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Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:第二部 ( No.160 )
日時: 2013/04/04 07:47
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル1:ビャクヤ

「ダークブーバーン、ダークモココ、相手してやれ。」
「ブホァー!!」
「メェー!!」

 ブーバーンとモココはこちらを睨み付ける。ライガがファースに問いかけた。

「一つ聞く。ダークポケモンとは何だ!それに、何でさっきまで他のトレーナーが使っていたポケモンをお前は使って居るんだ!!」
「ふん・・・。わざわざ敵の利益になるような情報、俺が渡すと思ったか?常識知らずめ。だが、戦場の厳しさ、ダークポケモンの強さは教えてやるぞ!ダークモココ、ダークウェーブ!ダークブーバーン、大文字!」

 ファースが命令を下すと、モココは闇に満ちたオーラを出し、ブーバーンは大の字の炎を吹き出した。

「なっ・・・!!ルカリオ、避けろ!」

 ツバキのルカリオは、ダークウェーブを避ける。しかし、ライガが叫んだ。

「リオ、一撃は貰え!」
「な、何やってるんだ!ダメージを受けてしまうぞ!」

 ツバキがライガを止めようとしたが、リオは大文字で大ダメージを受けてしまう。しかし、気合いのタスキで持ちこたえた。

「今だ!リオ、起死回生!!」
「そうか!その手があったか!」

 ツバキが感心したように、手を叩いた。リオは、モココとブーバーンの2体にラリアットを喰らわせる。モココは倒れた。

「ちぃ・・・、ダークモココ、戻れ!成る程、今回はこんなヤツが来るとは思わなかったから、ダークブーバーン以外は連れてこなかったからな・・・。」
「ダメージっつーのは、ただ受けるモンじゃない!利用するためにあるのさ!」
「だが、貴様の実力は所詮、その程度。それ以上でもそれ以下でもない。」

 ファースの目つきが変わった。

「ダークブーバーン、ダークファイア!!」
「何だってぇ!?」

 この技にライガは見覚えがあった。一年前の最果ての孤島で繰り広げられた、最終決戦でダークキュレムの使用した技だ。

「これはダークキュレムが・・・。待てよ・・・?ダーク・・・?まさか、ダークポケモンはXD001”零式”と関係があるのか!?」

 ライガが叫んだ。ファースが口角を上げた。

「正解・・・だな。セキュリティー・イッシュのバカ共が作り上げた、
出来損ない・・・。あんな物より、シャドーが改造したオリジナルのダークルギアの方が強かった。我々の作り出している、ダークポケモンの方が、セキュリティー・イッシュの紛い物よりも、シャドーの出来損ないダークポケモンよりも性能がずば抜けているのにな!!」
「出来損ない!?あれは、人間によって勝手に生み出された、悲しい命だ!俺はあの時、あいつを救えず、倒すことしかできなかった!!それを・・・それを物呼ばわりするなァー!!リオ、渾身の飛び膝蹴り!!」

 ライガが怒りの表情を見せる。リオが膝を向けて、ブーバーンに突撃した。

「その通り・・・だな!ライガ!ルカリオ、ドレインパンチ!!」

 ルカリオは拳をブーバーンに向けて突撃する。

「あー、暇だなぁ・・・。どわぁ!?」

 ライモンシティのゲートから5番道路に出ようとした少年は、引き下がった。

「やばく・・・無いか!?」

 少年はルカリオ2体がブーバーン1体に苦戦しているのを見て、戸惑った。

「何だ・・・?ガキか。」

 ファースがその少年の方を向いた。

「丁度良い・・・。イライラしていた所だ。ブーバーン、口封じにあのガキも吹っ飛ばしちまいな!!」
「何だって!?」

 ブーバーンは片手の放射器の射程を少年に会わせた。少年は恐怖におののき、逃げることも出来ない。

「止めろ!!」
「む?」

 とっさにライガが少年をかばう。

「関係ないヤツを何で巻き込むんだ!!」
「ライガ!待て、俺も行く!ファースを刺激するな!!」

 ツバキがライガと少年の方に向かうも、時は既に遅し。ファースは容赦なく、指示を下した。

「吹っ飛べ!ブーバーン、破壊光線!!」
「う、うわああああ!!」

 白い光線が、少年めがけて飛んでいく。ライガは、とっさに少年を突き飛ばし、自分も横へ避けた。が、

「ぐっ!!」

 肩に光線が掠る。少年は無事だったが、ライガの肩の皮膚は、露出し完全に熱線でただれてしまっている。

「ちぃ・・・!!この・・・ぐああああ!!」
「ちょっ、あんた!何で俺を庇ったんですか!!」

 少年がライガを介抱しながら、ライガに怒鳴った。

「バカ言うな・・・。そんな事・・・体が勝手に動いちまうんだよ!ん・・・?お前・・・。」

 ライガは、一枚の写真をバックから取り出した。

「ああーっ!!お前、ビャクヤか!?」
「へっ?」

 少年は意外そうな顔をして言った。ライガが急かすように言った。

「つべこべ言うな!これはアララギ博士から預かったんだが、ホウエン地方の珍しいポケモンで、新人トレーナーのお前ともう1人に渡すことになってたんだよ!!だけど、町中探しても見つかんねーから、仕方なく5番道路に出てみたら、友人と会って・・・。」
「あーっ!!あんただったんですか!!俺にポケモン渡すことになってるのは!!今日、ライモンに来るってアララギ博士から聞いたのに来ないから、幼馴染みと町中探しても見つからなくて・・・!仕方なく5番道路に出てみたら、今の場面に出会したんです!!」

 ビャクヤが驚いたように言うと、ツバキがライガに叫ぶ。早速、ブーバーンとの戦闘が再開されていた。

「ライガっ!そいつを、ヤツと戦わせろ!!お前はそこで休んでな!」
「OK!行ってこい、ビャクヤ!」
「・・・・・。」

 ビャクヤはうつむいて動かない。

「ど、どうしたんだ!」
「そんな・・・俺に出来るかどうか・・・・!」
「出来るさ!!何でやる前から諦めるんだ!!やる前に諦めて、出来るわけがないんだ!!」

 今のライガの言葉に、ビャクヤは心を打たれたようだった。

「分かりました・・・!行ってきます!!」

 その頃、ツバキはファースと激戦を繰り広げていた。しかし、もうルカリオはボロボロだ。

「くっ・・・。」
「ルカリオ!戻れ!」
「嫌だ!最後まで戦うんだ!!」

 ルカリオが叫んだ。ファースがにやりと笑う。

「諦めの悪いヤツだ。ブーバーン、とどめの大文字!!」
「くっ・・・!」

 ツバキが目をつぶった瞬間だった。

「”ナナ”!!切り札!!」

 突如、カードがブーバーンに襲い掛かる。ファースとブーバーンはその方向を向いた。そこには、ビャクヤとマイナンの”ナナ”が立っていた。

「ガキが。そんなポケモンで何が出来る!!」
「やって見なきゃ、分からない!!それにもう俺は、やる前から諦めない!!ナナ、手助け!!」

 ナナはルカリオをサポートする体制に入る。

「今だルカリオ、波導弾!!」
「ふん、避けろブーバーン!!」

 ブーバーンはあっさり波導弾を避けた。しかし、ルカリオをサポートしていたはずのナナが居ない。ファースが目を凝らすと、ブーバーンのふところに潜り込んでいたではないか!!

「ナナ、とどめの切り札ッ!!」
「マーイ、ナッ!!」

 カードがブーバーンに突き刺さる。さらに、波導弾も受けたブーバーンは倒れた。

「ちっ、覚えてろガキ共!!」

 そう言って、ブーバーンをボールに戻したファースは、何と瞬間移動したように消えてしまった。

「こいつ・・・、消えた!?」
「へへ・・・、大手柄だぜ!ビャクヤ!」
「だ、大丈夫ですか!?」

 ライガがよろめきながらも、ビャクヤに歩み寄る。

「まず、一旦ライモンに向かおう。それからだ。」

 ツバキの意見にみんな納得したらしい。突如現れた敵、ファース!彼の正体は一体・・・。続く!!