二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- jokerに繋がるストーリー2:その3 ( No.293 )
- 日時: 2014/04/05 07:57
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
はやて「これで私の話はおしまい」
倖「はやてちゃん、ありがと♪」
はやての話が終わると倖が彼女に拍手を送る。
それと同時にツヴァイから質問が来た。
リインⅡ「ところで、一人暮らしは大丈夫だったんですか?」
はやて「ううん。正直キツかったよ、特に夜は。酷い夢に何度も魘されたんや……」
リインⅡ「あ、ごめんなさい……」
はやてが悪夢に魘されていたのが事実だと知ったツヴァイは肩を竦めて謝罪する。
しんみりした空気を振り払う様にシュウが話を切り出した。
シュウ「今はそんなしんみりする話はおいておこうぜ。さ、次だ次」
リインフォース「私の話か?覚えている所までしか話せないが、良いか?」
シュウ「ああ、構わないぜ」
はやての次はリインフォースの番。一番気になる所は彼女の事故崩壊が急に治まった事だ。急に治る事はありえない、何か理由があるはずだ。
一呼吸置いた祝福の風は語りだした。
リインフォース「主が高町達と出逢った事件で私は闇の書の闇とのプログラム切除に失敗し、残された僅かな命を生きていく事となった。クレイに飛ばされた時には私の命は最早風前の灯だった……そんな時に一枚の羽が落ちて来て……ダメだ、ここから先は変な発作が起きて意識が途切れたんだ」
ヒロ「ふぅん……多分、その羽が原因でしょうね」
納得するヒロの推測にリインフォースは「確証は無いが」と付け足す。そして、再び語りだした。
回想編04:ダークイレギュラーズ&グリムホロウ
†
リインフォース「ぅ……」
?「気が付きましたか」
祝福の風の意識が戻り、目を覚ました場所を見たのは木製の部屋の天井だった。
彼女の意識が戻ったと同時に、ベッドの隣にいた木製の成人男性の等身大の人形が声を掛けた。
リインフォース「どこだ、ここは?……」
ピノッキオ「おっと失礼。私はこのグリムホロウの支配人を務める、ピノッキオと申します。先ほど我々のテントが通りかかった所、倒れている貴方を見かけましてね。我々が一時保護してやったんですよ。しかし、貴方と言い先程の少女と言い、何なんでしょうね?今日は」
リインフォース「少女?」
ピノッキオ「ええ。貴方より数時間前に保護したんです。今頃ベッドの上でぐっすりと……」
ピノッキオがリインフォースの問いに当然の如く返す。
仕事場所に戻ろうと腰を上げたその時、一人の劇団員が慌てて部屋に入ってきた。
劇団員「団長!大変です!例の少女が逃げました!」
ピノッキオ「なんですとぉ!?」
劇団員の言葉を聞いたリインフォースが起きたばかりで覚束無い足取りで走り出す。右も左も解らない廊下だが、幼い少女の声は廊下にまで響いてくる。その声を頼りに壁伝いに走っていくと、必死の形相で金髪の劇団員に食って掛かる少女が見えた。
リインフォース「ディアーチェ!やはりお前だったか!」
ディアーチェ「ん?その声は……融合機、お前か!丁度良い、今すぐ手を貸せ!」
リインフォース「な、何!?どういう「訳は後で話す!」あ、ああ!」
状況がイマイチの見込めない中、ディアーチェ側に立つリインフォース。
これを見た劇団員は頭をガシガシと掻く。
劇団員2「だぁもう!なんでこんなにもややこしくなるんだよ!」
劇団員3「これは一気にカタをつけるしかないわね……ユウちゃん、お願いね!」
ユウ「ちゃん付けは止めろ馬鹿姉貴!最も、俺も同意見だけどな。チェンジ、リンクジョーカー!」
ユウと呼ばれた劇団員が少年の姉らしき人物に怒声を飛ばすと改めて手にしたレイピアを構える。恐らく少年のデバイスだろう。その刀身と柄の持ち手の繋ぎ目部分を弄る。するとレイピアに赤黒いリングが刀身を纏う様に現れる。
先に動いたのはディアーチェだった。赤黒いリングを警戒する暇も無く、アロンダイトを放つ。それをレイピアで防いだユウはそのまま駆け出し、すれ違い様にリインフォースとディアーチェに一閃。斬られた箇所から血は流れなかったが、同時に赤黒いリングに手足を拘束された。
リインフォース「なっ、拘束魔法!?」
ディアーチェ「たわけ!ただの拘束なら……ぬうっ!?」
リインフォース「砕けない!?」
咄嗟にバインドを解除しようとした2人だったが、奇妙なことに亀裂一つ走らない。しかもそれだけではなく、次第に力が奪われていく虚脱感が襲ってくる。
ユウ「呪縛完了っと」
2人を拘束し終えるとユウはレイピアをひと振るいしてデバイスを待機状態に戻した。l
拘束された魔導師2人に、ユウに馬鹿姉貴と呼ばれた劇団員が近付く。
劇団員「ごめんなさいね?ちょっと大人しくして貰えるかしら?」
ディアーチェ「ええい離せ!今すぐこの拘束を解かぬか!」
劇団員「ひょっとして、貴方のシュテルとレヴィとユーリって子を探すんでしょ?」
ディアーチェ「!?貴様、何故その事を……!」
劇団員「うなされていたからね〜。丸聞こえだったわよ?とにかく今は私達の保護を受けるのが賢明よ。あ、私は神代リナって名前よ」
ユウ「最も、保護されるって言ってもただ保護するわけじゃないからな?グリムホロウの劇団員として働いて貰うよ?」
リインフォース「そうか……こっちにも非はあるからな。この世界の事を知りたいしな」
何とか収まってくれた2人を見たユウが赤黒いリングを消去する。その途端2人の身体も自由になった。
ユウ「それじゃあ宜しく頼むぜ」
リインフォース「そうだな。——?」
説得に応じた2人にユウはそれぞれ握手を交わす。
ユウがリインフォースと握手を交わした時、ふと彼女は自分の身体に違和感を感じた。
リインフォース(なんだ、今のは……?)
この時彼女は思いもよらなかっただろう。自分の身体に異変が起きていることに……
リインフォース・アインス&ディアーチェ編開始。
- Re: 小さな書庫の騒動【短編集】 ( No.294 )
- 日時: 2014/04/05 08:06
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
続き。
翌日。近くの町に到着した劇団がここで演劇を開く事となった。その間に聞いたディアーチェの話によると、彼女達も奇妙な黒い生物に襲われ、虚数空間に落とされたらしい。そして気が付いたらグリムホロウに保護されていたと言う。
劇団員が慌しく動いて演劇の準備を進める中、リインフォースは自分の手を見ながら疑問の表情を浮かべていた。
リインフォース「……」
ユウ「俺とリインフォースとディアーチェは裏方スタッフに回る。主な仕事はマナー違反者の取り締まり。他の観客の迷惑な行為をしている観客が居たら各自注意を呼びかけろ。あと、会話は思念通話で頼む。って、リインフォース、聞いてるのか?」
リインフォース「え?ああ。ちょっと考え事をな……」
ユウ「そうか?とにかくもうすぐ始まるから、この地図に書かれた場所で見張っててくれ」
理由はともかく、今は仕事に集中するべきだとユウは2人に紙を配って先に見張り場所に向かう。そして5分後、演劇が始まった。
内容は捕らわれた姫君を救いに一人の騎士が竜の城へと向かう王道のストーリー。中盤に差し掛かるまでは何事も無かったが、劇が終盤に差し掛かった時、リインフォースの見張っている場所で異変が起きる。
リインフォース「ん?」
前方の右翼の席。その後ろから3番目の5列目の席で泥酔した観客が喚き立てている。おかげで周囲の観客が鑑賞の迷惑になっている。
すかさずその席のへ向かい、その客に注意を呼びかける。
リインフォース「もしもし、周囲の観客が迷惑しています。お静かにお願いします」
泥酔客「あぁ?何だお前、ここじゃ静かにしてろって言うのかぁ!?」
リインフォース「だから、静かにして欲しいって言ってるんです!」
泥酔客「うるせぇなぁ!——へぇ、アンタ案外いい女じゃないか。ちょっと来いよ」
リインフォース「ちょ、何を……!?」
泥酔客はリインフォースの呼びかけに反省するどころか迷惑行為をエスカレートして行き、あろうことかリインフォースを手に掛けようとする。
リインフォース「この……!いい加減にしろッ!」
こうなった以上こちらも黙ってはいない。掴みかかり、彼に包まれる体制を狙ってリインフォースが肘打ちを客の鳩尾に食らわせる。幾ら魔力が少なかろうと体術なら申し分ない。これなら良くて気絶、悪くて怯むのだろうか……
——ドゴォッ!!
泥酔客「ほげぇ!?」
リインフォース「んなっ?!」
肘打ちをした途端、その泥酔客がヴィータのシュワルベフリーゲンの硬球よろしく弾き飛ばされ、正面入り口扉のすぐ隣の扉を突き破って廊下の壁に衝突して漸く止まる。壁は見事にその客の形に穴がぽっかりと……その泥酔客の酔いは勿論、意識まで吹っ飛んでしまったのは言うまでもない。
その衝撃に当然の如く客席の全員は勿論、裏方スタッフやあろう事か今舞台に立っている俳優までもがリインフォースのほうを呆然とした顔をして見ていた。
ユウ『お、おい!一体どうしたんだ!?』
唖然としているリインフォースにユウが思念通話で呼びかける。
その声に我に返ったリインフォースは状況を簡潔に説明する。勿論、廊下の壁に衝突した泥酔客の事も。
ユウ『そうか……解った。俺は演劇のみんなに劇を再開するよう言っておくから、お前は姉貴と一緒に待機。ディアーチェ、聞こえてるか?お前は泥酔客を外に出して来てくれ』
ユウが何とかその場で的確な指示を出し、演劇を再開させる。
そして10分後、演劇を終えて楽屋裏で自分の手を見て考え込んでいるリインフォースにリナが尋ねてきた。
リナ「リインフォースちゃん、大丈夫?」
リインフォース「ああ。しかし、今のは一体……?」
ディアーチェ「奇妙なものだ。数ヶ月前まで消えかけているのだろう?」
リナ「え?どういう事?」
ディアーチェ「こやつは夜天の書の融合機だ。最も、我があれを見るまでは壊れかけのガラクタとしか思わなかったがな」
リインフォース「私も正直どうなっているのか解らない……消え行く運命にあった私にこんな力があったなんて……」
ユウ「だったら本局見て貰うか?一応技術班もいるし、連絡入れといてやるよ」
ユウが携帯を取り出して本局と呼ぶ場所に連絡を入れる。
その間にリナは2人に保護をグリムホロウから本局に任せようと2人に伝える。だが、
ディアーチェ「我は残る」
リナ「ディアーチェちゃん!?どういう事!?」
ディアーチェ「臣下を残して行くなど我がすると思うか?それに、ユーリが居る以上手がかりがあるかも知れぬからな」
リナ「……そう。解ったわ。ユウちゃん、ディアーチェちゃんをお願いね」
ユウ「ああ。こっちも連絡が入ったし、そっちは頼むぞ」
丁度連絡を終えたユウが転移魔法をリナとリインフォースに発動。瞬く間に2人の姿が光に包まれ、光が治まると2人の姿は消えていた。
次でラスト。前回は7分割だったのに早いな……
- jokerに繋がるストーリー2:その5 ( No.295 )
- 日時: 2014/04/05 08:15
- 名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: 3CAtWHbZ)
ラスト。
シン「ふむ……」
リナ「シンさん、どうだったの?」
本局の中を色々割愛して技術室。リインフォースのメンテを終えたシンにリナが尋ねてくる。
シン「驚きましたよ。彼女が言う事が本当なら彼女の構成データが虫に食われたみたいにデータに穴があるものです。だけどまるで彼女の構成データはまるで新品そのものですよ」
リナ「ダーク・ゾーンの魔力素だけでこれだけ修復されるのはありえないって事……何かきっかけがあったんだわ」
リインフォース「きっかけとは言えないが……小さな羽根を取り込んだ記憶はある——って、きゃあぁ?!」
検査機から出たリインフォースが2人に何かの手がかりかもしれないと思い、記憶を辿って伝える。
椅子に座ってゆっくり語ろうと椅子に触れた途端、椅子が一刀両断されたように綺麗に真っ二つにされ、思い切りこけてしまった。
シン「それってどんな形でした?」
リインフォース「色は漆黒で、形はこんな風に……これと同じ形だ」
シン「ダーク・ゾーン、黒くひし形の羽、そして凄まじい切れ味……ひょっとして、『ブレイドウィング・レジー』では無いんでしょうか?」
シンが一つの推測に辿り着くと、電子ディスプレイを取り出してレジーの画像を映し、それをリインフォースに見せた。
リインフォース「これは?」
シン「さっき我々が言ってたレジーです。彼の異能手術で宿した翼は見た目は一本の刃ですが、よく見ると細い羽が密集しているんですよ。見た感じは鳥みたいですが、鳥本来骨格はありません」
レジーの画像から彼の翼に映り変わる。事細かに情報が書かれ、翼にも色々と情報が入っている。
シン「普段は結合して1枚の刃に変わります。この羽根は魔力伝導率が高く、送る量に対して切れ味が変化するのです。今真っ二つにされた椅子がその良い例でしょう。しかも、このままでは魔力素を吸収し続け、周囲を巻き込んでの爆発が起きてしまいます」
リインフォース「爆発!?」
シン言った言葉にリインフォースが思わず声を上げる。ついさっきのあの事はひょっとして急激に魔力を吸収し続けていたからなのか……?
その声に驚いたシンが彼女を落ち着かせるように続きを語る。
シン「まぁまぁ落ち着いて下さい。今、貴方のリンカーコアにそのコアを糧にカードが産まれつつあります。それを取り出し、構成データにクレイの術式を混ぜればその暴走は収まりますよ。リインフォースさん、もう一度この装置に入って下さい。今からデータをインプットします。——何だか申し訳ありませんね、人ですのに機械みたいな扱いをしてしまって」
リインフォース「いや、気にしないでくれ。それより早く頼む」
シン「ええ。早速行きましょうか」
早速修復に取り掛かろうとリインフォースが先程検査を受けた装置に入る(※服は来た状態でです)。
それを確認したシンがパソコンを操作して修復に取り掛かった。
リインフォース(消滅するはずだった私が、まさかこんな所で生きながらえてしまうなんてな……次に目が覚める時は、愛する騎士達と主が、いたらいいな……)
まるで新たに生きる希望を受けた自分を嘲笑する様に口元がゆがみ、次第に彼女の意識は消えていった……
†
リインフォース「これで私の話は終わりだ」
シュウ「肘打ちでブッ飛ばすなんて無えよ……;」
倖「椅子を座っただけで一刀両断しないで下さい;」
リインフォース「流石に反省している;今もこの能力に悩まされているが、当初と比べたらまだマシなほうさ」
リインⅡ「良く斬れるんでしたら、お料理も助かります〜♪」
リインフォース「素手で料理なんてしないからな!?」
はやて「それやったらお料理にも助かるんやけどな〜」
リインフォース「我が主!?」
リインフォースの話が終わった後で時間を見ると、もう単身が4を指していた。
あっという間に過ぎた時間を見てシュウが帰ろうと腰を上げる。その直後にはやてが一行に声を掛けた。
はやて「ほんで、これから誰の話を聞こう思うてるん?」
千沙「そうだな……クロノとヴィータとアミタ、シュテルとレヴィは話的に繋がっていそうだからな。それを最後にすると……ザフィーラ、ユーノ、キリエ、ユーリの4人だな」
はやて「ザフィーラやヴィータのなら私も聞いてええか?」
ヒロ「いいですよ。あ、それでしたらクロスオーバー館になのはさん達を呼びませんか?」
シュウ「そりゃいいな!前もって連絡を入れといて……」
シュウに吊られて倖達も自分の家へと帰宅する。
jokerに繋がるストーリー。次の話は、また今度。
感想おk