二次創作小説(映像)※倉庫ログ

祝福の風の厄日:注意点 ( No.19 )
日時: 2014/03/22 13:23
名前: 八雲(元BFD) (ID: 3CAtWHbZ)

初めに警告。


1・リインフォース不憫フラグ全開。

2・ゲストのキャラ崩壊注意。

3・これはグレイディアさんのリクエスト小説にちょこっと改良点を加えたもの

です。

4・jokerの時間軸完全無視&jokerネタバレあり。


この4つをご理解いただければ読んでください

祝福の風の厄日:その1 ( No.20 )
日時: 2013/05/03 12:50
名前: 八雲(元BFD) (ID: zla7iYi5)

某日、クロスオーバータウン。カードショップ『デュエルキャッスル』


ここは様々なカードゲームが揃い、120人同時にファイト出来る巨大なファイトラウンジが存在するカードショップだ。

アリサ「封竜ブロケードの効果発動!相手のインターセプト、封印!そしてコーデュロイの支援、ブロケードの攻撃!コーデュロイのSBで合計2万の攻撃!」

なのは「うぅ…。インターセプト出来れば防げるのに……ノーガード」

アリサ「ツインドライブ!————クリティカルトリガー!」

ファイトラウンジでファイトを繰り広げていたアリサとなのは。
たった今、ブロケードの効果とトリガーによってアリサの勝ちで決着がついたようだ。
更にこちらでも……。

ユウ「太陽神機アポロンのCB!これにより、これでアポロンはグリムホロウのほかにかげろうのクランに属する。灼眼の銃士レッドキャップをコール。アポロ
ンの支援、レッドキャップで攻撃!」

櫂「レッドキャップは等価交換で、この攻撃を受ければ相手を退却させられる効果を得たか。なら、神槍の抹消者ポルックスで防御!」

櫂の抹消者とユウのグリムホロウがファイトを繰り広げる。
因みに、ユウのグリムホロウは八雲の世界のみ存在するカード達だ。
ファイトラウンジの傍ら、リインフォースとはやてとすずかが談笑していた。

はやて「せやけど、アリサちゃんもすずかちゃんもヴァンガードをやってたなんて驚きやな〜」

すずか「私もアリサちゃんも、最初は興味本位で試したんだけど、見る見るうちにはまって行って、今に至るんだ」

リインフォース「そんな経緯があったんだな」

すずか「リインフォースさんも、最近は何だか顔色が良くなっていますね」

リインフォース「そ、そうか…?アハハハハハ;(苦笑」

故意にでは無いが、鈴鹿の的確な一言に祝福の風は思わず苦笑する。
嘗ては緩やかな自己崩壊で僅かの命であったが、クレイに飛ばされ、ダークゾーンの魔力素の過剰吸収で融合騎としての機能を完全に失った代わりに生きながらえたのだ。

アナウンサー『さぁ今週の誕生石占いです!』

ショップにあるテレビから女子アナの声がする。
それに気付いた少年がテレビに食いついた。

森川「お、始まった!」

井崎「お前この番組好きだな;」

リンクジョーカー編で後江高校に入学した森川と井崎だ。
占いに事無く興味を持つ森川はテレビの真正面に立つ。お前は黒バスのおは朝信者か。
そんな作者のツッコミをスルーしてアナウンサーは占いの結果を口にするべく口を薄く開いた。

アナウンサー『今週最も良い運勢を持つ誕生石は……。






パール、6月です!』

はやて「あ、私の誕生日がある月やね」

アナウンサー『もう会えないと思っていた人とまさかの再会が貴方に訪れます!その再会を噛み締めて下さい!ラッキーパーソンは、バイオハザード!』

ユウ「いやちょっと待て。なんかミスマッチなパーソンが出なかったか?」

井崎「そうなんだよ。この前なんて、『カタテ読書のCD』なんて言ってたぞ」

三和「オイ、それCD出てないだろwww」

森川「オイ井崎、静かにしてろよ。俺の運勢まだなんだからよ」

アナウンサー『10位のダイヤモンド、4月は思い切った行動がカギ。自分がこれだと思った事は歪めないように!』

アナウンサーの言葉に森川はどこからか取り出したメモ帳で先程の内容をメモする。
そして最後、12位が発表される。

アナウンサー『今週最も運勢の悪い人はごめんなさい、タンザナイト、12月です。相手の誤解がとんでもない方向へ。迅速に誤解を解決しましょう』

ユウ「タンザナイトって、随分マニアな;」

はやて「そういや、リインフォースに誕生日とかあるんか?」

リインフォース「いえ。自分でもいつ生まれたのか、もう覚えていませんので」

はやて「ほんなら、私が付けてええか?——その名前を付けた、12月24日や」

誕生日の無いリインフォースにはやてがわざわざ彼女が名を授かった日を誕生日にする。
だが、その直後にアナウンサーがとんでもない占いの続きを暴露をする。

アナウンサー『特に、長い銀髪と赤い瞳で、スタイル抜群な17歳前後の美人さんは……、











今日死にます♪』

全員「」

その言葉に全員が固まった。今、あいつは、何て言った!?

ユウ「なぁ…俺が聞き違えてなきゃアイツはさっき『今日死にます』って言ってなかったか……?」

井崎「言ってた;しかも飛び切りの笑顔で…;」

アナウンサー『そんなピンチを切り拓くラッキークランは、ダークイレギュラーズ!自分の死の運命を、『逢魔ヶ時の魔走バイク』で轢いちゃいましょう!』

アリサ「いやいやいや!普通そこはオラクルシンクタンクかジェネシスでしょ!?明日死ぬ運命とかどうか解らないけど!!」

アナウンサー『それでは良い一週間を♪』

森川以外「送れるかああああああああああ!!!!」

ユウ達の自棄気味の絶叫をスルーし、テレビはCMへと変わる。
移り変わったテレビを見て、ガシガシと頭を掻いて悪態を吐く。

ユウ「ったく、何て占いだ!あんな事笑顔で言うか!?」

森川「美人さんか……。おいユウ、お前今日死ぬかも知れねぇぞ。ダークイレギュラーズにデッキを変えたらどうだ?」

ユウ「森川、お前は頭の中までその髪型見たいに割れてるのか?(^ω^#)」

一応あえて言っておくが、ユウはQMAの同名キャラの少年と同様に顔つきが女性みたいである、いわゆる男の娘キャラであり、当人(ヴァンガード)は女性扱いされる事を嫌っているのだ。(見た時は驚いた&偶然同じ名前だった)

三和「でも、そんな限定的な人物なんてそうそういる訳……」

そんな事を気にしない様に笑い飛ばす三和。
だが、ある人物を見て笑いが止まり、表情が凍り付く。
彼だけでなく、なのは達も三和の見る人物を見る。

リインフォース「ど、どうした……?」

人物——リインフォース。
その時、彼女以外の全員に先程のアナウンサーの台詞を思い出す。

アナウンサー『特に、長い銀髪と赤い瞳で、スタイル抜群な17歳前後の美人さ

んは……今日死にます♪』


長い銀髪。赤い瞳。抜群なスタイル。17歳前後。そして美人さん……。



ユウ&三和&井崎&なのは(検討する人、居たぁッ!!)

この瞬間、上の4人は思った。
リインフォースにとって最悪の1日になると……。

祝福の風の厄日:その2 ( No.21 )
日時: 2013/05/03 12:51
名前: 八雲(元BFD) (ID: zla7iYi5)

続き


ナオキ「そりゃ考えすぎじゃねぇのか?」

1時間後、バリアジャケット姿のナオキが考えすぎだと声を上げる。
今の面子はリインフォース、ナオキ、ミサキ、ファルコの4人だ。
こんな面子が集まってる理由はひとつ。クロスオーバー館に展示されてあるクエストだ。
クロスオーバー館のボードに貼られてあるクエストは八雲の扱うジャンルのキャラは受注することが可能である。

ファルコ「占いは兎も角、今はクエストを終わらせようぜ」

こういった類には興味無いと言わんばかりに話を終わらせるファルコ。
今回は魔物の討伐であり、暫く歩くと廃村に到着し、標的であるゾンビとガーゴイルを見つける。
一行に気付いた魔物の何体かが襲い来る。

ナオキ「へっ、お出ましか!轟雷竜!スタンドアップ!」

ミサキ「ルナティック!スタンドアップ!」

デバイスを起動させ、ナオキは射爪ブラウンタイガーに似た刃の無い手甲を、ミサキは月光を連想する弓を装着する。
ナオキは駆け出し、1体のガーゴイルの腹に手甲を撃ちつける。

ナオキ「雷竜槍!」

刹那、ナオキの攻撃を喰らったガーゴイルから、否、ガーゴイルに撃ちつけた手甲から雷が発せられ、攻撃を受けたガーゴイルの後ろを飛んでいた他のガーゴイルにも直撃する。

ミサキ「天駆ける星の力、我が盟友に宿れ。光となりて、撃ち貫け。流星の矢、スターダスト!」

詠唱が完了して魔法を放つミサキ。彼女の頭上から光が現れ、自身とファルコ、リインフォースの身体に吸収される。

リインフォース「刃持て、血に染めよ……穿て、ブラッディダガー!」

ファルコ「ブラスター!リフレクトシュート!」

威力の上がった深紅の短剣とブラスターによって何体かが討ち取られる。

ミサキ「貫け、明星!ストライクアロー!」

ミサキが周囲の魔力素で作った矢で強力な1撃を放つ。矢が突き刺さった場所を中心に爆炎が生じ、魔物を吹き飛ばす!
かろうじて残った魔物達は反撃に移ろうと再び襲い来る。
4人も迎撃に移ろうとした直前、1体のゾンビが額に衝撃が走って倒れる。

4人「!?」

驚く4人にもう4、5体も同じように倒れ、ガーゴイルも砲撃らしきものに直撃されて消滅する。

ナオキ「ファルコ、何かしたか?」

ファルコ「いや、俺は何もしてないぞ?リインフォース、今の砲撃って……!」

ファルコがリインフォースに話を振ろうとした時、彼女の姿が高速でぶれる。
その姿に驚く3人だったが、最初の発砲で真っ先に我に返ったファルコが咄嗟にブラスターを放つ。

ファルコ「オイ!早くコイツらを倒すぞ!」

ナオキ「お、おう!」

ファルコが飛ばした檄に我に返った2人もファルコと共に応戦する。
そして数分後、魔物を全滅させた3人はミサキの回復魔法で傷を癒す。

ナオキ「ミサキ、お前回復魔法も使えたんだな」

ミサキ「局に入りたての頃に色々学んだのよ。アイチやエミちゃんのには負けるけど」

ミサキの話を耳に入れつつ、回復魔法を受けていたファルコはある方向に声を飛ばした。

ファルコ「おい、そこに居るのは解ってる。出て来い」

暫くナオキとミサキと共にその方向を見ると、見た目は日本人に見えるが左目は青色のオッドアイの軍人の様な青年が茂みの蔭から現れた。

?「驚かせて済まない。一般人が魔物に襲われてたからここに隠れて応戦していただけなんだ」

ファルコ「一般人がこんな所に居る訳ないだろ、立派な魔道師だ。俺はファルコ・ランバルディ。それと石田ナオキと戸倉ミサキだ」

頼斗「俺は士縫頼斗。作者はグレイディア。ここに来た理由は、実ははやてがリインフォースに会いたいって言ってな」

ミサキ「何でそんな事で貴方が来たんですか?」

頼斗「理由は本人に聞いた方が早いだろ。八神はやて中佐を探しに行くか」

ナオキ「中佐?はやてって魔道師になってまだ一年も経ってないぜ?それにアイツはまだ10歳の筈だぞ?」

リインフォースを探しつつ説明する頼斗に、訳が解らないと首を傾げるナオキに頼斗はやはりなと頷いた。

頼斗「こっちの世界のはやての年齢は19歳なんだ」

ファルコ「ざっと9年のズレか。そんなに経っりゃ中佐になってる訳だ。——お、いたいた」

納得したファルコがリインフォースとグレイディアさんのはやてを見つける。
はやて(グ)は動かないリインフォースを抱きしめたまま離れないでいる。
ミサキが大丈夫かとリインフォースに声を掛ける。だが、返事が無い。

ファルコ「…?おい、リインフォー……ス……?」

訝しげに顔を顰めたファルコの顔が一気に蒼くなる。








彼女の後頭部から、赤い液体が流れていたから。

ファルコ「ぎぃやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!?」

ナオキ「リインフォースぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!?」

頼斗「ミサキぃぃ!早く治療を頼むぅぅ!!」

ミサキ「解ったわ!その前にはやて……ちゃん…、さん……だっけ?を離さなきゃ!」

頼斗「呼び方はどうでもいいから早く引き剥せ!はやて、今すぐ離れろ!」

はやて(グ)「いややー!せっかく会えたんや、うちは死んでも離れへんでー!」

ナオキ「あんた一人称が変わってるんだけどぉぉぉぉぉぉ!!!?」

その後、何とか引き離しはミサキが素早く治癒術を掛けたおかげでリインフォースは事なきを得たか……。


わりぃリインフォース;

祝福の風の厄日:その3 ( No.22 )
日時: 2013/05/03 12:50
名前: 八雲(元BFD) (ID: zla7iYi5)

グレイディアはやてとの再会


リインフォース「ひ、酷い目に遭った…;」

ファルコ「大丈夫か;」

事情を知るべく安全な場所に移動した一行。
到着すると頼斗とはやて(グ)から話を聞く事にする。

ファルコ「お前らの話を纏めると、そっちの世界の『闇の書事件』は10年前に起きて、その時はリインフォースはシステムと完全に分離しており、防衛プログラムを再生させない為に消滅した、って事か」

話を纏めたファルコに頼斗は頷いた。
はやて(グ)も、ファルコに対して言葉を返す。

はやて(グ)「あの時のうちはほんま無力やったんよ。闇の書の防衛プログラムを何とか出来るような力はあらへんかったから、何もできへん自分をそら呪ったわ(´・ω・`つーωー;⊂」

リインフォース「主、責めて私から離れてからそれを言ってくれませんか;」

はやて(グ)「いやや!絶対に離れへん!それよりもリインフォース、この世界での話を色々聞かせてくれへんか?」

リインフォース「え、ええ。それでしたら——」

ミサキ「(リインフォース。一応付け加えておくけど、クレイ式やユニットの事は伏せといて。私達は時空管理局の局員って事にしといてね)」

リインフォース「(解った)それでは、『闇の欠片事件』の事を……」

思念通話でフォローを入れるミサキに頷き、リインフォースは語り始めた。
彼女らの話を邪魔しないように残る4人は彼女らから離れる。

ナオキ「けどよ、なんか納得いかないんだよな〜」

ファルコ「あん?」

ナオキ「グレイディアさんのリインフォースだって、本当は消えたくなかったんだろ?んな事したらはやてが悲しむだけだろ?おかしいだろ」

ミサキ「確かに、あのはやてもそれを望んでいたしリインフォースも望んでいたと思う。だけど、リインフォースは今のままだと必ずはやて達に危険が迫ると思う。そう思って騎士達に自分の想いを託したんだと私は思うわ。——あ、思念通話が入った見たい。ナオキにも繋いでくれって」

ミサキが顔を俯かせて自分の意見を述べる。その直後にリインフォースから思念通話が繋がり、彼女とナオキが出る。

ミサキ「(話、聞いてた?)」

リインフォース「(ああ。盗み聞きするつもりはなかったのだが…)」

ミサキ「(気にしないで。聞かれて困るものじゃないし)」

ナオキ「(さっきも言うけどよ。お前が消えちまうなんておかしいだろ?)」

リインフォース「(石田、確かにお前の言う事も一理ある。だが私は、可笑しいのは『私が消えた世界』ではなく、『私が生きている世界』だと思うのだ)」

そう言う祝福の風に、ナオキは、だけど……と食い下がるが言葉を詰まらせる。
先程のミサキの言葉に、言葉が見つからないのだ。

リインフォース「(お前にもいずれ解る時が来る。海よりも深く愛し、それを守りたいと願うものが、見つかればな。そろそろ切るぞ)」

そう言い残し、連絡を切った。
その後、会話を弾ませたはやて(グ)は、満足したのか頼斗と共に元の世界へ帰ろうと重い腰を上げた。

はやて(グ)「まさかリインフォースに会えるとは思わへんかったし、うちの知らへん事も知ったし、もう満足や!」

リインフォース「それは何よりです」

頼斗「また縁があったら会えるかもな。4人とも、そっちのはやて達によろしく伝えといてくれ」

ミサキ「ええ。そっちも元気でね」

ミサキがそう言うと、はやて(グ)と頼斗は笑顔を見せ、駅へと走って行った。


これで終わり……

祝福の風の厄日:その4 ( No.23 )
日時: 2014/03/22 13:37
名前: 八雲(元BFD) (ID: 3CAtWHbZ)

じゃあないんだよねー♪



ファルコ「さて、クエストも終えた事だ。俺はスマブラ館に戻るが、お前らは?」

ミサキ「私は局に戻るわ」

ナオキ「俺はデッキ調整だな」

リインフォース「私は家に帰「ヒュン!」る……?」

家に帰ろうと思った矢先、いきなり祝福の風の頬を何かが掠める。
ギギギ……と一同が振り向くと、さっきまで腰掛けてた岩が粉々に粉砕されていた……

?「あれれ〜?ぐちゃぐちゃになった音じゃないぞ〜?」

ミサキ「ヴ、ヴィータ?!アンタ家にいたんじゃなかったの!?」

ヴィータ?「お前、誰だ〜?知らないぞ〜?」

リインフォース「お前、何を言って——!?」

リインフォースが言いかけた途端、突如彼女の首にワイヤーが巻きつかれる。

シャマル?「うふふ〜♪つ〜かま〜えた〜♪」

ファルコ「シャマル!?お前も何やって——!」

ファルコが仰天する間に更に上から、蒼き狼と烈火の将が牙と刃を閃かせて襲い掛かるも、それを何とかしていなす。

ファルコ「お前ら何やってんだ!?自分の家族の顔を忘れたのかよ?!」

ザフィーラ?「家族……?消えたのにか……?」

ファルコ「はぁ!?」

シグナム?「まぁいいさ……♪私は人を斬りたいし、戦いたい……!ちょっと試し斬りをさせてくれ♪」

すらりと刀を抜いたシグナムが満面の笑みを浮かべると同時に4人の魔導師が一斉にミサキ達に襲い掛かってきた!

ミサキ&ナオキ&ファルコ&リインフォース「どっはあああああああああああ!!??」

ナオキ「一体全体どうなってるんじゃああああ!!何かあいつらに恨まれる事でもしたのかリインフォース!!」

リインフォース「解ったら苦労しないぞ!?あ、でも闇の書の管制人格だった頃は色々あいつらに迷惑を掛けてたからな……それが原因かもしれないな……」

ミサキ「何ネガティブ思考の沼に落ちてんのよ!解ってんの!?諦めたらそこで試合終了よ!!」

ファルコ「つかどうするんだよ!——ん?ちょっと待て、何か持ってないか?」

ファルコが追いかけてくる4人のうちの一人、シャマルが持つ花を見る。
赤い5枚の花弁の綺麗な花だが、まるで血飛沫を浴びたかのような黒い斑点が毒々しさを感じさせる。

ファルコ「あれってまさか戦乱花か!?」

ナオキ「何だ余所の長時空要塞に出てきそうなヒロイン見たいな花!」

ファルコ「前にオリマーとドクターから聞いたけど、あの花は蕾の時に育て方で毒性や無毒性に分かれるって言う奇妙な花だ。青い花は無害だが、赤い花は……」














ファルコ「赤い花はその花粉を吸った奴を戦いのみを求める戦闘マシーンになる」

おい、今コイツなんて言った?赤い花が毒性?しかも戦闘マシーンかだと!?
あの花は育て方次第で毒持ちか否かになる特殊な花であり、プランターの底に水を張った状態など、川岸などの水源に近い場所には青い花が咲き、一日中強い日の当たる場所では毒性の強い赤い花が咲くという。
この森はある地域が立ち入り禁止になっている場所があり、そこには赤い戦乱花の花畑が広がっている。そう、それこそが毒性の戦乱花の花畑だったのだ!

ファルコ「一応言葉は発せられるから、まだ軽い方だな……」

ナオキ「何冷静に語ってんだお前はぁぁ!!あいつら元に戻す方法は無いのかよ!?」

ファルコ「ある!あの花粉は水に溶けると完全に毒は消える。ここは囮役と解決策思案役の二手に別れるぞ!」

ナオキ「死ねってか!?リインフォースに死ねっていってるよこの鳥男!!」

ファルコ「とにかく俺は湖を探していく!ミサキ、手伝え!」

一人進めていくファルコがミサキを連れて別方向に走っていった。残るはナオキとリインフォースの2人。
……つまり、ナオキ君は現在死亡フラグ真っ最中です。

ナオキ「最悪だぁぁぁぁ!!俺らであの4人を何とかしろってか?!」

リインフォース「とにかく少しでも時間を稼がないと!召喚、悪夢の国のダークナイト!」

ナオキ「召喚系は得意じゃないんだけどな……召喚、光弾爆撃のワイバーン!」

リインフォースとナオキが一瞬守護騎士の方を向き、3体の悪夢の国の騎士と武装したワイバーンを召喚した。
騎士とワイバーンはそのまま守護騎士達に襲い掛かり、それを見たナオキとリインフォースは飛行魔法をフルに発動して飛び去った。

リインフォース「これで少しは時間を稼げるはず……!」

ナオキ「それにしても、あいつら一体どこまで行ったんだ?」

この森は地域にしてはそう広い場所ではない。ひょっとしたら湖や川が無いのか、そう思っているとナオキの携帯から着信音が鳴る。

ナオキ「どうした?」

ミサキ『見つけたよ!大きな湖!』

ナオキ「本当かよ!?ってか、何で今まで連絡入れなかったんだ?」

ミサキ『結構前に川を見つけたけど、浅すぎてね;上流に行って今やっと見つけたところなの』

何はともあれ、水源を確保できたと言うことに変わりない。場所は今いる地点から1キロ北の地点にある。
そうと決まればさっさとそこに向かって守護騎士4人を連れて行くのみ。と、行動しようとした途端に通信を変わったファルコが呼び止める。

ファルコ『ちょっと待て。少し話を聞いてくれないか?』

ナオキ「——って、おい!何だよこれから行こうとしてたのに!」

ファルコ『それが、今お前らを追っている騎士達の事なんだが……』

リインフォース「どういう意味だ?まるで将達が2人いるような……」

ファルコ『そこにいるのはりゅーとさん所のシグナム達らしい。今リインとアギトに代わるからな』

リインフォース「は?私と……?」

ファルコの言葉に祝福の風が首を傾げると同時に2人の少女が「うぎゃ!」とカエルが潰れたような声を上げた。

リイン(りゅ)『そっちの私、大丈夫ですか!?』

ナオキ「……なんか、幼すぎないか?」

リインフォース「あっちは私とは正反対だからな;いろんな意味で」

アギト(りゅ)『おーい、聞こえてるか〜?』

リインフォース「ああ。よく聞こえている。何でお前達は平気なんだ?」

リイン(りゅ)『それが、転移方法を間違えて……;私とアギトがこっちに飛ばされちゃったんです;しかも原因が私のくしゃみ……;』

ナオキ「馬鹿だろ!くしゃみで転移ずれるなんて馬鹿だろ?!」

アギト(りゅ)『あ、一応飛ばされた時は全員一緒だったけど、あたしらが先行していたんだけど、戻ったら……』

ナオキ「マスターをしっかり見てやれや融合機ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

どうやら転移した時にこのエリアに飛ばされてしまい、先行したリインとアギトが戻ってきた頃には戦乱花で狂ってしまったようだ。
こうなればやる事は唯一つ。10年後の守護騎士を湖に叩き込むのみ。そう決心した瞬間、ヴィータが最上段の構えからハンマーを振り下ろして来た。

ナオキ「うおぉぉ!?——っと!リインフォース、『逢魔ヶ刻の魔走バイク』を召喚しろ!そいつで逃げる!」

リインフォース「わ、解った!召喚、逢魔ヶ刻の魔走バイク!」

魔走バイクはダークイレギュラーズの中でもトップクラスのスピードを誇るユニットだ。時間帯は昼なので力は半減するものの、そのスピードなら撒く事は十分だ。しかし……

斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!斬っ!

召喚された瞬間、魔走バイクが修復不可能なまでにばらばらにぶつ切りにされてしまった。
ぶつ切りにされた魔走バイクは「ウオォォォォ……———」と消え入ってしまいそうな断末魔の叫びを上げて黒い粒子となって消滅した。

シグナム「どこに行くんだ?(超笑顔」

リインフォース「うっ……;」

ナオキ「絶体絶命って奴か……?」


どうなる……?

祝福の風の厄日:その5 ( No.24 )
日時: 2014/03/22 13:50
名前: 八雲(元BFD) (ID: 3CAtWHbZ)


湖のほとり。

ミサキ「遅いわね……」

ファルコ「ったく、何やってんだ?」

その頃、一足先に湖に到着したミサキとファルコはまだ到着しないナオキとリインフォースを待っていた。
一応の策はミサキが既に考案している。とはいえ相手は10年分も修練を積み重ねてきたのだ。実力差も考慮しなければ。

ファルコ「!来たぞ!」

遠くの空を見ていたファルコが声を上げる。その方角から小さな6つの点が次第にはっきりと6人の人影に変わっていった。



ナオキ「ぎゃあああああああー!!!」

シャマル(りゅ)「待ってよー♪遊ぼうよー♪」

ヴィータ(りゅ)「早く来いよ〜♪」

リインフォース「断るぅぅぅぅ!!今止まったら確実に殺されるだろ!?」

ザフィーラ(りゅ)「安心しろ。少し語り合うだけだ……拳でなァ!!」

雷竜の拳闘士と祝福の風が必死にりゅーとさんの守護騎士との精子を掛けた鬼ごっこを繰り広げていた。先回りしたシグナムのレヴァンティンの剣戟を避け続ける。
防ぐことも可能だが、防いでしまったらそれこそ残る3人に滅多打ちにされるのがオチだ。



アギト(りゅ)「なんか……滅茶苦茶追いかけられてないか!?」

ファルコ「まぁ、あれでも軽い方なんだけどな;っと、早く湖に突っ込ませないとな……!」

ファルコとミサキがブラスターと弓を使い、地上から援護射撃する。

ザフィーラ(りゅ)「……邪……ッ魔……ッだァッ!」

援護射撃の一発を喰らった盾の守護獣がで一直線に地上にいる2人に牙獣走破で突進していく。
それを見越したミサキが浮遊魔法で浮かび上がり、牙獣走破の直線状に位置する場所に立つ。それを見たヴィータが標的をミサキに変更、そのままラケーテンハンマーが直撃する直前……!

——シュン!

ザフィーラ(りゅ)「ん?——ごぶぉ!?」

突如ミサキの姿が消え、標的を失ったザフィーラがそのまま湖に真正面から突っ込んでいってしまった。
それとファルコも木に上ってブラスターでヴィータに攻撃する。

ファルコ「オラオラァどうした!?こっちだぞ!?」

ヴィータ(りゅ)「うみゅぅ〜……がりゃあ!!」

ブラスターを喰らったヴィータがくるりとファルコの方へ向き、シュワルベフリーゲンを放つ。
ファルコはそれらを冷静に全て的確にブラスターで撃ち抜き、木から地面に飛んで最後の鉄球を避ける。鉄槌の騎士はそれに追い討ちを掛けるようにラケーテンハンマーで突っ込んでくる。そこで戦闘となる……

ファルコ「オーライオーライ……はい避ける!」

ヴィータ(りゅ)「ぐぶぶぅ!?」

訂正、緊急回避で避けて鉄槌の騎士、そのまま湖にダイブ(´∀`)。つか、ちゃんと戦えよ;

リイン(りゅ)「何でいきなり避けたんですか?」

ミサキ「BOAのシャマルとリインフォースのストーリーで、ザフィーラとヴィータ相手によく使ってた戦法だから」

リイン(りゅ)&アギト(りゅ)「は?」

一応この小説を見て無い人&消滅したはずのリインフォースが存在して仰天している人に説明するが、BOA、GOD、ストーリー内容はA,s本編の後日談のパラレルストーリーである。9人のキャラが闇の書の残滓の闇の欠片とそれぞれ戦うストーリーが綴られる3Dバトルゲームだ(アミタ、キリエ、ユーリはBOA続編のGODに登場)。構築体、通称マテリアルと呼ばれるシュテル、ディアーチェ、レヴィは9人のアーケードで1回も敗北せずにクリアするとそれぞれ王、理、力の欠片が手に入り、3つ揃えるとマテリアルズがバトルモードで使用可能となる。
因みにミサキとファルコが取った戦法はプレイヤーがシャマルかリインフォースで、相手がザフィーラかヴィータの場合。


COM、突進系のスキル使用。



それを見越してシャマルorリインフォース△ボタン(アインスは△長押し)でスキル発動。



COM、自爆ダメージ。


と言った感じで簡単に攻略できるのだ。これはヴィヴィオとアルフにも有効であるが、ユーノとリニスには不可能(ユーノはバリアに守られている&リニスの○ボタンスキルはカウンター込みで、その最中に攻撃がヒットすると反撃するので無効)。
今回2人はそれを回避に利用したまでである。

ナオキ「あいつ等やるな!——よし、俺も……!」

ナオキも負けじと両拳を打ちつける。
彼の相手はシャマルで、直接的な戦闘では不利だが回復と補助で本領を発揮する、戦闘、特に一撃必殺の拳の攻撃を得意とするナオキとは正反対の者同士の対決だ。
とにかく待ってる道理は無い。一撃で決めようとナオキが一気に距離を縮め、『アーマーブレイク・ドラゴン』を憑依させて巨大なガントレットに姿を変えた自身のデバイスの一撃を叩き込む。だが、戦乱花で混乱しているとはいえシャマルも予想していたのか、バリアを張って受け止める。


——ピキッ!


シャマル(りゅ)「はれ?」

ナオキ「残念だったな……!コイツは相当暴れん坊でな……!その程度で防ぎきれるかぁぁ!!」

シャマル(りゅ)「みゃにゃあああああ〜〜!?」

うぉらぁ!とバリアに直撃した拳に力を入れる。それと同時にバリアがガラスの様に粉々に砕け、湖の騎士をビリヤードの球よろしく吹き飛ばされ、湖の上に叩き落された。

リイン(りゅ)「凄い……!」

アギト(りゅ)「前者2人の自滅は置いといて……後はシグナムだけか!」

本来の実力ではないとはいえ、瞬く間に3人を倒したことに唖然となる2人の融合機。
残った烈火の将は祝福の風が対峙していている。だが……

リインフォース「(なんだ……?いつもの将とは違ってなんか型が滅茶苦茶な気が……)ファルコ!その戦乱花というのはただ戦わせるだけで、その人物の技量はどうなるんだ?」

ファルコ「え?あぁ、確かにその花の毒はただ戦わせたり暴れさせるだけで、別に凄い技量を使える訳じゃないって言ってたような……」

リインフォース「それだけ聞けば十分だ!」

ファルコの話を聞いた祝福の風は烈火の将の背後に回りこみ、チェーンバインドを発動。鎖で身体を拘束した後、スレイプニールを最大限に発動して一気に湖に叩き込ませようと飛んでいく。
しかし、それ位予測が付いたのか、レヴァンティンで鎖を断ち切る。

シグナム(りゅ)「貰ったぁ!」

リインフォース「甘い!」

大太刀の一閃を避けて再び背後に回ると、再び距離をとる。まるで正気を失っているシグナムを弄ぶ様に2度3度と回避する。
そして4回目の斬撃を避けてシグナムが直線状に湖に届く距離に達すると、祝福の風は右手を突き出す。

リインフォース「ナイトメアハウリング!!」

シグナム(りゅ)「ぐああっ?!」

右手と3箇所の虚空。あわせて4つの砲撃が背中を襲う。

シグナム(りゅ)「のわぁぁぁぁ!?」

爆発と同時に吹き飛ばされる。だが、すんでの所で踏み止まったシグナムは反撃に振り向く。しかし目の前に移ったのは拳を構えて眼前まで迫ってきたリインフォースだった。攻撃から防御へと咄嗟に転じて防ぐ。だが、次の瞬間ナオキ同様粉々に砕け散る。

リインフォース「将よ、忘れたか。この魔法の本来の能力を……!」

闇の魔力が包まれた突き放たれる瞬間。それが烈火の将が見た最後の光景だった……

祝福の風の厄日:その6 ( No.25 )
日時: 2014/03/22 13:57
名前: 八雲(元BFD) (ID: 3CAtWHbZ)


アギト(りゅ)「一気に倒しちまった……」

戦闘が終わって呆然とする烈火の剣精が鉄槌の騎士を引き上げると、先ほどの戦闘に感嘆を漏らしていた。
あの後急いで湖に水没した騎士を引き上げて近くの木陰に休ませている。

リイン(りゅ)「本来の力を出してないとはいえ、アインスがこんなに強いなんて……何千年も騎士達と共に過ごしたのは伊達ではないんですね」

ミサキ「そうね。じゃあ後は……」

一仕事終えた見たいに言うミサキが左手でピースを作りピトッ、とアギトとリインの頭に指を乗せる。

ミサキ「その記憶、消させて貰うね?」

リイン(りゅ)&アギト(りゅ)「え?」

呆気に取られる融合機を余所にミサキがぱちんと指を鳴らす。
すると2人の体がビクンと電気ショックを受けた様に撥ね、糸の切れたマリオネットの様に倒れてしまった。

ミサキ「とりあえず、ユーリ(※ポップンです)の所に預けておきましょう。目が覚めたらりゅーとさんのところに連絡を入れて……」

リインフォース「何故、記憶を消したんだ?私に会いに来たいと言う気持ちはグレイディアさんの主と同じだ。だがなぜ騎士達の記憶を消す?その理由なんて……」

記憶消去が完了を終えたミサキにリインフォースが煮え切らない表情で尋ねる。

ミサキ「確かにアンタに取っちゃ煮え切らないかもしれないね。だけど、私達はこの魔法を使うものとしての義務もあるの」

リインフォース「義務?」

ミサキ「クレイ魔法を虎視眈々と狙う外界の連中も多い。そいつらの手に渡れば外界は大きくバランスを崩してしまう。だから記憶を消し去らせなきゃならないのよ。世界のバランスを保つ為にね」

リインフォース「だから記憶を消してその魔法の脅威を消しているのか……私には理解できないな……」

ミサキ「まぁ、じっくり考えていけば良いわよ」

いきなり何個も詰め込んだらパニックになるのも無理ないよ、と肩に手を置いて帰路に着くミサキ。
リインフォースも倒れた騎士達を転移で送ると、ミサキ達の後に続いて帰路に付いた。



リインフォース「また、どこかで会おう……」

ナオキ「なぁ、しんみりしてる所悪いけど……」












ナオキ「お前が触れた木が縦に真っ二つになってるぞ;」

リインフォース「あ;」

この時、触れていた木が魔力コントロールがうまくいかずに叩き斬られたのを付け加える。

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