二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 東方姉妹記 ( No.14 )
- 日時: 2013/02/16 17:31
- 名前: 河城こいし ◆y4sWQj6Fr6 (ID: iTW0Fx5P)
永夜編 第一話「人里の先生」
紅魔館を離れて、南へ進む私達。
そろそろ目的地に着きそうな辺りまでやってきているらしい。
「ところで、咲夜さん」
「何でしょうか?」
お別れの前に一つ聞きたかった事を聞いてみようと思った。
「咲夜さんって、人間ですよね?」
「ええ。正真正銘の人間よ」
「なぜ、レミリアっていう妖怪のもとで働くようになったんですか?」
「そのことね。うーん……」
咲夜さんが悩みながら考える。
やっぱり難しいこと聞いちゃったかな……
「あえて言うなら、『運命』かしら」
「運命……ですか?」
「ええ。もともと、私はお嬢様の敵で会った存在なのよ」
「え! 敵だったんですか!?」
これは驚きの言葉である。
「あら? もしかして、はじめから私が従者と思ってた?」
「はい」
「そんなことはないわ。でも、何かの『運命』が合わさったんでしょう。敵だった私をお嬢様は従者として迎え入れたのよ」
「それから、レミリアのメイドさんとして働くようになったんですね」
「そうよ」
運命、かぁ……
もしかして、私たちの決断も運命だったのかな。
「運命って、開くことできるの?」
那穂海が聞いてきた。
「うーん、どうだろう」
「よく、『運命の扉は開かれた。』とかいうけど、どうかしらね。お嬢様ならわかるはずよ」
咲夜さんが那穂海に答えに近い事を言ってくれた。
「わかった」
そろそろ人里というところが目に見える辺りまでやってきた。
私は新たな気持ちで向かう。
「「おぉぉ〜〜!」」
人里に入ると、そこは時代劇のような昔の家が並んでいた。
「こっちよ」
咲夜さんと私たちは奥はと向かった行く。
ここはどうやら村のような感じだが、どこか賑わいもある楽しそうな場所のような感じがあった。
大人の男性は働いていて、女性は道端で会話など。
子供たちはわいわいと駆け回っていたりして遊び回っている。
道中、お店なども多く存在していて、平和な雰囲気だ。
私たちは周りより広い感じの一件の家にきた。
「ちょっと待っていなさい」
咲夜さんが先に一人で家の中に入った。
数分後。
(あれ? 咲夜さん、今日は数分もかかるんだ。何が違うんだろ?)
「いいわよ、中に入って来なさい」
咲夜さんに入るように言われ、私たちも中へ。
「こんにちは」
「こんにちは〜」
玄関辺りに来ると、靴がいっぱい並んであった。(中にはわらじもあったなぁ)
そして、咲夜さん以外にもう一人、どこか賢そうな人がいた。
「この子たちかい?」
「ええ」
「こんにちは。君たちが直海と那穂海だね」
「はい」
どことなく、優しい感じも伝わってきた。
「数日ほど、泊めていただけませんか」
咲夜さんがここの人に頼む。
「いいわよ。おとなしそうだし、賢そうだもの」
その人は答えてくれた。
「では、よろしくお願いします。先ほどお伝えした通りです」
「わかったわ」
「あと、賢者からの伝言で、直海さんの妹様に歴史の開け閉めを教えてもらうように、とありました」
「了解よ。さぁ、ふたりとも、上がって」
今度はここで泊まるらしい。
雰囲気が和風で、今ここにいただけでも、私は少し落ち着いく。
「では、私は仕事がありますので、失礼させて頂きます」
「咲夜さん、ありがとうございました」
「さようならー!」
咲夜さんが外に出ていくと、スッと気配が消える感覚があった。
(忙しいんだろうなぁ。)
「さて、まだ名を言っていなかったな。私は上白沢慧音。この寺子屋で先生をやっている」
慧音と言う人がいった。
「先生なんですか」
「そうよ。あなた達は確か、幻想入りした子達だったな。年はいくつだい」
「えっと、私は15歳です。那穂海は11歳です」
「ほぉー。やはりうちの子達より年は上のようだね」
慧音さんはここの先生なんだ。
優しそうでなんか羨ましと思う。
「まぁ、こっちにきなさい」
紅魔館を離れ、第二の家にきた私達。
今回は慧音さんのところでお世話になるようだった。
慧「君たち、賢そうだね」
直「いえ、そんなには……」
慧「今度、ここの子供たちに勉強を教えてくれないか」
直「私にもできますか?」
慧「大丈夫。君なら教えられるとも」
直「そうですか」
直(大丈夫かな? 私なんかが教えちゃって?)