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Re: ポケットモンスターBW2 幻のクロスワード:オリキャラ〆切 ( No.98 )
日時: 2013/03/07 22:21
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

バトル35:始まったな

 ライガとフータが去った後、エメナはコイキングと技を出す練習をしていた。するとミオが偶然通り掛かった。エメナが退院していたことは
知っていたため、驚かなかった。

「エメナちゃん!」
「あ、ミオちゃん!さっき、ライガ君とフータ君にポケモンバトル教えて貰ってたんだ♪だから今、コイキングと技を出す練習をしてるの!」
「へえ、あいつら何か、アナタに迷惑掛けたりとか、しなかった?」
「そんな事無いよ!フータ君は、丁寧に教えてくれたし、ライガ君は入院中も病院に通ってくれたし・・・優しいよ。」

 ミオは、エメナの顔が少し赤くなったような気がした。

「むしろ迷惑掛けたのこっちだもん!私のコイキングが、ハイドロポンプでライガ君をふっ飛ばしちゃって・・・。」
「そ、そうなんだ・・・。」

 ミオは思わず苦笑した。しかし、その顔は僅かながら、曇っていた。

「あれ?どうしたの?浮かない顔して・・・。」
「え!?いや、全然!!大丈夫だよ!!」

 ミオは慌てて笑顔を作る。

(もしかしてあたし、ライガに・・・。まさかね・・・。)

 その頃、ライガは・・・。

「さーて、フータにたっぷりおごって貰ったし、情報収集と行くか!」

 ライガは、ヒウンシティを歩いていた。が、次の瞬間、ヒウンシティ中の人々の目が、上空を向いた。

「何だありゃ・・・。」
「立体映像か!?」

 ライガも思わず、上空を見上げる。するとそこには、セキュリティー・イッシュ空中基地本部から、いくつかユニットが飛んでいき、ユニットから立体映像が浮かび上がった。ユニットが飛んだ先は、イッシュ地方中の町だった。その後、基地から3つ、大きなユニットがそれぞれ別方向へ飛んでいった。映像には、ガートが映っていた。

『イッシュ地方諸君!我々はセキュリティー・イッシュ!我々は、この地方を制圧するため、イッシュ地方空域に、爆撃装置を搭載した巨大ユニットを発射した。』
「何だって!?まさか、いよいよ本格的に動き始めたか!!」
『抵抗は無駄だ。ただし、幻のクロスワードを差し出し、我々へ永遠の服従を誓うなら、爆撃はしない。ただし、指示に従わないなら、宣戦布告とみなし、3つの爆撃ユニットからの、同時爆撃を行う!!恐らく、この地方は壊滅するだろう!』

 民衆がざわついた。ライガは唇を噛み締めた。

『速やかな決定を願おう。では・・・。』

 そう言うと、映像は消えた。次の瞬間、民衆は大混乱を起こし、イッシュ地方から避難しようと大騒ぎに。

「あいつ・・・、絶対に許せない!!」

 その時、ライブキャスターが鳴った。相手は、意外な人物だった。

「よっ、久しぶりだなライガ!」
「お、親父!?」

 画面には、ライガの父親が映っていたのだ。名はライデン。相当な
実力を持つポケモントレーナーだ。

「久しぶりだな!じゃねーよ!どうしてこんな時に通話してくるんだ!
あ!?」
「実は、IPQメンバーに招集を掛けたのさ。」
「何で親父が・・・!?」
「何でって、俺IPQ副総裁だし。」

 ライガは思わず声を上げた。

「ええーっ!?」
「とにかく、そこから第四ビル3階講堂に向かえ!セキュリティー・イッシュの計略を阻止する!!」
「・・・分かった、すぐ向かう!!」

(第四ビル3階講堂)

 そこには沢山のIPQメンバーが集まっていた。ライデンが前に立って、話し始める。連絡を受けたミオ、フータも来ていた。

「いいかっ!!俺はIPQ副総裁・ライデンだ!!今回、セキュリティー・イッシュがイッシュを脅迫して来たことは知っているだろう!そして、総裁・マスタードレイクが奴らに拉致されていることも知っているだろう!!連中の思い通りにさせるわけにはいかない!!だから、度胸の無いヤツは、今からでも出て行け!!足手まといだ!!」

 出て行く者は一人もいない。もう、全員覚悟を決めているのだ。

「・・・良し!それでこそIPQメンバーだ!まず、奴らは幻のクロスワードと引き替えに、爆撃をしないと言っているが、そんな脅しには乗らない!だから、明日から、爆撃ユニット3機をそれぞれで停止させに
行け!そして、俺の選抜したメンバーは、マスタードレイクを救出しに
基地へ向かえ!!自分が何をすべきかは、Cギアのメッセージを見れば分かる!では、諸君の健闘を祈る!」

 ライガは呟いた。

「ついに始まるんだ!最終決戦が・・・。」
「待って下さい!!」

 後ろから声がした。全員の視線が後ろに向いた。エメナだった。

「わ、私も・・・!作戦に参加させてくれませんか!?どうしても、セキュリティー・イッシュが許せないんです!!」
「・・・良いだろう。聞いた話、君はセキュリティー・イッシュに実験体として、酷い扱いをされていたらしい。それに、悪を許せず、それに立ち向かいたいと言う気持ちがあるなら、断らないさ!」

 ライデンが、ニッと笑った。エメナの顔が輝いた。

「あ、ありがとうございます!!」
「作戦開始は明日だ!再びこの場所に集まるように!解散ッ!!」

 全員が各々の形で去っていく中、ライデンはライガ、ミオとフータ、エメナ、そしてラウルを呼び出していた。

「お前達は、マスタードレイク救出に向かうことになっている。当然、
俺も同行する。」
「はいッ!!」
「実は内部に潜り込んだ友人が居てね。これが地図だ。分かったな?」

 こうして、ライガ達も解散した。しかし、疑問が残る。

「何故、俺達なんだ?」
「あれこれ考えてる暇はねーよ、明日に備えるしかない!」
「まさか、君達と肩を並べて戦うことになるなんてね。」

 ラウルは、私服をかっこよく着こなしていた。白のブラウスに青色の上着、ベージュのハーフパンツに茶色の靴を履いている。

「ああ、嬉しい!」
「頑張ろう!」

 フータとラウル、エメナはポケモンセンターに行き、準備を整えると言って去っていった。そして、講堂にはライガとミオだけが残った。

「さーて俺も行くか。」
「ねぇ、アタシ達にできるのかな?」

 ミオが不安そうな顔で言った。

「できるかなって・・・。不安な顔してたら、出来るモンも出来ないぞ?」
「・・・・もし負けたら・・・。全部・・・。」
「心配すんなっ!!絶対出来る!諦めないヤツに、勝利の女神は微笑むんだ!!」
「・・・そうだよね。」

 -------そして、夜が明け、作戦決行の日が来た。