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Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:番外編投票延長! ( No.173 )
日時: 2013/04/06 23:40
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル4:底無しの向上心

 ライガはアララギ博士のパソコンを借りて、手持ちを入れ替えた後、
戻ってきた。2人がバトルフィールドに立った後、ツバキが言った。

「そんじゃ、勝負は3対3のシングルバトル。両者、準備は良いか?それじゃ、バトルスタート!」

 周りでは、ビャクヤとアヤ、アララギ博士が観戦している。

「手加減抜きで行くぜ!行け、ブースター!」

 リュウトが繰り出したのは、炎ポケモン・ブースターだった。アヤがビャクヤに説明した。

「ブースター・・・。イーブイの進化系ね。」
「よく知ってたな。」

 ビャクヤも、ブースターは初めて見たそうだ。

「進化前のイーブイは、ブースターの他に、サンダース、シャワーズ、
エーフィ、ブラッキー、リーフィア、グレイシアに進化するのよ!でも、後一匹忘れてるような気がするんだけど・・・。確か、別の地方の博士が発見したって言ってたような・・・。」
「へー、そうなんですか。って、ちゃんと覚えてて下さいよ!」

 アララギ博士は、解説中に自分で首を傾げてしまった。

「とにかく、試合を観戦しましょ!」
「見るのも、勉強・・・か。」

 一方、ライガはボールを握りしめる。

「行け、ミュミュ!」
「「「!!」」」

 その場にいた、ライガ以外の3人は思わず目を見張った。

「へぇ、幻のポケモンのミュウか。やばいかもな・・・。」

 さすがのリュウトも、危機感を感じたらしい。いきなり幻のポケモンを繰り出されたので、心理的プレッシャーを感じているのだ。

「どこで手に入れたかは、極秘っすけど?まぁ、見てて下さいよ!ミュミュ、サイコキネシス!」
「ブースター、噴煙!」

 ミュミュはサイコキネシスでブースターを捕らえ、地面に叩き付けるも、ブースターが直後、吐き出した噴煙を喰らってしまう。

「ゲホゲホ・・・。こっちまで噎せ返るぜ・・・。ミュミュ、波導弾!」
「ブースター、噛みつく!」

 ミュミュは波導弾で、一気に決めようとした。が、ブースターに噛みつかれてしまう。しかし、すぐに振り払った。

「こいつは、勝てるかも?」
「甘いな!ブースター、アレを使うぞ!」

 ブースターは頷くと、大の字の炎を描く。リュウトが呟く。

「残念だが・・・。」

 直後、超巨大な大の字の炎が繰り出される。

「こいつを喰らったら、いくらミュウでもお終いだぜ!」
「おいおいおいおい!!!でかァー!!??大きすぎるだろーが!」

 確かにこれを喰らえば、お終いだろう。

「いっけぇぇぇぇ!!!」

 巨大な炎が、ミュミュを襲う。直後、ミュミュは倒れた。

「ミュウ、戦闘不能!」

 ライガは、ボールにミュミュを戻した。

「戻れ、ミュミュ。ありがとな。」
「お前のミュウは確かに強い。だが、その力はまだお前には大きすぎて、お前が扱い切れていないのさ。」
「扱い切れて・・・いない?成る程、己の未熟さがよく分かります。けど!これは真剣勝負!俺もこれ以上、遅れはとらない!」

 リュウトは、正直驚いた。
(落胆すると思ったんだがな・・・。成る程、成長力か・・・。)
「行け、リオ!」

 ライガが次に繰り出したのは、リオだった。

「ルカリオか、ほう。そいつはお前の相棒か?」
「えっ、何で分かったんですか?」

 ライガは驚いた。

「そいつの目つきで分かる。そして何より、お前との息が合ってるのさ。」
「あ、ありがとうございます!行くぞ、リオ!神速!」

 リオはダッと走り出したかと思うと、見えなくなった。

「成る程、ならばブースター。噴煙!」

 ブースターは口から煙を吹き出す。辺りに炎の混じった煙が立ちこめた。

「これであぶり出せ!鋼タイプのルカリオには、効果バツグンで間違いないはずだ!ダメージを受けて、姿を現すはずだ!」

 しかし、一行にルカリオは姿を現さない。

「そこにはいませんよ!リオ、飛び膝蹴り!」
「ど、どこからだ!どこにいる!」

 あぶり出すはずの噴煙が、逆に自分の視界を塞いでしまったのだ!上から何かが落ちてくる。しかも、ものすごいスピードだ。

「しまった・・・上か!」

 直後、ブースターに何かが落下した。紛れもなく、リオだった。膝によるキックを背中に食らったブースターは、倒れた。

「それなら、今度はこいつだ!リングマ!」

 リュウトが次に繰り出したのは、リングマだった。

「リングマ、インファイトだ!」
「リオ、飛び膝蹴り!」

 強力な格闘技が、ぶつかり合う。両者、反動で吹っ飛ばされる。

「リングマ、ビルドアップ!」
「リオ、飛び膝蹴り!」

 リオは果敢にリングマに突っ込んでいく。しかし、

「リングマ、気合いパンチ!」

 一瞬の隙が仇になった。このリングマはパワーを溜めるのが、非常に速いのだ。膝と拳がぶつかり合う。しかし、リオは競り負け、吹っ飛ばされてしまう。

「リオ、こうなったら、起死回生!」

 リオは両手の平に、エネルギーを溜め、一気にダッシュした。そして、次の瞬間、リングマに、握りしめ手の内のエネルギーがあふれ出る
拳を叩き付けた。

「しまった・・・!気合いパンチ!」
「うぉらっ!!」

 勝敗は見ても分かった。リングマは地面にのめり込み、倒れた。

「くっ・・・!リングマ、戻れ。なかなか強いね。でも、こいつならどうかな、頼むぞ!ボーマンダ!」
「あ、あれって!!」

 リュウトが最後に繰り出したのは、ドラゴンポケモン、ボーマンダだった。ボーマンダは、威嚇のつもりだろうか、炎を吐く。

「何つー覇気だ・・・!そいつがエースですかね?リュウトさん!」
「まぁ、エースではあるな。ただ、秘められた実力はブースターの方が上さ。ただ、コイツの場合は巨大な体格もあるからな!早速行くぞ!ボーマンダ、大文字!」
「避けろ、リオ!」

 ボーマンダは巨大な大文字の炎を吐き出す。リオは疲れ切っていたせいで避けきれず、喰らってしまった。

「ルカリオ、戦闘不能!」
「リ、リオー!!も、戻れ・・・。」

 さすがのリオも、うつぶせになって倒れていた。

「後はお前だけだ。少々、心配だが・・・。ナック!」

 ライガが最後に繰り出したのは、ナックだった。ただ、進化前のため、能力に不安はある。

「ナックラーねぇ、ドラゴン・飛行タイプのボーマンダにとって、どんなヤツでも餌食に変わりはない!!!」
「どうかな!ナック、破壊光線!」
「ボーマンダ、大文字!」

 2つの飛び技がぶつかり合った。しかし、破壊光線の方が威力は上なのに押されているのだ!

「そんなっ・・・!!」
「やっぱし、この勝負!頂いた!ボーマンダ!そのまま押し切れ!」

 次の瞬間、大文字が押し切り、ナックに大ダメージを与えた。

「立て、ナック!」
「ボーマンダ、ドラゴンダイブ!」

 今度はボーマンダの巨体が、ナックに襲い掛かる。こんな巨体がナックを押しつぶす等、赤子の手をひねるぐらい簡単に等しい。

「ナック!避けろ!」

 しかし、素早すぎた。ナックは吹っ飛ばされ、地面にめり込んだ。

「がんばれ、ナック!俺は知っている!最果ての孤島で、お前がどんなに勇敢に戦ったか!俺は知っている!お前がどんなに頑張っているか!」

 ライガの声援に応えるように、ナックは体を奮い立たせた。次の瞬間、ナックの体が光り出す。

「これは・・・!!進化!?」
「ナックがっ・・・・・!!」

 そして、目を開くと、そこには緑色のトンボのようなポケモンが佇んでいた。

「振動ポケモン、ビブラーバ!?」
「よっしゃぁー!!ナックが進化した!!」

 後ろで、ビャクヤとアヤが、驚きの声を上げる。

「こ、これが進化!!」
「何て神秘的なの!?」

 ライガは、リュウトと向き合うと、ニッと笑った。

「バトルはまだ、終わっちゃいませんよ!!」
「その息だ!存分に楽しませて貰うぞ!!」

 二人のバトルに今!ピリオドが打たれようとしている!勝者は、どちらだ!?