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Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:番外編投票延長! ( No.195 )
日時: 2013/04/07 22:34
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル5:難攻不落の樹海

「ナック、破壊光線!」
「ボーマンダ、大文字!」

 2つの大技が、再びぶつかり合う。しかし、進化して能力の上昇したナックは、大文字を押し返した。そして、ボーマンダは破壊光線と大文字を受ける。

「ほう、成る程な。ボーマンダはその荒々しい性質、そしてその強さから、別名・暴君竜と呼ばれてるんだが、そのボーマンダの大文字を相殺するどころか、押し返してボーマンダにダメージを与えるとは、やはり最終進化後では無いとは言え、ドラゴンポケモンだな!」
「え?ドラゴン?俺、ビブラーバは虫タイプとばかり思ってましたら・・・。」

 ナックは、がっかりして落ち込んでしまった。後ろでビャクヤ達も、あれは無いわとばかりに、呆れている。

「あーあー!気にするなナック!お前は虫タイプじゃない!虫タイプぽいだけだ!」
「全然フォローになってませんよライガさーん!!」

 後ろで、アヤが叫ぶ。

「ボーマンダ、逆鱗。」

 直後、ちゅどーんと言う音がした。煙が辺りに立ち込み、煙からは倒れて目を回したナックが現れた。

「ご苦労、ナック。戻れ。」
「なかなか良かったぞ。」

 リュウトが進み出た。

「ありがとうございます!」

 そう言って、2人は握手した。

(10分後、研究所内)

 リュウトは、早速全員机に着いたことを確認し、話し始めた。

「さて、ポケモンサバイバルチャレンジについて説明しようか。この大会の内容は、一週間以内にナフィア地方の難攻不落のダンジョン、ムーンロードを攻略、それだけさ。」
「何だ、簡単ですね!」

 ライガが、口を挟む。

「さっき、難攻不落と言っただろ?その名の通り、まだ誰もクリアしていないんだ。あ、一応生きて帰った人はいるけどね。いずれも五体満足というわけではないけど。無論、生きて帰ってきた人々はごく僅か。」
「怖ァー!?何があったんだその人ら!!」
「いずれも、片手片足がなくな・・・。」
「「「「「もう良い!!」」」」」

 その場にいたリュウトを除く、全員の声がハモった。

「まあまあ、今回は全員に穴抜けのヒモが支給されているから。」
「冗談じゃねーぞ!!何でそんな大会に、トレーナー達が集まるんだ!」
「・・・ナフィア地方は、昔から”月”にゆかりのある場所でね。そこには、月に纏わる伝説のポケモンさ。名前は忘れたけど。」
「ズコー!!」

(その頃、ヒウンシティのスマートストリート)

 スマートストリート。ここは人目に付かない、裏路地である。だから、犯罪者のたまり場でもある。そこに、フードを被った青年が何かを待つように時計を見ながら立っていた。そして、黒い服を着ており、帽子を深く被った、少年が現れると、その少年の方を向かず、少年に囁いた。

「例の件は?」
「確かに。これがブツです。」

 男は、誰にも見られていないことを確認すると、封筒を受け取った。

「ありがとうよ、”漆黒の闇”。だが、礼金はまだ渡せないぜ。」
「その中には、電子書類に記録された情報が入っています。損はさせないつもりです。」
「へへへ、いっそのことオレら直々のスパイになって、働かないか?」

 男がそう言うと、少年は首を横に振った。

「私にそんなつもりはありません。私はあくまでも、情報屋。その立場上、中立を守らねばいけません。私は依頼人が誰であろうが、依頼をこなすだけです。それでは、約束の報酬を頂きましょうか。」
「まァいいや。これでファースさんも喜ぶだろうよ。また頼むぜ。」
「ありがとうございます。」

 礼金を受け取った少年はそう言うと、サザンドラを繰り出し、飛んでいった。その時に、帽子が落ちる。そして、サザンドラは上空に舞い上がった。そこには、美しい銀髪の少女がサザンドラに乗っていた。カノコで盗聴を行っていたのは、この少女だったのだ。情報屋という立場上、どんな手を使っても、相手の満足がいく情報を仕入れねばならない。そして調べるうちに伝説のポケモンは月に関係しているという事が分かったのだ!

「さーて、早くしなきゃ・・・。」
「おい待ちな!!」

 少女が前方を見ると、3人のガタイの良い大男が鳥ポケモンに乗ってこちらを睨んでいる。後ろの2人はハトーボー、前のリーダー格の男は
エアームドに乗っている。

「漆黒の闇だな?」
「何のようです?」
「アニキィ!こいつですよ!俺達、DD団の情報を流して、壊滅の要因にしたのは!」

 右後ろの男が叫いた。左後ろの男がボソッと呟いた。

「・・・と言っても、オレら3人だけですけど・・・。」
「お前は黙れ!とにかく、この女をやっちまうぞ!!」
「うぅ・・・。しまった!3対1はいくら何でも無理・・・。」

 サザンドラがジリジリ後退する。

「おらぁ!!エアームド、シザークロス!!」
「「ハトーボー、エアカッター!!」」

 その時だった。

「クリムガン、流星群!!」
「へっ?」

 次の瞬間、流星群が3体の鳥ポケモンに降り注ぐ。

「「「ぐぁぁあぁあぁぁあああ!!!」」」

 3人は、自分のポケモンと共に、海へ落ちていった。

「あの3人・・・大丈夫かしら?」
「クロ!大丈夫かァ!!」

 クリムガンに乗った少年が、クロと呼ばれた少女に近づいてくる。

「はぁー、良かったぜ・・・。」
「フウリ!ごめんね!まさか、あんなヘマを犯すなんて・・・。」
「いーんだよ!とにかく、次の仕事へ向かうぞ!」
「う、うん・・・。」

(その頃、アララギ研究所)

「つー訳で、その伝説のポケモン欲しさにみんな集まるわけさ。」
「よーし、こうなったら1週間後まで、修行するぞ!」
「「「「おぉー!!!」」」」

 ライガ達は、意欲を示した。

(ナフィア地方にて)

「さあ!クレセリアに祈りを捧げるのです!」

 1人の長身の男が、大勢の民を前に演説を行っている。彼は演説が終わった後、沢山の部下に囲まれて移動しながら、ふと呟いた。

「4年前と2年前の作戦は失敗しましたが、今度こそ・・・!」

 その男こそ、かつてイッシュを我が物にしようとした男、ゲーチスだった。

「真実の英雄も、理想の英雄も、三日月の使いと新月の使いには敵わないでしょう!ふはははははははは!!」

 ゲーチスは高笑いを上げた。

「まずは、このナフィア地方を我が物にしてやりましょう・・・!この、”ニュームーン”がね!」

 ダークマター、アンチネル、そしてもう1つの組織、ニュームーンが動き出そうとしていたのだ!続く!