頭から5つの影を見つけた。
スイコ「見つけたわ。北東300メートルに影が5つ。うち1つにユニットの反応を見つけたわ」
レッカ「ホント?」
スイコ「一般人も介入しているから、迂闊に手を出せないわね。コーリン、遠距離系のユニットにライドして」
スイコの指示にコーリンはシェリーのカードをセット。そのまま射程距離まで接近する。
その一般人の声が届く位に近付いてみる。
シャーロック「消えちゃったみたいですね」
ネロ「でも、変な奴だよね?あんな鎧みたいなのを着て」
コーデリア「そうね。トイズも使わずにおかしな怪盗だったわ」
エルキュール「でも、なにか隠してるのかも……?」
4人の会話に先程戦闘した者がメガコロニーユニットに憑依されている事を知る。
そうと決まれば早速、とレッカが結界を発動。3人を結界から切り離す。
金色のサソリ「!?」
コーリン「安心して。あの4人とは空間を切り離したわ」
金色のサソリの怪人が戸惑っていると、上空からウルトラレア部隊が着地する。
シャープネル「こんな所で出くわすなんてツイてないな」
スイコ「それは結構。大人しく投降してくれるなら、大事には至らなくてよ?」
シャープネル「はっ!人間如きが俺たちに敵うものか!お前ら来い!」
シャープネルの叫びと共に様々なインセクトユニットが登場する。
彼らはヴァンガードユニットとしてカードは存在しないが、れっきとしたクレイの住人だ。
シャープネル「やっちまいな!」
掛け声と共に、鋏に仕込んだガトリングガンが火を噴く。
それと同時に回避したスイコのインナーフェロンが、彼にダメージを与える。
スイコ「他は任せたわよ」
レッカ「OK!」
頷いたレッカに早速数匹のインセクトが取り囲む。
レッカ「あたしに勝てる気?子供だからって甘く見ないでよね!」
突進してきたカブトムシの怪人にナイチンゲールを突き出して串刺しにし、反対側から高く跳躍して襲い掛かってきたバッタの怪人に振り向きざまにカブトムシの肩を切り裂き、そのままバッタの怪人をかぶと割りの要領で叩き斬った。
続けてコーリンは低空飛行する蝶とトンボの怪人の突進を跳躍して避ける。2匹の怪人も交差しながら上昇して襲い掛かる。
「——襲い!」
咄嗟にジャンヌ・ダルクを抜刀し、回転斬りの要領で一気に2体の怪人を斬る。
そこにコーリンが落ちる場所からクワガタの怪人が大鋏を広げて待ち構え、カマキリの怪人は鎌を待ち構える。
だが、コーリンもバカではない。くるりと回転して落下地点をずらし、落ちる力を利用してクワガタの怪人を頭から叩き割り、続け様にカマキリの鎌を根元から両断し、怪人が痛みに苦悶の声を上げる間も無く胴を貫かれた。
シャープネル「あいつ等、ハエみたいにバシバシ叩き落されやがって……!」
スイコ「余所見厳禁よ!」
ばたばたと倒される怪人を見て苛立つシャープネルにスイコが至近距離から魔力弾を放つ。
シャープネル「ごがっ!——だったら、これでも受けよ!」
高く跳躍して魔力弾を避け、街灯に尻尾を巻きつかせ、その間に両腕にガトリングガンを装備すると同時に尻尾を離す。
遠心力で更に飛び、真下のウルトラレア部隊に銃口を向ける。
シャープネル「蜂の巣だ!ガトリングレイン!」
雨の如く銃弾が降り注ぎ、土煙が立ち上る。
シャープネル「はっはー!どうだ、所詮人間如きが俺達メガコロニーに敵う筈もないんだよ!しかし惜しかったな。あれだけ美人なら人身売買でも儲けられたのにな……」
収まらない土煙を見てシャープネルが結界を破壊して立ち去ろうとした時だった。
シャープネル「!?う、動けない……なんでだ!?」
動けない。その理由はいつの間にか発動されたバインド魔法で封じられていたのだ。
スイコ「全く酷い事をするわね」
土煙から至って無傷のスイコが現れる。
陰りのある笑みを浮かべながら。
スイコ「流石に悪ふざけが過ぎたみたいね……覚悟はいい?」
二挺のインナーフェロンの銃身を重ね、片方を垂直に変形させる。
コーリン「バスターモード……スイコ、本気で頭にきた見たいね……;」
レッカ「あれは痛いぞ〜……;」
後にいるコーリンとレッカでさえ震え上がる。
シャープネル「ほべぇ!?」
スイコ「ほらほら、どうしたの?」
連続で放たれる銃撃にシャープネル・スコルピオを滅多撃ちにする。
スイコのデバイスには3つのフォームが存在し、1つは通常フォーム、2つ目はライフル型のスナイプ、3つ目は攻撃力重視のバスターが存在するのだ。
その説明の傍ら、スイコが徐々に近付きながら銃を連射し、最後に魔法盾を展開する。
スイコ「私の盾はちょっと特殊でね。内側は砲撃系、銃撃系の魔力を強化する作用があるのよ」
スイコ「これで私の全開の魔力を込めた銃を撃ったら、どうなるのかしらね?」
凍てつく様な笑顔を浮かべる。銃口に魔力を溜め、自分の反動を極力下げる為に飛び、銃を放った。
ズガァァァァーーン!!!
強化された魔力弾がシャープネルに直撃すると同時に大爆発を起こす。
戦闘が終わると、所々破損したシャープネルをコーリンが封印し、スイコに怒鳴る。
コーリン「幾らなんでもやり過ぎでしょう!?殺したらどうなってたのよ!」
スイコ「あら、意外と頑丈そうだったから全力でやっても壊れないと思ったのよ」
コーリン「壊れないって、機械じゃないんだから……;」
レッカ「まあまあ。あとはゲートを探すだけだから、ちゃっちゃと終わらせちゃおうよ」
†
タクト「ゲート全ての封印を完了しましたか。皆さん、お疲れ様です。至急本部へ帰還して下さい」
捜査局の魔道師から連絡を受けたタクトが帰還命令を出す。
通信を切るとタクトは1枚のカードを手に取る。
クロノ「タクト局長。只今帰還しました。——ん?そのカードは?」
一足先に帰還したクロノが机上のカード、『飛翔の星輝兵クリプトン』。
VFグローブを装着したタクトがそのカードを取る。
タクト「よし……スラッシュアップ!ヴァンガード!」
VFグローブのコアに翳す。それに伴い、黒い刀身の長剣が現れて彼の手元に納まった。
クロノ「これは……!」
タクト「ゲートは自然現象です。封印してもきりが無い。おまけに僕達がそのほころびを抉り、広げてしまっているんです。クレイと多次元世界の平穏を守る捜査局が、自分達の魔法でその足を引っ張ってる。皮肉なものですね」
クロノ「それとこれとどう関係があるんですか?」
タクト「先代局長が『いかにクレイやユニット達に負荷をかけずに魔法を使用できるか』って事です。そしたら、シグナムさんとヴィータさんのデバイスの機能が目に入り、思ったんです。カードに使用者の魔力を予め装填し、自身とカードの魔力を別々に使えたらどうかって。今実験してるんです」
タクトが言い終わった後、丸太並みに太い鉄パイプがせり上がる。
意識を集中させ、パイプに斬撃を放つ。
パイプは強い棒状の物で抉られた痕を残し、長剣も根元からへし折れてしまった。
クロノ「あらら……;」
タクト「まだ完成には至らないようですね……」
ぽっきりと剣が折れると、剣も感化されて消滅してしまった。
タクト「まだ諦めませんよ。僕も、先代の夢がありますからね」
クロノ「頑張ってくださいね。局長」
赤黒い粒子を見て手応えが無かったものの、強い意志を添えた言葉をタクトは呟いたのだった。
本編は終了。次はおまけとあとがき。
- 異世界を巻き込んだ事件・後編:その5 ( No.168 )
- 日時: 2014/01/01 01:06
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
実を言うと先程のは新ジャンルだったり。まだ解りませんよ?
おまけ 「ゆっくり」
櫂「お前ら土産だ」
事件が終わった後、櫂が1カービィさんの世界からお土産を持って来た。
キリト「へぇ、饅頭か」
レオン「どれ……うん、うまいな」
アスナ「本当!でも、何かこれ動いてない?」
バン「確かにそうだな。なにが……?」
お土産の内容:ゆっくり饅頭
ゆっくり霊夢「ゆぎゃああああああああああ!!!!」
クライン「……お前なんてものを食べさせたんじゃああああああああああああ!!!これ人間の頭じゃん!?人間の生首じゃん!?なんつーお土産を持ってきたんだ!?」
リーファ「あたし、思いっきりかじっちゃったんですけど……;」
アスナ「中身は餡子かぁ……うわぁ……;(遠い目」
リズベット「こっちはカスタードだったよ……;(遠い目」
ゆっくり妖夢「み゛ょおおおおおおおおおん!!!!」
バン「顔怖っ!?」
シリカ&ヒロ「○×△□●▲■ΦΧΔΨΩ〜〜〜〜!!?(とんでもないものを口にしてパニック」
正体がゆっくりだと知って大半の人達はパニックになる。
だが、一部の人間は……
ユウヤ「そんなに驚く事じゃないよね?」
レン「はい。案外いけますよ」
キリト「少なくともSAOのデスゲームが始まってすぐの時に食べてたパンよりはうまい」
レオン「保存食にはもってこいだな」
ユキ「おいしーよ?」
テツ「悲鳴も耳栓と饅頭の口に猿轡をすれば問題あるまい」
アスナ「よくそれをひょいひょいと平気で食べられるわね!?つか、テツの言ってる事が後半怖いんだけど!?」
櫂「とりあえず料理用に残してくれ(調理器具用意」
リーファ「これ料理するの!?って、霊夢の頭をかぶと割りしたあああああー!!!!」
おわれ。
『あとがき』
今回はヴァンガ組を中心に、様々なユニット達が異世界に飛んだ事件を描きました。
本編にも出てくるゲートはなのはGOD時期に発生し、1度だけなのは達と会った事もあるんです。
それと短いですが、入界許可を下さった作者様、ありがとうございました!
感想どぞ。