二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:番外編投票延期! ( No.166 )
日時: 2013/04/04 07:51
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル2:もう1人の新人トレーナー

「まあ、この傷なら1週間ほどで治るでしょうね。」
「ああ、ありがとうございます!」

 病院にて、ライガは傷の治療を受けていた。診療室を出ると、ツバキとビャクヤが待っていた。

「傷はどうだったか?まさか治らないとか・・・。」
「バーロー、んな傷あるわけないだろ。ツバキ。お前は相変わらず、ネガティブって言うか何て言うか・・・。まぁいいや。とにかく、もう1つのモンスターボールを渡しに行こうぜ。」
「す、すみません・・・。俺のせいで・・・。」

 ビャクヤが申し訳なさそうに言った。

「ああ?いーんだよ。とにかく行こう・・・痛だだっ!!」
「ライガ!!無理するな!」
「無理なんざ承知だ!だけどな、初めてのポケモンを受け取って、そのトレーナーがどんな顔をするか・・・。きっと嬉しいだろう。俺は直でその顔を見てみたいんだ。そして、先輩として送り出してやりたいのさ。」

 ライガはそう言うと、ニッと笑って見せた。肩には包帯が巻かれていて痛々しかったが。病院を出た3人は、早速そのトレーナーを探すことにした。

「で、お前の幼馴染みってどんなヤツなんだ?」
「ああ、名前は”アヤ”で、ちょっと俺にとっては苦手な性格のタイプですね・・・。なんつーか、学級委員ぽいって言うか・・・。」
「そうなのか。じゃあ家は知ってるんだな?」

 ビャクヤは頭を掻いた後、応えた。

「知ってるのは、知ってるんですけど・・・・。あいつ、趣味でポケモンのスケッチをやってるから・・・。ただ、今日は家・・・と言うか家の前に居ると思いますよ。」
「なんでだ?」
「見れば分かりますって。」

 ビャクヤに着いて行って、2分ほど。家の前で立っている少女がいた。いや、立ったまま動けないというのが、正解か。そして、ビャクヤを見るなり、怒鳴りつけてきたではないか!

「こらぁー!!ビャクヤー!!あんたどうしてくれるのよ!玄関に強力接着剤を仕掛けるとか・・・。」
「かかか!アヤ、やっぱ引っかかってやがったな!昨日の仕返しだ!せっかく、罠で野生のチラーミィを捕らえようとしたのに・・・。後ろから驚かすな!逃げちまったじゃねーか!」

 ライガとツバキは、何か言いたげで呆れたようだった。こいつがアヤなのか。

「あれは・・・!あんたがまだトレーナーじゃないからよ!とにかく、どーにかしてよ!もう耐えらんない!」
「アヤ。速い話、靴を脱げば脱出できるんだが・・・。まぁ良いか、ほらよその接着剤専用の剥がし液だ。」

 ビャクヤは、アヤの足下に剥がし液を掛けてやると、アヤは自由になった。

「見れば分かるって、こういう事だったのか・・・。」
「そーでしょ?俺の悪戯の腕。すごいでしょ!」
「あー、すげーな!!」

 ライガが感心したように言った。ツバキが、突っ込むように、ライガを小突く。そして、ツバキが囁く。

「ライガ。ポケモンは・・・。」
「おーっと、忘れるトコだったぜ!実はな、今日からトレーナーになる、お前に渡すポケモンが・・・。」

 ライガがそう言って、アヤにモンスターボールを渡そうとしたときだった。

「うわぁぁぁぁあああ!!助けてくれー!!」
「「「「!!」」」」

 悲鳴が聞こえる。見ると、ポケモンが暴れて居るではないか!さらに、見ると大柄で・・・口紅を塗った男(?)がそのポケモンを嗾けているのだ!周りには、ディーラーのような男達が立っている。

「おーほっほっほ!!ここ一帯も、ぜーんぶカジノにするのよ!」
「了解!」

 男達が、町を破壊しようとしたときだった。ライガ達が、男の前に立ちふさがる。

「おい!止めろ!」
「んー?何よ、坊や達。まぁー、可愛いじゃなーい!あたしの、コ・ノ・ミ♪」
「はっ!?」

 男はオカマ口調でそう言った。正直、見た目とのギャップがありすぎて、気持ちが悪い。

「何だあんた・・・。」
「でも、邪魔するなら容赦はしないわよ♪ダークバルジーナちゃーん!この子達を病院送りにしてしまいな!」

 すると、男(?)の横にいた、ハゲワシポケモン、バルジーナがライガに飛びかかって来るではないか!

「行け、リオ!飛び膝蹴り!」
「頼んだぞ、ナナ!電磁波!」
「ルカリオ、頼むぞ!ドレインパンチ!」

 ライガとビャクヤとツバキが、それぞれの相棒を繰り出し、バルジーナを返り討ちにした。が、全く堪えていないのだ!

「ふふ・・・、どーう?ダークバルジーナは飛行タイプには珍しい、耐久戦法が強みのポケモンなのよ〜。そんな攻撃じゃあ、落ちないわ♪でも、ダークバルジーナちゃんが可愛くて攻撃できないのよね〜♪」
「ダークバルジーナ?まさか、ファースとグルなのか!?」
(違うとは、口が裂けても言えない・・・。)

 しかし、このままではロクにダメージも与えられないだろう。

「アヤ!お前も、ポケモンを出すんだ!ほら、これを・・・。」

 ライガが、さっき渡しそびれたボールを、アヤに渡す。

「えっ・・・!?で、でも・・・。」

 躊躇するアヤに、ライガが叫んだ。

「必要なのは、諦めずに戦う勇気だろうがッ!!俺も弱かった!だけど、気付かされたんだ!諦めなければ、勝機はある!そして決めた!もう逃げないってな!」

 アヤは決心したように、ボールを握りしめ、ボールを投げた。

「分かりました!もう、逃げない!行け、あたしのポケモン!」

 ボールから飛び出したのは、プラスルだった。

「プラスルの使える技は、今のところ電磁波、電光石火、鳴き声、とっておきだ!とっておきは威力こそ高いが、全部の技を一回ずつ使った後じゃないと、使っても失敗するぜ!」
「はい!プラスル、電光石火!」

 プラスルは、素早いスピードでバルジーナに突撃する。が、弾かれてしまった。

「おーほっほっほっ!!おチビちゃんは家で寝ておきなさい!それと、あなた!さっき、あたしがファースというヤツと仲間なのかって聞いたんでしょ?答えはNOよ!」
「何ィ!?」

 ライガが驚きの声を上げる。

「むしろあたしが所属している、賭博組織・”アンチネル”とファースの所属している、”ダークマター”は敵対関係。互いが邪魔という理由でね!」
「アンチネル?ダークマター?」
「そう!我々、アンチネルはこの全世界をあたしたちの遊び場にすること!よって、あなた達IPQも邪魔なの!ゴメンネ♪」

 まさか、ダークポケモンで世界を貶めようとする組織が、2つも・・・!

「さーて、バトルはこれからよ!このあたし、マッスルがあなた達をしごいてやるから、覚悟なさい!」
「ちっ、やるしかねーのか!!」

 明らかになった、2つの組織・・・・。ダークマターとアンチネル!世界の命運は、はたして、どうなる!?