二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- リクエスト話3−1・妹が上で兄が下? ( No.52 )
- 日時: 2014/01/12 08:14
- 名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: 7hcYnd26)
(代・ω・)新年早々高熱で死んでました
リコリス「冗談でもそんな言い方やめてよね……;」
ダブルイ「どうしてこうなった」
(代・ω・)今はどうにか復帰したのでとりあえず新年1作目ということで。再びグレイディアさんのリクエスト話を執筆します
この話は時間軸で言うと今から5年前。兄妹がふとしたきっかけでマジックアカデミーの生徒として生活することになりました。生徒達との交流から、あの日以降立ち直った妹は何を学ぶのやら?
ダブルイ「で、このタイトルの意味なんだが……やな予感が」
(代・ω・)君のような勘のいいガキは嫌いだよ
ダブルイ「んなネタ持ってくんな!」
※とりあえずアカデミーの生徒・教師については公式を見てください(丸投げ←
わたし達がマジックアカデミーの生徒の一員となって、はや数か月。
未だに魔法……魔力のことになるとちょっと怖いけど、今のところはいたってありふれた普通の授業をしている。
それにしても……
サツキ「すごいね、リコリスさんは。生徒になってまだ間もないのにほぼすべての教科で高得点よ!」
わたしは小さい頃から物覚えがいいのか、学んだことは割としっかり覚えていて、それが今回のテストの結果につながった。
アロエ「すごいなすごいなー。あたし達と同じくらいなのに、すっごく頭がいいなんてー」
リコリス「そ、そこまで頭がいいわけじゃないよ。ただ、普通に学校で勉強して、寮で予習復習をしている。それだけよ?」
ラスク「今回のテスト、結構難しかったのに……あのセリオスやシャロンと肩を並べるくらいの成績だよ?誇ってもいいんじゃない?」
セリオスとシャロンはお兄ちゃんと同い年で、アカデミー入学以来、ほぼ常にトップを争い続けてきた間柄でもあったりする。
シャロン「な、なんてことですの……この私が遅れをとるなど……」
セリオス「それに、基礎学力だけじゃない……何か、とてつもない力を感じる」
それに比べて……
ダブルイ「うっ……;なんてこった;かろうじて赤点じゃないけど、このままじゃ……;;」
お兄ちゃんの成績は、ぎりぎり平均点の上だった。もちろん得意な科目もあったが、それ以上に苦手な科目が足を引っ張り気味だったの。
ルキア「うわーん!また赤点なのー!?」
ユリ「ぎゃぼー!!やだやだー!補習やーだー!!」
レオン「補習があのエリーザ先生とウィーズ先生のコンビだからなー!!;絶対受けたくねぇー!!;;」
タイガ「もう嫌やー!!!;;」
揃って絶叫した4人は、どうやら赤点補習の常連組。ちなみにエリーザ先生とウィーズ先生はガルーダ先生と並んで勉学という点に関して非常にスパルタな教師達らしい。少しでも気を抜こうものなら容赦ないお仕置きが下される。
アイコ「やっぱりマヤちんはすごいなー;あたしもそれくらいできたらいいのになぁ;」
マヤ「もう、ちゃんと勉強しなさいって言ってるでしょ」
ミュー「前回よりちょっと成績は高かったですけど、リコリスさんにはおよびませんでした。手強いです」
メディア「参ったわねぇ……私達もうかうかしてられないわ」
第7アカデミーの生徒達も、今回のテスト結果に一喜一憂。何故かミューちゃんがわたしをライバル視してたみたいだけど、なんでだろ?
そして時は流れ、いよいよわたしとお兄ちゃんはある『実践』をすることになった。それは、箒を乗りこなすこと……。
箒にまたがり空を飛ぶ……なんだか小さい頃絵本で見た魔女みたいな感じ。アカデミーの生徒は皆これをやっていたみたい。とはいっても……
サンダース「フハハハハハハハハ!今日も我輩が先陣を切ってみせよう!」
……あの、サンダースさん。どうして『ミサイルに立って』飛んでいるんですか……。
元が軍人とかいうありえない履歴持ちだからなのか、とはいってもあまりにもひどい。
マロン「やめるのだ!(ぴしゃーん」
サンダース「ぐおおおおお!!;」
講師のマロン先生が杖を振ってサンダースさんにお仕置きの雷が;
マロン「まったく……今日は新入生二人の、初めての実践なんだからね。キミのように後先考えずだと色々と悪影響がでるから!;」
サンダース「む、無念……;;」
マロン「さてさて、リコリスちゃんにダブルイくんだったかな?箒、持ってきているよね?」
リコリス「はい」
ダブルイ「ああ」
マロン「オッケーオッケー。じゃあ、説明するけど。箒にまたがって自由自在に空を飛ぶ。これができれば合格だよ」
あまりにも短すぎる実践の内容。ほんとに大丈夫なの?これ……
リコリス「と、とにかくやってみなきゃ……!」
意を決してわたしは箒にまたがり、魔力を当てる……。
リコリス「きゃっ!わ、わっ!箒が……!」
マロン「しっかりコントロールするのだー!箒に言うことを聞かせるみたいに!」
リコリス「は、はいっ!!え、えーっと……お願いっ!」
最初こそ突如高く浮かび上がったが、安定した速度で箒は進む。
リコリス「あ……す、すごい……!!」
気付けばわたしはいつのまにか空を自由に飛び回っていた。空から見る景色って、こんなにきれいなんだ……
マロン『もーいーよー!リコリスちゃん、すごいのだー!一発合格ー!』
マロン先生が遠隔でわたしに声をかけてきたので、先ほどの場所に戻り、十分に地面に近づいたところで魔力を切り、降りた。
マロン「いやー、リコリスちゃんはすごい!かなりの逸材になりそうなのだ。で、次はお兄さんのダブルイくんだね?」
ダブルイ「えっと……オレ、魔力とかそういうの……;」
マロン「何を言っているのだ?キミにもあるのはちゃーんとお見通しなのだ」
ダブルイ「え?;オレに、魔力が……ある?」
マロン「まーとりあえず、やってみてよ?」
言われるまま、お兄ちゃんは箒にまたがり、魔力を入れようとした……のだが、
ダブルイ「うわあああああああああ!!!」
突如箒が猛スピードで上昇&暴走。え?いったい何が起きたの?;
リコリス「お兄ちゃああああん!!!;」
ダブルイ「せ、制御が効かねぇぇぇぇ!!!;;」
マロン「あーもー、しょうがないのだー……ていっ!!」
杖を振りかざすと、箒がぴたっと動きを止め、ゆっくりと降下していく。どうやら箒を操る魔法のようだ。
ダブルイ「うぅ……」
マロン「……(どういうこと……?確かに魔力があるのは分かる、でも……さっきのリコリスちゃんよりも、凄まじく、とても深くて強い……いったい、何なの……?)」
リコリス「お兄ちゃん、大丈夫!?」
ダブルイ「あ、あぁ;;ま、マロン先生?」
マロン「え?あー、とりあえず素質はあるけど、コントロールがまだまだなのだ……しばらく練習するしかないね」
ダブルイ「orz」
結局、テストでも実践でもわたしの方が上になっちゃって、お兄ちゃんに申し訳が無かった……のかな?
でも、マロン先生のあの表情……あれが意味するものはわたしにはまだ分からなかった。
- リクエスト話3−2.迫りくる恐怖 ( No.53 )
- 日時: 2014/01/12 19:27
- 名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: 7hcYnd26)
その日の放課後、わたし達生徒が全員寮に戻った後……職員室にて。
サツキ「それは本当なのですか?マロン先生……」
マロン「間違いないよ。あの魔力……間違いない」
ガルーダ「マロン先生が言うなら、間違いないでしょうなぁ……誰よりも深く魔法や魔力の知識に長けているのだから」
フランシス「しかし、他の生徒達とは全く異質の魔力……いったい……」
リディア「怖いですけど、この時期に来てくれたのは、大きな助けになるかもしれません」
エリーザ「ですが、彼女の方は他の生徒達と同様の魔力だったとマロン先生は言っていました……」
アメリア「もうじき襲来するであろう……魔神……」
ウィーズ「万に一つもありえぬだろうが、もし生徒達が全滅するようなことがあったら……」
ミランダ「頼みの綱は、彼ということになりそうね……」
そしてまたしばらくして。
リコリス「えへへ〜。ほら、エサだよ♪」
???「くーまー♪」
この世界の通貨・マジカがたまってきたのでマジックエッグを購買部から買い、早速孵らせた。さまざまなエサを与えた結果、今は小さな熊の姿をしている。
というのもこのマジックエッグから産まれた、通称マジックペット。エサや色マナでペットの形や色が変わるという異色のペットのようだ。
ユウ「くまさん、リコリスさんによく懐いてるね」
サツキ先生の弟(最初知った時はビックリしたよ;)であるユウくんが来たみたい。
リコリス「うん。あ、ほら♪」
くま「くまぁ〜♪」
ユウ「え、えへへ……ほっぺぷにぷにされてるーっ」
ミュー「私のトンちゃんといい勝負です」
アロエ「ねーねー、くまさん、あたしの方にもおいでー♪」
そうしてマジックペットのくまのお世話をしているうちに、気づいてないけどわたしの心はほぼ晴れていた。
ダブルイ「……」
アイコ「どしたの?リコちゃんのことじーっと見て。あ、そっか。妹なんだっけ?」
ダブルイ「ああ。やっと笑えるようになったんだなって……」
マヤ「えっ?」
ダブルイ「ああ、なんでもない。気にすること無いから」
ルキア「えー?知りたい知りたいー!」
ユリ「知って減るもんじゃないしー!」
ダブルイ「悪いけどさ、話が重いから、聞いてて辛くなりかねないぞ?」
アイコ「それでも!知っておきたいもん!同じ生徒だから!」
ダブルイ「やれやれ……;;」
向こうでは女子生徒4人に根負けしたお兄ちゃんが何かを話していた。その前振りからして、わたしの過去なんだろう……。
でも大丈夫、わたしは……
—ずどおおおおおおおおおおん!!
ダブルイ「う、うわぁっ!!」
リコリス「な、な、何!?」
突如起こった強烈な衝撃、わたし達は思わずかがみこんだ。
レオン「お、おい!空を見ろ!!」
レオンくんに言われるまま空を見たわたし達は……絶句した。
リコリス「そ、空が……黒い……!?」
サツキ「皆さん、落ち着いて聞いてください!!」
あわただしい様子でサツキ先生が教室に入ってきた。そして告げられたのは……
魔神が、アカデミーに襲来した……
魔神の攻撃はとてつもなく強烈で、どんどんアカデミーを護る防御陣を叩き、陣を弱めていく……。もってあと数分といったところか。
サツキ「緊急事態です!今から皆さんには、酷かと思いますが……魔神討伐をしていただきます!」
えっ!?
わたし達が……魔神を……倒す!?
アイコ「うぅー、来るなんて思わなかったー!こんなことならもっとマヤちんとラブラブになれば」
マヤ「そんなノンケしてる場合じゃないでしょ!;アカデミーが無くなって、私達も死んじゃうのよ!?」
セリオス「やるしかないか……僕の力を見せてやろう!」
シャロン「こーなったら、ドーンと来い!ですわ!」
生徒の何人かはやる気があるようだけど、わたしには……
ダブルイ「……リコリス」
リコリス「お兄ちゃん?」
ダブルイ「……こうなった以上、逃げられない。やるしかないんだ」
リコリス「で、でも……」
ダブルイ「アカデミーではオレよりお前の方が成績優秀なんだ!きっと、お前なら……あ」
気付いたら、わたしは震えていた。きっと、魔神に対する恐怖だけじゃない……そう、9年前の、あの事件……
—……みんな……みんな……消えちゃえばいいんだっ!!—
あの時に暴走した魔力の感触を、わたしは今でも覚えている。それが、フラッシュバックでより顕著に再現されてしまったのだろうか。
ダブルイ「すまん、期待をかけすぎた……」
リコリス「ううん、大丈夫……」
ダブルイ「とにかく、皆がいるんだ。きっと大丈夫。行こう」
リコリス「……うん!」
お兄ちゃんに勇気づけられたのも、これで何回目かな……普段は頼りなさそうに見えるのに、ここぞという時に……まったくもう。
—校門前—
レオン「おいでなすったか……」
タイガ「やるしかあらへんで!」
ほとんどの生徒が魔神を倒すために集まってくれた。
ちなみにアロエとメディアは回復役として戦線に参加はしない。といっても回復役は大事だからだ。
サツキ「来ます!皆さん、魔力をためて魔神にぶつけて!」
レオン「いっけぇ!!」
タイガ「おらぁ!!いったれー!」
早速数十名もの生徒達が魔力を集中させて魔法を放ち、魔神に一斉攻撃!
ダブルイ「う、嘘だろ……!?効いてない!?」
しかし魔神はまったく効いていない様子で、逆にこちらに向けて炎を吐きだした!!
ダブルイ「あ、危ないっ!!」
リコリス「きゃーっ!!」
咄嗟に教師達と共に防御魔法を展開したが、それすら打ち破る威力で、一気に生徒の数十名が戦闘に参加できなくなるほど……。
……怖い。
わたしがここまで震えが止まらなくなるなんて……。
ダブルイ「お、おい大丈夫か!?」
リコリス「だい、じょうぶ……」
アイコ「大丈夫じゃないよ!お兄さん!リコちゃんを避難させてあげて!」
マヤ「ええ、このままじゃ共倒れしちゃうわ!」
ダブルイ「……無理するなよ」
リコリス「う、ん……わたし、戦える……から……!!」
震えながらも、しっかり立ち上がって魔神を見据える。
短い期間だったけど、友達ができた。
その時、わたしの心は晴れ渡った。
それはもうあの時ラスくんが言ったように『誇ってもいいんじゃないか』?
……そうだ。
わたしはもう、お兄ちゃんに護られてばかりのわたしじゃない!
わたしの力で、お兄ちゃん達……大切な人達を護ってみせる!
- リクエスト話3−3.諦めないこと ( No.54 )
- 日時: 2014/01/11 22:48
- 名前: エスト ◆yExe7MqAhc (ID: 7hcYnd26)
魔神との激しい攻防がしばらく続く。
時折痛みこそ見せるものの、決定的なダメージにはなっていないようで、逆にこちらの被害が大きくなっていく。
と、そこへ。
ガルーダ「ぶるあああああああああ!!!待たせたなぁぁぁ!!!」
高らかな咆哮と共に上空からやってきたのはガルーダ先生!
待機していた教師陣は魔力を集めていたらしく、ガルーダ先生の合図で強大な一撃を叩きこむ!
—ウオオオオォォォ!!
これがかなりの威力だったか、魔神がついによろけだす!
ダブルイ「うわっ、先生達が来てなかったのはこういうわけか;」
リコリス「と、とにかくチャンスだよ!このままいけば……」
しかし次の瞬間。
わたしの希望は打ち砕かれた。
—ガアアアアア!!!
サツキ「……!!い、いけません!!これは、この力は……!!」
リコリス「……う、嘘……!?きゃあああああ!!!」
逃げる間もなく、魔神の放った暗黒の一撃を……わたし達は真に受け、成す術もなく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられてしまった。
—???—
どこを見渡しても真っ暗……。
わたし……死んじゃったのかな……?
???『……』
……だれ?
???『……ス……』
……声……?
ダブルイ『リコリス……っ!!』
……おにい、ちゃん……?お兄ちゃんの、声……?
ダブルイ「しっかりしろ、リコリスっ!!」
—中庭—
リコリス「……っ!?わ、わたし……」
ダブルイ「よ、よかった……無事、だったか……」
お兄ちゃんが、本当に安堵した……わたし、そこまで危なかったなんて……。
ダブルイ「休んでろ、オレが行く……!」
リコリス「だ、だめだよ……お兄ちゃんが死んじゃったら、わたし……!!」
お兄ちゃんがわたしを大切にしてくれる以上、先に死なれたくない……死んでほしくない。もう戦力は圧倒的に不利なのだから。
しかし。
ダブルイ「……行くまでもなかったか……!!」
なんと魔神がわたし達に目を付けて移動してきたのだ。
リコリス「そ、そんな……!!」
ダブルイ「くそっ、やるしかねぇ……うおおおおおお!!!」
必死に魔力をためた、お兄ちゃんの一撃!!
—ずどーんっ!!
他の生徒達がやってもあまり効かなかった魔法攻撃、でもお兄ちゃん一人だと……
—ギャアアアアアア!!!
リコリス「……へ?」
わたしは唖然とした。数十人の生徒が放った魔法攻撃よりも、お兄ちゃんたった一人で放った魔法攻撃が……魔神に直撃?しかも、かなり効いてる……?
お兄ちゃんはお兄ちゃんで、今の状況に困惑している。
マロン「やっぱりなのだ……」
リコリス「マロン、先生……?」
マロン「ダブルイくんには、どうやら特別な力があるみたいだね。その力が、ちょうど魔神に発揮されたんだと思うよ」
ダブルイ「特別な、力……?それって……」
マロン「そこまでは私にも分からないね。でも、その力がなんだったのか分かったとして、受け入れる覚悟はある?」
ダブルイ「……妹を護れる力だったら!皆を護れる力だったら!」
その言葉こそが誓い。それこそが……
リコリス「あ……体が、輝いてる……!?」
ダブルイ「オレもだ……どういうことなんだ?」
マロン「きっとこれは兄妹の絆パワー発揮で攻撃力10倍アーップ!みたいなのだ?←」
ダブルイ「疑問形やめてください←」
リコリス「い、今ならやれそう……お兄ちゃん、いくよ!!」
ダブルイ「あ、あぁ!やってやろうぜ、リコリス!!」
今までで一番強力な魔力が集まっていく。そして……
リコリス・ダブルイ『いっけえええええええ!!!!』
聖なる力が魔神を直撃し……魔神は絶叫を残して完全に消滅した!
リコリス「や……やった……?」
ダブルイ「やった……やったんだリコリス!」
リコリス「お兄ちゃん!やったぁー!!」
いつの間にかわたしは、お兄ちゃんと手を取り合って喜びあっていた。
マロン「兄妹の絆……見せてもらったのだ。ユウくんとサツキちゃんよりも強いかもしれないのだー」
リコリス「ま、マロン先生、そんな恥ずかしいこと言わないでくださいっ!!;」
ダブルイ「冗談ぽいことを本気で言うからなぁ;;」
その後、生徒達と教師達が集まり、魔神の完全撃退を報告、空も晴れ渡りアカデミーの生活は護られた。
数か月後。
ヴァルアドス校長「リコリス、ダブルイ……以上の2名を、賢者と認定する……よく、ここまで頑張ってくれた」
リコリス「ありがとうございます……!」
ダブルイ「あ、ありがとうございます……」
わたし達はサツキ先生に呼び出され、校長先生により、賢者の位を授けられることになった。
その要因はなんといっても魔神を撃退した功績が大半を占めている。無理もない。
そして。
エリーザ「魔神との戦闘跡にゲートのような空間を発見しました」
エリーザ先生の案内で、わたし達はそこへ向かってみる。
確かに、空間がゆがんで見える。これは間違いなく『門』だ。ただ、どこへ行くのかは分からない。とはいえ、何があっても、このくらいなら大丈夫だろうと、わたしは思えるようになってきた。
アロエ「行っちゃうの……?」
リコリス「うん、短い間だったけど、お世話になったね」
アイコ「またおいでよー!その時はおかえりなさいパーティーするからさー!」
ダブルイ「なんだその大げさな……;まぁ、来れたらな」
それぞれお世話になった人達に別れを告げ、わたし達はゲートへ入る。
そこからまた新しい生活が始まるが、それはまた別のお話。