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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 玉響懐中時計 ( 雑食 ) ( No.37 )
- 日時: 2013/12/13 22:29
- 名前: 黒依 ◆kuB5mqYaRs (ID: IQFPLn6c)
あの月の色は、私の髪の色と同じだ。
汚れが無いことを示すその色は、優しく、そして妖艶に輝いている。遠いこの夜天の中で、遠くに位置する球体は、太陽と地球の都合によってありもしない満ち欠けを行っている。
閑話休題。
柔らかな光を受けて閃く私の刀は、愚者に向けられている。惨殺に惨殺を行い、それだけでは飽き足らず町一つを血痕だけ残し消し去った極悪犯罪者だ。
月光が自らを狂わせた、などとあたふたに騙る。嘘も程々にしてほしいものだ。もしもそれが本当ならば、既に全人類が貴方と同じ行動を取っているはずでしょうに。
「貴方が悪いのです」
決して私は“政府”の手の者でも無ければ“自警団”の一員でも無い。そして、己の正義を何が何でも貫く正義馬鹿でもない、はず。
だけれども、そんな言い訳は、許さない。
「月の光に包まれて逝くことが出来るだなんて、とんだ幸せ者ですね」
その幸せを、私にも分けてほしいものだ。
■ 白銀になく夜
十夜があまりにも空気過ぎるので。
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