二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:番外編投票! ( No.139 )
日時: 2013/03/22 23:48
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル44:VSムツキ(後篇)

 トリックは、自分と相手の道具を入れ替える技だ。しかし、時には、
火炎玉や、どくどく玉などのデメリットアイテムを自分に持ってきてしまうことがある。無論、それを持っているのは、ハリテヤマやヘラクロスなど、特性:こんじょうを持つポケモンだろう。だが、深読みは禁物。通常は読み合いになってしまうのである。が、ムツキのオオタチは
隠れ特性:お見通しを持つ。そのため、臨機応変な対応が可能なのだ。
そして、オオタチが持っていた道具は・・・。

「こ、こだわりスカーフ!?同じ技しか出せなくなる代わりに、素早さが上がるのか!しまった・・・!もう僕のマンムーは、霰しか出せない!」
「勝負アリだねー。オオタチ、不意打ち!」

 オオタチがマンムーの周囲をぐるぐる回り、その後マンムーの不意を突いて攻撃した。マンムーは、思わず驚いてしまう。しかし、室内とはいえ、霰が降りかかり、オオタチはダメージを受けてしまう。それでも
微々たる物だが。後ろでライガがラウルに呼びかける。

「ラウルー!この際、攻撃でダメージを与えるのは諦めろ!耐えきって、霰のダメージで倒すんだ!」
「・・・分かった!」
「甘いね!」

 ムツキが、オオタチに指示をする。

「オオタチ、とんぼ返り!」
「何ッ!?」

 オオタチがものすごいスピードで、マンムーに突撃した後、ムツキのボールに戻っていった。

「またとんぼ返り・・・!交代で、ダメージを分散させるつもりか!」
「そーそー、そう言うこと。それに、霰のダメージなんて微々たる物だからね!エテボース、とんぼ返り!」

 再び、エテボースのとんぼ返りが炸裂する。

「くっ・・・!!霰を使っても、重複効果は得られない・・・。」
「こっちから行くよーッ!オオタチ、捨て身タックル!」

 捨て身で、オオタチがタックルを仕掛ける。動きが遅いマンムーでは、オオタチの動きに対応できない!腹に直撃を貰ったマンムーは倒れた。

「くっ・・・!戻れ、マンムー!」

 同時に霰が止む。ラウルの手持ちは残り一体だ。しかし、これでこだわりスカーフによって、技を縛られる心配もない。

「行くよ、キュウコン!」

 最後にラウルが繰り出したのは、キュウコンだった。ムツキがにやりと笑った。

「くすっ・・・!何かと思えば、炎タイプのキュウコンか・・・!」
「キュウコン、悪巧み!」

 キュウコンは、悪巧みで特攻を上げる。

「積んでる暇なんてあるのかな?オオタチ、戻れ!」

 炎タイプのキュウコンに、とんぼ返りではまともなダメージを与えられないと判断したのか、オオタチを普通に交代させる。後ろで観戦しているライガが、首を傾げた。

「あれ・・・ラウルのキュウコンって悪巧みを覚えてたっけ?」
「どういう意味だ、ライガ?」

 フータが問いかける。

「まさか、あれって・・・。いや何でもない・・・。」

 その頃、バトルフィールドでは、ムツキのエテボースがラウルのキュウコンに猛攻を仕掛けている。

「ダブルアタック!」
「避けろ!悪巧み!」

 すかさず避けたキュウコンが、悪巧みを使う。ラウルがもう良いかと言わんばかりに、キュウコンに指示を出した。

「キュウコン、ナイトバースト!!」
「はぁ!?」

 通常なら、あり得ない指示をラウルが出したことに、ムツキは困惑する。直後、キュウコンが黒いオーラを、エテボースにぶつける。

「よ、避けろ!うわぁぁっ!!」

 そのオーラは、エテボースを吹き飛ばし、直後、エテボースは倒れた。

「っ・・・・!!戻れ、エテボース!」
「そろそろ良いだろう。ゾロア、元の姿に戻れ。」

 そう言うなり、キュウコンはくるっと回転し、次の瞬間キュウコンがいた場所には、ゾロアが居た。

「キュウコンに化けたお陰で、あくタイプに強い、とんぼ返りを連発されずに済んだよ。ゾロアを出したのは、悪巧みを何度も使わせて、ゾロアの特攻を上げた後に、ナイトバーストで一気に決めたかったからさ。
それに、意表が突けるだろう。」

 ラウルが説明した。フータが感嘆の声を上げる。

「成る程・・・!特性・イリュージョンか・・・。」
「ポケモンって奥が深いんだね!」

 エメナも声を上げた。ミオも、熱心そうにメモを取っていた。

「ゾロア及び、ゾロアークの特性に、要注意っと・・・。」
「いや、メモらなくて良いだろ、ミオ。」

 ムツキが、無言でオオタチを繰り出す。そして、大声で叫んだ。

「何でっ・・・、何でみんな僕をバカにするんだァー!!!オオタチ、
捨て身タックル!!」
「・・・終いだ。ナイトバースト!」

 ゾロアが、再び両手を地面に叩き付けた。禍々しいオーラが、オオタチを襲う。そして、オオタチは倒れた。

「あり得ない・・・!!僕が負けるなんて!」

 ムツキが、膝を付いた。

「僕の・・・いや、僕達の勝利だ!!」

 ラウルが拳を突き上げる。そして、ライガが駆け寄ってくる。

「やったな!ラウル!」
「ああ・・・少なくとも罪滅ぼしが出来たような気がするよ・・・。」

 その時だった。

「ぎゃああああああ!!」
「ムツキ!?」

 ムツキの床元に電流が流れた。そして、ムツキは倒れた。死んではいない。気絶しているようだ。そして、したっぱがムツキを連れて行く。

「な・・・何が・・・!!」
『ふははははははは!!弱者め!敗者はこうして、電流でも浴びていれば良いのだ!』

 ライガが、怒りの表情を見せた。

「てめぇっ!仲間を・・・!部下を・・・!」
『まあ良い。第二回戦は、ダブルバトル。正確に言えば、1人3体のマルチバトルだな。』
「何ィ!?」

 すると、フィールドに2人の少年と少女が上がってきた。

「IPQの諸君。初めまして。俺はグリード。まあ、おっさんは違うかな?」
「おっさ・・・・!!」

 ライデンの顔が歪んだ。彼はグリード。一度、ヒウンシティ第三ビルに襲撃してきて、ライデンに挑んだ、強敵。そして、隣に居るのは、アリス。グリードの恋人兼幼馴染みなのだ。アリスが口を開く。

「ふふふ・・・あたしはアリス。グリードの彼女と言ったところかな?」
「彼女・・・!?」
「ライガの単細胞脳みそとは、無縁のキーワードだな。」
「うるせぇ!!彼氏、彼女の意味くらい知ってるぞ!大体、俺は、どんだけ色恋沙汰に鈍いイメージなんだ!」

 フータが、ライガを罵倒するが、ライガも言い返す。グリードとアリスが言った。

「俺達は、セキュリティー・イッシュ・首領側近、ダブルヘッド!四幹部を超える、最強の幹部!」
「セキュリティー・イッシュこそ、正義!あなた達に、勝利で証明するわ!さあ、誰が戦うの?」
「成る程、こいつらが親父の言っていた連中か。」

 10分後。

「あみだくじの結果、ライガとミオに決まった。」
「よっしゃあーっ!」
「何でアタシとライガが・・・。」
「あみだ!?お前ら、長いと思えば、あみだで決めていたのか!?」

 グリードが苛ついた様な表情で、睨んだ。

「んじゃ、親父が勝てた相手だ!俺が勝てないわけが無い!かかってきやがれ!」
「調子に乗らないで!んじゃ、お手柔らかにね!」
「良いわ。愛の力を見せてあげる!」
「俺達のコンビネーションに上回る物は無い!」

 第二回戦・・・。相手は、セキュリティー・イッシュ最強の幹部!ライデンが勝てた相手とは言え、何か雲行きがおかしい・・・。