二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 東方姉妹記 ( No.3 )
- 日時: 2013/02/14 21:08
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
紅魔編 第二話「紅い館」
チルノと大ちゃんに連れられて約2,3時間。
大体最初にいた所の反対側の岸当たりまでやって来た。
「えっと、このへんだったような……」
とチルノがつぶやく。
「大ちゃん、そろそろだよね」
「うん。あっ、あったよチルノちゃん」
大ちゃんが指差す方を見る。
「ホントだ! あった!」
二人が見つけたところを見た。
その先には、洋風のお城のような、紅い館が建っていた。
「あそこ?」
那穂海が聞くと、
「そうだよ」
と大ちゃんが答えた。
「早く行くよ!」
「はーい!」
チルノと那穂海が先にかけていく。
「ま、待ちなさい」
続けて、私と大ちゃんがあとを追った。
森の中を抜けると、紅い館の壁が見え、より一層大きく感じた。
「那穂海ちゃん、ちょっと待っててね」
そう言い残して、チルノが紅い館の方へ一人飛んで行ってしまった。
後を追って大ちゃんも。
二人になった私達は、ゆっくりと歩く。
「あかいね、お姉ちゃん」
「そうだね」
こんなに紅くて大きな所は初めて見た……
私たちはチルノたちのあとにやった追いつき、姿が見えるところまで来た。
「あっ、いたよ!」
那穂海がチルノ達を見つけた。
あの子達はどうやら紅い館の前にいる人と話しているようだ。
そのそばまで近寄ってみる。
「あっ、那穂海ちゃんやっときた!」
「直海さんもです」
妖精二人がいうと、
「この子達かい? 湖畔にいた子達は」
結構身長の高い、中国風の人が言った。
「そう! お家探してたんだって」
チルノがそういった。
「君たち、この辺じゃ見ないね。どうしたんだい?」
中国風の人が聞いてきた。
「あの、私達どこか人の居る建物を探してたんです」
私がそう答えると、
「そうかい。良かったね、この子達と出会って」
と言った。
「あのへんはよく人喰い妖怪が出る辺りでね。妖精さん達で良かったもんだ」
「あたいが見つけたの!」
半ばこの青い妖精に襲われた気がするけど……
でも、妖怪と言う言葉が出てきたから、本当に私たちの知らないところに来てしまったようだ。
「それで、ここに来たみたいだね」
「そうなんです」
「ねぇー美鈴、この子達とめてあげてー」
チルノが頼んだ。
「どうやら帰る所もないようだね」
「はい」
「それじゃ、ちょっと待っていて」
そう言うと、中国風の人は紅い館に入って言った。
5分ほど待った。
って程もなく、ほんの数秒で中国風の人ともう一人がやってきた。
(えっ、嘘!いつの間に!)
どうやら、那穂海もかなりビックリしているようだ。
「どうしたのよ。私は今、とても忙しいのだからね」
と、突然現れた人が言った。
「いや、それが来客で」
中国風の人がそう言うと、
「あら、この方たち?」
と言った。
「そうです。どうも、帰るところがない様子で」
「あたいたちが見つけた!」
チルノが主張する。
「そうなのね。あなた方、お名前は?」
と聞かれたので、
「あ、はい。私は清咲直海です。こっちは妹の那穂海です」
と名乗った。
「そう。どうやらあなた方、あれのようね」
「やっぱり咲夜さんもそう思います?」
「ええ。人里では見ない顔ぶれ、帰る所がないとなると、あれしかないようね」
メイド? 服の咲夜さんと呼ばれた人が言った。
「お嬢様はよろしいと?」
「少し待ってなさい」
そう言うと、咲夜さんが一瞬で消えた。
で、また一瞬で現れる。
(嘘!どうなってんの!?)
那穂海に関してはもう訳わかんない状況のような表情をしていた。
「お嬢様はよろしいとおっしゃっていたわ」
「そうですか。でわ、通しますね」
どうやら、話の流れ的に中にはいれてもらえるようで。
「良かったね、那穂海ちゃん」
「うん」
チルノ達はそう言って、その後すぐに別れた。
「ついてきてください」
そう言われ、とりあえず中へ入ることにした。