二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:オリキャラ募集! ( No.266 )
- 日時: 2013/04/27 07:50
- 名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)
バトル12:狂い始める歯車
「邪魔するなよ、ゼロさん。俺はこいつを今、海中に放り込もうと・・・。」
「無駄な殺傷はよせ。」
ゼロがジョーカーを睨み付ける。しかし、ジョーカーも怯んでいない。
「何を?アンタも人殺しなんだろ?どのみち同じじゃねーか!」
「くっ、お前は人の痛いところばかり突いてくるな。」
ライガは、少なくとも目の前のゼロに威圧感を感じた。
(間違いない・・・。ヤツの強さは、今の俺の何倍以上だ!!)
「さて。ライガ。貴様はセキュリティー・イッシュを倒せたぐらいで、
調子に乗っているようだね。」
「何を。俺はてめーらみたいな、無差別に人やポケモンを傷つける連中が許せないだけだ!」
「あまり、我々に首を突っ込まない方が良い・・・。さもなくば、お前はベッドでは死ねんぞ!」
ゼロの瞳にすごみを感じ、思わず怯んでしまう。が、ライガは言い返した。
「・・・上等!そんぐらいの相手じゃないとな・・・!!」
「命が惜しくないか。まあいい・・・。好きにしろ・・・。行くぞ、ジョーカー!!」
「ちっ、覚えてろ!!ライガ!!てめえをいつか、親父と同じ目に遭わせてやる!!」
捨て台詞を吐き、2人ともワープ装置で逃げてしまった。
「何なんだ・・・あいつら・・・。」
そう呟いて、ライガはバトルシップへ戻っていった。
「ライガ君!無事で何よりだよ!」
クレインが真っ先にライガへ飛びついてきた。
「ええ・・・。それより・・・・。」
「ん?」
「あのアホ先輩方は?」
バトルシップ、闘技場エリア。
「ひゃっほーう、楽しーい!もう一戦な!」
「良いぞ、行くのだ、シュバルゴ!」
「行くぞ、バシャーモ!」
「頼んだぞ、ボーマンダ!」
リュウト、ビャクヤ、アゲハ、そしていつの間にか加わったツバキも
ここで楽しくポケモンバト・・・。
「おーまーえーらぁぁぁー!!!!!」
((((はうっ、殺気!?))))
一瞬、全員の考えが一致した。見ると、鬼のような形相をしたライガが、仁王立ちで立って居るではないか!!
「お前ら・・・。何やってる?」
「だ・・・だから、楽しくポケモンバトルを・・・。」
「こっちはポケモンバトルで、命取られそうになったんだぞ!!」
「まっさかぁ、金は取られても命が取られるなんて・・・。」
こいつら、何も知らないのかと呆れるライガ。仕方がない。と諦める。
アンチネル・ヒウン地下支部。
「あーら、お帰りなさい♪」
マッスルが、帰ってきたカレンとユズ、ガートに声を掛ける。
「うふふ♪で、例の男は捕らえたの?」
「もちろんよ!ばっちり洗脳しておいたわ!」
「おい、そこ!ガールズトークに花を咲かせるくらいなら、ポーカーやろうぜ!」
荒れたような男が、近づいてきた。
「あらら?フェル。貴方、昨日の取られた分がよほど、気にくわないようね。」
「バカ言うな!あんなに取られたんだ。今日、取り返して当たり前だ!」
すると、ガートは奥の研究室へ車椅子で入ろうとする。
「ちょっと、ガート博士?アンタ、ポーカーやらねーのかよ?」
「フェル君。私は生憎、研究で忙しいのです。」
「ポーカーの?」
「違う!ゲノセクトの研究です!」
「それでは。」と言い、ガートは去っていった。
「面白いのに。」
「じゃあ、やりましょう。」
「やるやるー!」
会員の中で、唯一の子供であるユズも出てきた。
「良いわよー。」
「うん!」
・・・・・・数年ほど前。
「さーて、アンタら・・・。そろそろ滞納した金、返して貰おうか。」
「う、うちは・・・。もう子供に食わせる物を買える金もないんだ!」
貧しそうな家の玄関には、大柄の男が押しかけていた。玄関から出てきた男は、気弱そうな顔をして、大柄な男に帰って貰おうとした。が、
「うるせえっ!!とっとと金を出せってんだ!!金で払えないなら、命で払って貰おうか!!」
「ひいっ!!それだけはご勘弁を・・・。」
「とにかくっ!!次に俺が来るとき、払えなければこの家を売却させてでも払って貰うぜ。それでも足りなけりゃ、アンタらの命で払えと言う上からの命令だ!!良いな!!」
そう言って、男は帰っていった。
「あなた・・・。うちには子供もいるのよ・・・。もう借金なんて返せないわ・・・。」
「おとーさん・・・。お腹すいた・・・。」
幼い少女の手をつないだ女が、玄関から出てくる。
「だけど、このままでは僕らの命も危ない・・・。逃げよう!奴らが追えない場所まで逃げるんだ!」
「それしかないわ・・・。」
女は、呟いた。そして、翌日。
「出てこい、ペリッパー!」
「うわー!ペリッパーだー!」
男は、自分の持っていた最後のポケモンを繰り出した。
「行くぞ!ペリッパーに飛び乗れ!」
男と女、そして少女はペリッパーに乗り、大空へと飛び立った。大空はとても広く、そして美しかった。しかし。
「これで、逃げられる・・・!!」
「オイお前ら・・・。どこに逃げるつもりだァ?」
目の前には、ムクホークに乗った、昨日の借金取りが居たのだ!
「逃げられると思うなよ・・・!!お前ら全員、死ぬより辛い拷問に耐えて貰うぜ!!ムクホーク、インファイトで撃墜しろ!」
「う、うわあっ!!!」
ペリッパーは激しい一撃を受け、墜落してしまった。そして、着いたところは森。辺り一面の森だった。そして、3人は離ればなれになってしまったのである。
「おとーさん・・・。おかーさん・・・。どこにいるの・・・。」
少女は一人、森をさまよう。その時、暗がりから人影が見えた。父親と母親ではないだろう。
「だ、だれ・・・?」
「どうしたんだ?」
それはローブを被った青年だった。
「おにーさんは?」
「俺か。俺はフェル。アンチネルって言う組織の会員でな。おい、お前
行くところは無いのか?」
「わたし、ユズ!おとーさんとおかーさんが、こわいおじさんに追いかけられてて・・・。」
「成る程。なんなら、俺に着いてこないか?俺達と一緒に、娯楽で世界を埋め尽くさないか?」
「ごらくって、楽しいことのこと?」
ユズは、フェルに少しづつ心を開いているのか、笑顔が戻ってきた。
「ああ、そうだ!んじゃ、決定だな!」
「うん!」
ユズはその純粋さをアンチネルに買われ、その会員になった。これが自分の人生を狂わせるなど、思いもせず・・・。
バトルシップ船内。
「着くぞ・・・。ここが、ナフィア地方だ!!」
クレインが声をあげた。
「おおー!!」
ライガ達は、一斉に窓を見る。青々とした大地が広がり、中央には樹海が広がっている。さしずめ大きい島といったような感じだ。ついに、ライガ達の新たなバトルが始まるのだ!