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Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:番外編投票! ( No.140 )
日時: 2013/03/24 14:06
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル45:恩と妄信

「しかし、随分掛かったが・・・。」
「まあ、あみだくじの長さ、約2mだから。(笑)」

 グリードの問いに、ライガが答えた。

「はぁ!?2m!?道理で10分も掛かるはずだ!」
「グリード・・・そこはどうでも良いと思う・・・。」

 呆れたアリスが、もう少しで怒り狂いそうなグリードを制した。

「ミオ!この勝負、絶対勝つぞ!」
「うん!」

 ミオは、ボールを握った。ライガが、呟いた。

「そーいや、俺らが組んで戦ったの、久しぶりだな・・・。ポケウッド以来か?」
「そうね!全力でやるわ!」

 すると、待ちかねたようにグリードが言った。

「まずは、俺達からポケモンを出させて貰うぜ。行け、エルフーン!」
「じゃあ、私も♪頼むわよ、ドレディア!」

 グリードが繰り出したのは、風隠れポケモン、エルフーンだ。同じく、アリスは花飾りポケモン、ドレディアだ。ライガとミオも、ボールを投げた。

「行け、ヒヒ!」
「頼んだわよ、ギャラドス!」

 ライガはヒヒ、ミオはチルタリスを繰り出す。

「へへ・・・、考えてることは同じか。草タイプのエルフーンとドレディアに、こいつらは相性が良いからな!」
「そう言う事よ!ギャラドスは、飛行タイプを持っているから、そこらの草技じゃあ落ちないわ!ギャラドス、ギガインパクト!!」

 ギャラドスは、尻尾を振り回し、渾身の一撃で攻撃した。が、

「エルフーン、痺れ粉。」

 エルフーンが、黄色い粉を吹き出す。いや、ここまでは普通なのだが
問題は、ものすごいスピードで、ギャラドスの尻尾が振り下ろされる前にギャラドスの顔面まで移動し、それを吹きかけたのである。

「ギャ、ギャラドス!?」
「嘘だろぉ?でかい上に、素早いギャラドスを追い抜くなんて・・・。
しかも、技の発動中にだぜ!」

 ギャラドスは一気に、痺れ粉の毒が回り、麻痺状態になってしまった。

「ザマぁ無いね!エルフーンの特性は、”悪戯心”。痺れ粉とか、そういう技を先制して出せるのさ!俺達の美しい勝利で決定だね☆」
「そうは行くか!ヒヒ、フレアドライブでまずはそのエルフーンを倒せ!」
「そうは行かないわよ?」

 アリスが呟く。

「ドレディア、花びらの舞!!」

 ドレディアは華麗に舞いまくり、ヒヒに連続で攻撃する。効果今ひとつの割には、高いダメージだ。エルフーンに攻撃し損ねたヒヒは、豪快に吹っ飛ばされる。

「ヒヒ!!大丈夫か!?」
「ふふふ・・・、花びらの舞は逆鱗・暴れる等と並んで威力がトップクラスの技よ。いくら効果今ひとつでも、ちょっとは堪えるはずよ。」

 観戦中のフータが、咄嗟にノートパソコンを取り出す。

「フータ君、そのノートパソコンは?」
「エメナ。これはミオから借りてるんだ。とりあえず、奴らの戦法の強みを探さないと・・・。」
「何故、強みなの?」
「強みを探せば、自動的に敵の弱みも分析できるものさ。敵が強い戦法
を使うなら、何故そんな戦法が使えるのか。と言うことを考えれば、弱点も浮き出るもんさ。」

 フータは、必死にノートパソコンで彼らの戦法データを解析しているのだ。しかし、ライガ達は更に不利な立場に立たされることになる。

「ドレディア、眠り粉!」
「エルフーン、追い風!」
「どわぁっ!?ヒヒ!!」

 ヒヒは眠り粉を思い切り吸い込み、眠ってしまった。

「さーて、悪の組織、IPQもここまでね。」
「ちょっと待て!IPQが悪の組織ってどういう事だ!」
「しらばっくれるな!イッシュを制圧するために、イッシュの研究をしていて、幻のポケモンを利用して居るんだ!」
「むしろそれは、お前らじゃ・・・。」

 とライガは言いかけたが、場の空気が険悪になりそうなのでやめた。
するとグリードが叫ぶ。

「孤児だった俺達を拾ったのは、今のセキュリティー・イッシュ首領・・・、ジョーカー首領だ!」
「何ィ!?」
「孤児院で天涯孤独だった、私たちを育ててくれたのは、紛れもないジョーカー首領だった!そして、あなた達IPQの悪事を聞いたのよ!」
(嘘を吹き込まれとるこいつらー!!)

 恐らく、ジョーカーの元で育ったため、ジョーカーを妄信しており、
嘘を吹き込まれているのだろう。

「とにかく、勝者は俺達だ!エルフーン、暴風!」
「ドレディア、花びらの舞!」

 2体の大技が、ヒヒとギャラドスに襲い掛かろうとしたときだった。
眠っていたはずのヒヒが突如起きて、暴風を跳ね返し、向かってきたドレディアにフレアドライブを浴びせた。不意を突かれた二体は、反撃できない。

「な、何故だ!どうして都合良く、ヒヒダルマは起きた!」

 グリードが、ライガに問いかける。

「状態異常を回復する、ラムのみを持たせていたのさ!最初っから、ヒヒの眠り状態は回復していた!油断すると、人間もポケモンも、動きが鈍る物さ!」
「くっ・・・・!やられた!」

 ライガが答えた。ミオも驚いていた。

(さすがライガね・・・。そこまで考えていたなんて・・・。)

 ライガが拳を握りしめる。

「今だ!ヒヒ、渾身のフレアドライブ!!」
「ギャラドス、ギガインパクト!!」

 ヒヒは、炎をまといエルフーンに突撃した。炎は一気に燃え広がり、
エルフーンに致命傷を与える。また、ギャラドスは巨大な体で、今度こそとばかりに、ドレディアに尻尾の一撃を食らわせた。ドレディアの体が吹っ飛び、次の瞬間、壁にめり込んでいた。