二次創作小説(映像)※倉庫ログ

怪盗と探偵の争奪劇:争奪1 ( No.654 )
日時: 2015/02/23 18:19
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: .4mFzsId)

ラストの争奪がいよいよ更新!でも、コメントの一つは欲しかった(´・ω・`)。




『あらすじ:D』

帰り道、ソニックから世間を騒がせている怪盗ファンタジアから予告状が届いたと知らされるルキナとピット。
しかし、今回は普段と違って予告状に「3つの品を返す」と書かれていた。彼らは龍馬展の目玉たるルビーを埋め込んだガンベルトを駄賃に盗むのかと思ったのだが、そのガンベルトは鬼亀財団当主のクッパも『餌』として手に入れようとしたが、それの所持者のワリオが突っぱねたので仕方なく場所を借りたのだと本人から聞く。
警察も返しに来るファンタジアに手の打ちようが無かった。その日の龍馬展の最中に再びファンタジアから予告状が届く。明日の閉館直後に3品を返すと予告してきた。
ピットのアイデアで入り口付近に金属探知ゲートが設置されたが、だがピットは、予告状に残っている謎にまだ疑問を持っていた。



『あらすじ:M』

いつものように仕事をこなしたファンタジアこと鳴海アサカ。
だが、その宝石の裏に張られていたメッセージ入りのシールが気になり、レンの叔父のスネークに変装してシュヴァルドタワーに乗り込んだ。
案の定罠に嵌り、18年前の自分の両親の因縁のある犯罪者のボスと遭遇する。辛うじて閉じ込められた状況から脱出&犯罪者を捕らえて窮地を脱したアサカだったが、母親から犯罪者の弟子も懲らしめて欲しいと依頼される。
そして用意されたのは、あの3つの品だった……。



いよいよ開始&コメントまだね?

怪盗と探偵の争奪劇:争奪2 ( No.655 )
日時: 2015/02/23 18:24
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: .4mFzsId)



スネーク「入り口を警備している警備員、どうだ?」

ルイージ「はい、ゲートに気付いて慌てて帰る客はいません」

スネーク「金属探知ゲートは問題無いか?」

ファルコン「ええ。例のピストルを所持してる者はまだ」

スネーク「博物館の中は?」

マルス「ファンタジアらしき者はどこにも……」

閉館まで2時間に迫る中、念入りな警備を怠らないスネークが各地に配置している警備員に報告を促す。
その間、ルキナとソニックはピットを連れて龍馬展へと入って行った。

ピット(入り口の向こう側の通路を壁でふさいで、実質入り口はゲートのみ。間にはトイレだけだけど、そのトイレは格子付き窓が一つだけ。これならピストルを持って来るのは無理だけど……)

改めて自分で確認を終えると、龍馬展へと足を運ぶ。だが入り口でソニックが「うぉっ!?」と声を上げた。
肝心の龍馬展は客でひしめき合っており、すし詰めと言っても過言ではない。

ソニック「待てよ。閉館まで2時間あるが、まさかファンタジアもいるんじゃないのか?さっきの月とすっぽんな偽物じゃなくて」

ルキナ「でもあのゲート、ピストルを持ったままだと抜けられないんじゃないですか?それに、例の物って別の泥棒が盗んだ物だって言うし、止めるかもしれませんよ?」

ピット「ねぇ、別の泥棒ってどういうこと?」

ルキナの言葉にピットが寝耳に水といった様子で質問する。
今回返品するとファンタジアが予告した例の3つの品は全て20年前『偽りの殺人鬼』マーダー・フェイカーが盗みだしたといわれている。

ソニック「そいつは猟奇殺人紛いの手口で色んなあくどいやり方で儲けてる大企業や金持ちばかりを狙っていたから、結構人気はあったみたいだぜ」

ピット「でもさ、その盗賊が盗んだ物を何でファンタジアが返すの?」

ソニック「さぁな。同業者だったからじゃないのか?」

それが引っかかったのか、またピットはソニック達から離れる。
それと同時に、ある人物もまた動き出す。







(さて……いざ、革命の時ぜよってね)

その人物は、展示物を拝見しながら、展示プレートに『細工』を施していく。一通り見回った所で、龍馬展の外のトイレに足を運ぶのだった。





さて、一方ピットはトイレでソニックが言っていた『マーダー・フェイカー』について携帯で調べていた。

ピット「『マーダー・ファントム』っと……あった」

携帯の画面には、マーダー・ファントムの記事が載っていた。
猟奇殺人の現場の様に真っ赤な血のりに染まった犯行現場が写っており、詳細な記事が写真の下に書かれていた。因みに今見てるのはざっと20年程前の記事です。

ピット(でもそこからなぜかピタリと犯行を止めて……いや、20年前の時だけじゃなくて、他にもいくつか予告や押し入った形跡があったけど、盗られたものは無し、か……)

奇妙な事に、18年前を皮切りにその猟奇的殺人紛いの犯行は止め、誰にも気付かれずに忍び入り、そして獲物を頂戴する手口に変わって、ファンや警察は模倣犯と捕らえていたようだ。
その記事にはファンタジアが返しに来ると予告した3つの品が公開されていた。

ピット「17センチって言うと……」

ファンタジア「これくらいじゃなかったかしら?」

ピットが両手でピストルの採寸を図るように両手で大体の大きさを測ろうとした時、隣から手袋をかけた手がピストルを持ってこれ見よがしに見せていた。

ピット「!?」

ファンタジア「慶応3年6月24日、龍馬が姉に送った手紙中にある銃よ」

ピット「ふぁ、ファンタジア!?」

隣に彼女(ここ男子トイレだろってツッコミは無しよ?)が隣にいる事に慌ててピットが鍵を開けて隣に移ろうとする。しかし、ドアにストッパーが掛けられて出るに出られない。
だがそれ以前に、金属探知ゲートを通らなければ進入できないのにどうやって……!?

ファンタジア「『グリップの鉛』を外せばすんなりと通れたわ。軽くなるし。まぁ、『数が数だけに』、運ぶのも骨だったけど」

ピット(グリップの鉛?数が数だけに?どういう事だ?)

ファンタジア「断っておくけど、私は盗まれた物を返しに来ただけよ?今回貴方の役は無いからそのつもりでね、名探偵さん?」

ピット「あ、ちょ、待て!」

すかさずピットが便座を足場に壁をよじ登るが、既にファンタジアは出て行った後だった。
そこから追いかける途中、入り口前でワリオと『親指に包帯を巻いたワルイージ』にばったり会うが、そんなのを気にする必要も無く追いかけた。



今回重要ワードには『』で強調しました。
理由?なんとなく。

怪盗と探偵の争奪劇:争奪3 ( No.656 )
日時: 2015/02/23 18:27
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: .4mFzsId)



警察車両内部。そこでは監視に戻ったスネークが複数の画面と睨み合いを続けていた。

スネーク「くそー、ファンタジアの奴。どこから現れるって言うんだ……」

クッパ「スネーク警部。いかに奴が神出鬼没とはいえ、ピストルを所持したまま金属探知ゲートを越えるのは難しい」

スネーク「あぁ。そうだとは思うが、奴なら「もしもゲートを越えたのなら、それは奴が作った模造品だ」ん?」

ワリオ「勿論、例の3品が返品され次第先生に診て貰うがな」

監視の途中、警察車両に龍馬展主催者のワリオと鑑定家のワルイージがスネークとクッパの会話に割り込む。

ワリオ「それよりガンベルトは無事だろうな?」

ワルイージ「一応開館前に我々で再チェックはしたぞ」

スネーク「なんなら今から現場に行ってみるか?」

ワリオ「勿論だとも。あの3品が偽物だった挙句、ガンベルトまで盗られたんなら、こっちは商売上がったりだからな」

完全に警察を舐めているような発言にスネークは内心イラッとするが、彼らを連れて再び現場へと向かっていく。




戻って龍馬展。今の時間は午後7時56分。予告まで後4分だ。その所為か、ファンタジアのファンの客が大勢ひしめいている。そこにワリオとワルイージを連れたクッパとスネークが龍馬展のチェックに訪れる。

ソニック「俺らも行くか?」

ルキナ「でも、ファンタジアが現れてもこの人込みじゃ見えませんよ?」

ピット「止めた方がいいよ!」

ルキナ&ソニック「え?」

2人が入ろうとした時、人込みを掻き分けてピットが静止する。

ソニック「Hey、どういう意味だ?」

ピット「だって濡れるの嫌でしょ?」

ソニック「What?濡れる?」

ピット「ファンタジアはここで、本当に洗濯するみたいだよ」



スネーク「ったく、客が多すぎて警備にならないぞ……;」

人込みを掻き分けながら悪態を吐くスネーク。
その時だった。



——ガシッ!



スネーク「どわぁ!なんだ一体!?」

いきなり背後から右肩にどっしりと重量感のある何かが乗ってきた。振り払おうとして後ろを振り向くと、そこには酔っているのか、酒臭い客がスネークの肩に手を乗せていたのだ。

客「悪いね悪いねぇ〜!どうにもお前さんの顔が酒屋の旦那のツラに似ててなあ〜!っはっはっはぁ!職務中にゴメンよぉ〜!」

スネーク「ったく、なんだったんだ……」

酔った客をいなし、改めて予告時間を腕時計で確かめる。その時だった。








——ヒュン!


彼の背後で誰かが何かを投げた。それは回転しながら放物線を描き、回転が止まると重力に従って下に、ガンベルトの転じケースの上に落ちる。そこには……

スネーク「か……!」








スネーク「怪盗ファンタジア!」

藍色の燕尾服にモノクル、そして藍色のシルクハットの怪盗が、ついに姿を現した……!

怪盗と探偵の争奪劇:争奪4 ( No.657 )
日時: 2015/02/23 18:47
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: .4mFzsId)


登場!


——ワァァァァ!!

待ちに待った怪盗ファンタジアの登場にファンであろう客が一斉に歓声を上げる。

クッパ「何が洗濯だ!貴様こそひっ捕らえて、骨の髄まで洗濯してくれるわ!!!」

客に会釈をする彼女を余所に、スネークが指示を出す。
警察が金属ゲートを通って丸腰と確信して確保しに向かう中、クッパが彼女に怒号を飛ばした。

ファンタジア「そう、洗濯。洗濯をするにはまず水が必要ですよね?」

そう言ってファンタジアはいつの間に取り出したのか、数本のマッチとマッチケースを手に持ち、マッチに火を点ける。

ファンタジア「では只今より、この空間に雨を降らせましょう」

その言葉の後、シャボン玉を飛ばすように息を吹く。彼女の吐息で揺らめいた炎は、天井の消化スプリンクラーに……!









——ザァァァァァ!!


消化スプリンクラーが火災と誤認し、一斉に龍馬展の部屋に水を降らす。まるで部屋の中に雨雲が出現し、雨が振り出したようだ。

スネーク「野朗、スプリンクラーに火を……!」

ファンタジア「それでは」

クッパ「待て!例の3つの品を返すんじゃなかったのか!?」

ファンタジア「それはこのシャワーが明らかにしてくれますよ。雨が泥を洗い流すように……」

雨音に混じりにそういった瞬間、スプリンクラーの雨量が更に多くなる。どうやら予め水圧を弄っていたらしく、水煙でファンタジアの姿が見えなくなる。スプリンクラーのシャワーが漸く治まった時には、既に龍馬展の中はバケツをひっくり返したような雨に打たれたように水びたしであり、ファンタジアの姿も消えていた。

スネーク「おい!たった今ゲートから出た客は!?」

マルス「え?えぇ、何人か……」

スネーク「そいつらだ!そいつらのうちズブ濡れの奴を確保!あのシャワーの中で変装して着替えたんなら、ズブ濡れのはずだからな!」

マルス「ですが、外も土砂降りなので殆どの客が……」

スネーク「じゃあ足跡だ!ゲートから出たぬれた足跡を追え!」

マルス「ですが、当然ゲートも濡れた足跡だらけで……」

クッパ「なるほど。確実に逃れる為にあめを選んだと言うわけか」

クッパが感心するも、肝心の3つの品は見当たらない。いや、ガンベルトの上(手紙はダメにならないようにビニールの中に入れて)にあった。

ワリオ「問題はこの中身だが……ん!?」

ガンベルトのケースを取り払うと、展示台の片隅にケーブルが切断された痕跡を発見する。

ワリオ「な、中の警備装置が壊されてる!って事は、中のガンベルトは偽物か!」

ワルイージ「まんまとしてやられたな」

まんまと偽物とすり返られた事にガタン!とケースを叩きつけるワリオ。だが……

スネーク「おい?何か説明プレートがズレてるぞ?」

ワルイージ「え?」

間に入ったスネークがガンベルトの説明プレートの異変に気付く。

スネーク「絵具か?何だ、滲んで……はがれた!?」

垂れたプレートをはがすスネーク。どうやら水彩絵具で書いた説明文を貼り付け、水で濡れたら下の文章が現れる仕掛けとなっていた。
ソニックの袖も、雨で袖が濡れた所為でガンベルトの説明が裏返しに付いてしまったものだった。

クッパ「それで、何と書かれている?」

スネーク「えーと『この展示品は真っ赤な偽物である。なぜなら——』」










ピット「なぜなら、盗まれるのを想定して大量に作ったものだから、でしょ?」

男「え?」

同時刻、ピットが男子トイレで肥満体で団子鼻の男に自分の推理を述べていた。

ピット「重要なのは、それが盗まれたのがニュースになり、世間に知られる事。そして、予め大量に作ったその品の模造品を、第三者の手によって金持ちに売り渡す『これは先日盗まれた品』だって」

更にピットは推理を続ける。
この手口の利点は、購入者が後で偽物だとわかっても事件にはならない事。盗品を買ってしまった事が原因で訴えても警察にそこを突っ込まれる危険があるからだ。それでこれに関したマーダー・フェイカーの犯罪も明るみに出なかったのだ。その3つの品を買っていた人ばかりを狙っていたらしい。

ピット「そして、大量に集めたその模造品をお前に託したんだろ?あの2人の悪事を暴いてくれって、フェイカーに頼まれたんだろ?これは、模造品だと知って展示会をやる主催者と、その模造品が本物だと太鼓判を押す鑑定家が手を組まなきゃ成り立たないからな。そうだよな?」











ピット「海援隊の会長気取りの怪盗さん?」

男「……ふっ」


次辺りでラストかと&コメントは待ってて。

怪盗と探偵の争奪劇:争奪5 ( No.658 )
日時: 2015/02/23 18:55
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: .4mFzsId)




龍馬展内。そこでは今ファンタジアが仕掛けたプレートの内容にスネークがワリオとワルイージに問い詰めていた。

スネーク「おい!これに書かれてるのは本当なのか!?」

ワリオ「ち、違う!デタラメだ!」

ワルイージ「大体どこにそれがあるって言うんだよ!ここにあるのはプラスチック製のピストルに、偽物の杯と手紙の3つだけ——」

ルイージ「警部!」

論争している時、スネークの部下である刑事が上着のボタンを外してベルトを見せる。それは何と、展示されているガンベルトだったのだ。そしていつの間にかスネークのベルトもガンベルトへと摩り替わっており、腰に付いていた紙から「ワリオ氏の倉庫より拝借」とファンタジアからの手紙が書かれていた。

クッパ「なるほど。予め防犯装置を潰しておき、盗まれたと見せかけ、今度はガンベルトを売る算段だったんだろう」

ワリオ「あ、いや……!」

ドンキー「警部!」

続け様にドンキーが壁に展示してある品の展示プレートを指す。それには、いや、他の展示品全ての偽物の細かい点を示しており、その分の最後に……

スネーク「『PULL』、引け?」

それが書いてあったのは掛け軸だ。試しに両端を掴み思い切り下に引く。すると……!







——カラカラカラカラカラ……



トイレットペーパーのように龍馬の手紙が何枚も同じ様に掛け軸の上から現れたのだ。

クッパ「どうやら、ガンベルトのケースの上の奴と、全く同じ奴のようだな」

ワリオ「バカを言え!そんなのが証拠になってたまるか!」

ワルイージ「そうだ!大体俺らがそんなのを使ったって証拠がどこに——」


ガシャン!


ワリオとワルイージが苦し紛れの詭弁を、何かが壊れる音が遮る。その音の発生源は、ソニックが壊した壷からだった。

ルキナ「ちょ、ちょっとソニックさん!?」

ソニック「Don’t worry!見ろよ。ファンタジアのプレートに『CRASH』。壊せって書いてあるだろ」

ソニックが壊した偽者の壷の中を確認するスネーク。そこには血の付いた大量の杯が入っていた。

スネーク「おいおい何だこりゃ。杯だらけじゃないか!」

クッパ「ご丁寧に、一つ一つに血が付いている。これをDNA鑑定すれば誰の血か一目瞭然だ。なんならその怪我をした指で触れて誤魔化すか?この大量の杯すべてに自分の地をつけて。まぁ、貴様らの倉庫を調べれば出てくるだろう。今までに売れ残った模造品の山がな!」





一方男子トイレ。ファンタジアの策略でワリオとワルイージの方は決着した頃。

ファンタジア「驚いたわね。どうして解ったのかしら?どこにでもいそうな中年の男性のふりをしていたのに?」

ファンタジアが変装したまま感心したように尋ねる。因みに今の姿は本来の姿より頭一つ分身長が低く、団子鼻にはヒゲが伸び、体も失礼ながらやや肥満体だった。これをファンタジアと見抜くには並大抵の人間には不可能だろう。しかしピットは、まるで手品の種を明かすように彼女に説明する。

ピット「簡単さ。いくらプラスチック製の偽物でも、大量に運ぶんだったらかさばるだろ?手紙や杯も一緒なら尚更な。だから、あの人込みの中で、体型の割には腰から下がやけに細い人を探したんだよ。懐に大量の品を忍ばせる為に、太ったふりをしてるオメェをよ。勿論、変装してるから汗も無いし」

ここまで来れば後は簡単。その人物の細い足首に発信機込みのボタン型シールを貼り、追跡メガネで位置を特定し、彼女に声を掛けたと言うわけだ。

ファンタジア「それで?私を捕まえる気?」

ピット「いや、今回は龍馬に免じて許してやるよ」

ファンタジア「え?龍馬ファンだったの?」

ピット「パルテナ様がね。興味半分で見たら、それっきりファンになっちゃってさ」

ファンタジア「なるほど。まぁお互い、母親には頭が上がらないって事ね」

その言葉にピットが目を丸くする。そんな彼を余所にファンタジアはそのまま「じゃあね」と去っていった。

ピット(お互い……おい、マーダー・フェイカーの正体って、まさか……;)

そんなバカな。そう言いたげに表情を引き攣らせるピットだった。






美術館入り口。

レン「あぁ〜あ。結局ファンタジアの登場を見逃しちゃしちゃいましたね……」

テツ「これだけの人込みだ。閉館30分前に来ても入れる訳じゃあるまい」

レン「見られたのはファンタジアの振りをした似ても似つかない紛い物でしたし」

ファンタジア(だから、そんなに太っては……って、今はそうとも言えるかしらね)

しんしんと降り注ぐ雨の中、美術館で起きた争奪戦は、雨音にかき消されるように幕を閉じたのだった……。


(幕が下り、舞台が暗転)





(スポットライトがアサカを当てるように点灯する)

アサカ「本日は私達の争奪劇にご来場していただき、まことにありがとうございました」

(観客に会釈)

アサカ「再び劇が始まるのはいつになるか、私にも解りません。ですが、また会えるでしょう。ではまた、次の機会に。See you next illusion」

(会釈と同時にスポットライトが消える)







あとがき

はい、見切り発車でやっちゃいました。色々と他にも候補があったんですが、色んな理由で決めました(笑)。
では、最後にファンタジアが変装していた男は誰だったでしょうか?




A:マリオですwww
理由:身長的に彼が最適かと思ったww


それでは皆さん、この作品を見てくれてありがとうございました!
感想をお願いします。